イギリスの人気料理人が教える、旅に着想を得たレシピ。

Gourmet 2018.09.15

英BBC制作の料理番組を基にした、レイチェルの名前を冠にした料理番組「レイチェルの〜」シリーズ(NHK Eテレで放映)で、イギリスだけでなく日本でも人気者になったフードライター兼料理人のレイチェル・クー。愛すべきキャラクター、世界中の料理から着想を得た独創的なレシピ、美しいプレゼンテーションなど、レイチェルのすべてが詰まったレシピ本『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』がこのたび日本でも発売となった。前菜、メイン、スイーツ、自家製のご馳走という4つのカテゴリーに分けて提案される多彩な料理の中から、ふたつのレシピをご紹介!
 

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フレンチをベースに、世界各地の料理にヒントを得たレシピを考案するレイチェル・クー。  写真:『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』(世界文化社 刊)より 

Smörgåstårta
スモーガストルタ(サンドイッチケーキ)

■2人分
■準備時間:20分
■冷やす時間:1時間
■調理時間:10分
 
スウェーデンにはとても華やかなサンドイッチがあることをご存じでしょうか。スモーガストルタは、パテや燻製の魚、海老、ハム、クリームチーズなどを使ったケーキ仕立てのサンドイッチです。パン屋さんやスーパーマーケットはもちろん、ガソリンスタンドで売られていることもあります。パーティーや結婚式、お葬式、その他人々が集まる場所には欠かせないご馳走です。今回のレシピは、ビーツの酢漬け、ディル、塩漬けのサーモン、ホースラディッシュといったスウェーデンならではの食材だけを使ってシンプルにしました。
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 写真: 『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』(世界文化社 刊)より 

 

材料
 
ポーラーブレッド(スウェーデンのフラットブレッド) または食パン(耳を切り落とす) 4枚
 
【サーモンのジュニパーベリー漬け】
水 250㎖
粗塩 35g
グラニュー糖 35g
ジュニパーベリー 小さじ1(セイヨウネズという低木の果実を乾燥させたスパイスで、蒸留酒のジンの香り付けに使われる。ザワークラウトにもよく使われる)
ビーツ(生) 小1個
サーモンの切り身 150g(皮を剝ぐ)
 
【ホースラディッシュクリーム】
生クリーム 100㎖
ホースラディッシュクリーム(市販品) 大さじ1
 
【飾り用】
きゅうり 小1本
ビーツの酢漬け 小1個
ノーワックスのレモン 1個
ディル(フレッシュ) 数枝
いくら 大さじ2
 
【道具】
ピーラー
メロンボーラー
スライサー

作り方

  1. サーモンの漬け汁を作る。鍋に水と塩、砂糖、ジュニパーベリーを入れる。ビーツの皮をむき、粗みじん切りにして鍋に加える。沸騰させて砂糖と塩を溶かしたら火を止める。粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて冷やす。
  2. サーモンを細長い薄切りにする。冷やした<1>の漬け汁に7分浸して取り出し、ざるに上げてペーパータオルで叩くようにして水気を拭き取る。漬け汁は捨てる。
  3. 生クリームをツノがピンと立つまで泡立て、ホースラディッシュクリームを切るように混ぜ入れる。
  4. <3>のクリームをスライスした4枚のパンに薄く塗り、サーモンを並べたら、パンを重ね合わせる。
  5. ピーラーできゅうりを縦にスライスし、薄いリボン状のものを作る。最初に引いた外側のリボンは捨て、種のある部分は使わない。ケーキのまわりを巻くためのきれいなリボンが4本必要。次にメロンボーラーで、きゅうりの反対側から、小さなボールをくり抜く(パンの縁を飾る)。種の部分は使わない。
  6. <4>の残りのクリームをパンの表面と側面に塗り、パレットナイフで平らにならす。きゅうりのリボンをサンドイッチケーキのまわりに巻きつける。
  7. 酢漬けのビーツとレモンを、スライサーで薄い輪切りにする。デコレーションは、まず、きゅうりのボールを縁に沿って並べたら、サーモンの薄切りを指に巻きつけてバラの形にして、ビーツ、レモン、ディルと一緒に表面全体にバランスよく配置する。最後にいくらを散らしてできあがり。食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておく。

※ホースラディッシュクリーム:生クリームを泡立て、少量のワインビネガーとすりおろしたホースラディッシュを加える。代わりにわさびを入れてもいい。

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Pistachio and Pomegranate Cake
ピスタチオとざくろのケーキ

■8~10人分
■準備時間:20分
■焼く時間:50分
 
「バクラヴァ」に代表されるねっとりと極甘のトルコの焼き菓子のことは、以前から知っていました。でも、イスタンブールのあちこちで見かけたざくろジュースの屋台は嬉しい発見でした。濃い赤色のざくろジュースは爽やかでとてもおいしい。白い服にこぼしたら大惨事ですが、アイシングを自然に着色するにはぴったりの食材です。
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  『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』(世界文化社 刊)より 

 

材料
 
【スポンジケーキ】
プレーンヨーグルト
300g(75gのパック 4個分)
ピスタチオの実 100g
砂糖 120g(75gのヨーグルトのパック2個分)
ひまわり油 120㎖ (75gのヨーグルトのパック2個分)
卵 2個(軽く溶く)
バニラエクストラクト 小さじ1
薄力粉 170g(75gのヨーグルトのパック4個分)
ベーキングパウダー 小さじ2
塩 小さじ½
 
【ヨーグルトアイシング】
ざくろ ½ 個
粉砂糖 250g
プレーンヨーグルト 50g
 
【道具】
直径20㎝ のバネ式のケーキ型(バターを塗って小麦粉をふる)

作り方

  1. オーブン(ファンあり)を160℃に予熱する。
  2. ヨーグルトの中身をボウルに空け、容器を洗って乾かしておく。ピスタチオをブレンダーにかけて細かいパウダー状にする。
  3. ボウル、またはスタンドミキサー用のボウルに砂糖とひまわり油を入れ約2分間、砂糖が溶けるまで混ぜる。溶き卵とバニラエクストラクトを少量ずつ加える。ヨーグルトを混ぜたら、薄力粉、ベーキングパウダー、塩、ピスタチオを入れる。
  4. <3>の生地をケーキ型に流し込む。オーブンで50分、竹串を生地に刺して何もつかなくなるまで焼く。5分おいて、型から取り出し網にのせて冷ます。
  5. ボウルの上でざくろの皮を上にして持つ。ざくろの皮を木のスプーンで叩くと、指の間から実がボウルに落ちる。
  6. ヨーグルトアイシングを作る。粉砂糖をボウルにふるい入れ、ヨーグルトを加えてもったりするまで混ぜ合わせたら、スポンジケーキの表面と側面に塗る。アイシングが固まったら、ざくろの果汁をケーキの上に数滴落とし、竹串または楊枝で、8の字を描くようにざくろ果汁を伸ばして模様をつける。
  7. ケーキの側面にざくろの実をつける。アイシングにうまくつかないようなら、10分ほど冷蔵庫で冷やしてから試してみてください。

レイチェルのアイデアが詰まったレシピ集が発売。

「レイチェル・クーのスペシャルランチ」を、期間限定で提供。

東京・飯田橋の「ラ・ブラスリー」では期間限定で、「レイチェル・クーのスペシャルランチ」(¥2,400)を提供。『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』で紹介した「ひよこ豆のソッカ、ラタトゥイユのせ」「豚肉のスローロースト スロージンソース」「オレンジのトライフル、にんじんのシロップ煮添え」を含む特別なランチだ。この機会にぜひ味わって。

ラ・ブラスリー
東京都新宿区市谷船河原町15 アンスティチュフランセ東京内
ランチ:11:45~14:30L.O.
※ランチ時間のみ提供、完全予約制
期間:2018年10月2日(火)~12月21日(金)
tel:03-5206-2741
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