クラシックと新スタイル、ホテルのバーならどちらを選ぶ?

Gourmet 2021.02.12

少し緊張するけれど、さまざまなゲストを迎えるホテルのバーは、初心者こそトライしたい空間。重厚な雰囲気のクラシックなバーと、最先端を感じるミクソロジーのバー。いまを代表するふたつのスタイル、どちらがお好み?

Classic

名建築家の作品と、歴史に想いを馳せて。

オールドインペリアルバー|日比谷

入口に置かれた黒電話、五角形を模した椅子、テラコッタの壁……。フランク・ロイド・ライトが手がけた帝国ホテル旧本館(ライト館)の面影をそこここに残す空間で供されるのは、富士山にかかる雪と朝焼けを表現した「マウント フジ」などのオリジナルカクテル。ホテル開業130周年を記念するカクテルやモクテルも新たに登場し、歴史を感じるのにもってこい。

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カウンター正面のテラコッタの壁と、テーブル席の奥の壁画はライト館から移築。

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左は、帝国ホテルで最も古いオリジナルカクテル「マウント フジ」¥1,760。ジンやレモン・パイナップルジュースに、卵白を加えた。右は、130周年の新モクテル「タイムビート~時の流れの中で~」¥1,890。ホテル伝統のコンソメスープを主に、トマトジュースや梅酒を合わせた。

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おつまみも本格派。「エスカルゴの香草バター」¥1,980 

OLD IMPERIAL BAR|オールドインペリアルバー
帝国ホテル 東京

東京都千代田区内幸町1-1-1
本館中2F 
tel:03-3539-8088 
営)16時~21時30分L.O. 
休)日 ※月曜が祝日の場合は営業
予約不可
www.imperialhotel.co.jp

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歴史的建造物で、ウィスキーを嗜む。

バー オーク|丸の内

大正4年、東京駅丸の内駅舎の中に誕生した東京ステーションホテル。バー オークには100年以上前のレンガがあしらわれ、リニューアルを経てもなお、歴史を感じさせる。伝説のバーテンダー杉本壽が考案した赤レンガ色のカクテル「東京駅」や、希少なウィスキーを気軽に味わえる四季折々のテイスティングセットはぜひトライして。

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ホテルの一角にひっそりと佇むバー オーク。

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ジンをベースに、ザクロのシロップとハーブリキュールが香るカクテル「東京駅」¥1,400 

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ウィスキーは時期それぞれのプロモーションを展開。今冬のおすすめはクリーンな味とリッチな味を揃えた「エッセンス・オブ・サントリー 2種飲み比べセット」¥4,000。ウィスキーのコクに合う「フグと冬野菜のフィッシュ&チップス」(¥2,280)とともに。

Bar Oak|バー オーク
東京ステーションホテル

東京都千代田区丸の内1-9-1 2F
tel:03-5220-1261
営)17時~21時30分L.O.
休)土、日、祝
予約不可
www.tokyostationhotel.jp

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名物マティーニを、ロングカウンターで。

オーキッドバー|虎ノ門

カクテルの王様といわれるマティーニ。シンプルゆえ難しい一杯を、オーキッドバーでは伝統的なレシピをもとに、完璧な状態で提供。ベースとなるジンは、あえて常温を使うことで水と合わさり香りが開く。神代ニレの13mのカウンターや本館開業時から継承されるテーブルや椅子に身を委ね、トップバーテンダーの技を堪能したい。

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本館開業時からの銅板テーブルを磨き直して使用。

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左から、口当たりが優しい「マティーニ」¥2,200、1月末までの時期により産地を変えるイチゴを、ドン ペリニヨンで割った「ロッシーニ」¥6,380。日本で初めてドン ペリニヨンをグラスで販売したことで知られる同店。

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独特の香りが魅力的。チャコールクラッカーといただく「エポワス」¥880

Orchid Bar|オーキッドバー
オークラ東京

東京都港区虎ノ門2-10-4 
オークラ プレステージタワー5F
tel:03-3505-6076
営)14時~24時最終入店
無休 
https://theokuratokyo.jp

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Mixology

体験したこともないカクテルの世界へ。

ザ ソサエティ|汐留

ガスパチョから生まれた一杯から、カレースパイスとネグローニを合わせた一杯まで、驚きのカクテルを生み出してきたのが、南木浩史カクテルデザイナー。「万物はすべてカクテルになる」との言葉どおり、いま着目しているのが、群馬県の端材を使った“木”のカクテルだ。桜の木で漬け込んだウォッカなど、唯一無二の味が楽しめる。

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台湾やバンコクなど、カクテル先進国でも引っ張りだこの南木。

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左から、カレーのスパイスが利いた「ガストロノミー カレーネグローニ」、自家製トマト水をベースにしたみずみずしい「ガストロノミー クリスタルガスパチョ」各¥2,000(すべて税・サ込み)

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アートがコンセプトのホテルだけに、料理もパレットのよう。ソテー、ボイル、ドライと素材ごとに調理した約18種の野菜を盛り込んだ「有機野菜のバーニャカウダ」¥1,500

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バックヤード内の「カクテルラボ」から新カクテルが生まれる。

The Society|ザ ソサエティ
パークホテル東京

東京都港区東新橋1-7-1 25F
tel:03-6252-1111
営)17時~21時30分L.O. ※フードは21時L.O.
無休
https://parkhoteltokyo.com/ja

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物語のある一杯を東京いちの夜景と。

ルーフトップ バー|虎ノ門

アンダーズ 東京の最上階。天空に位置するのは、茶室をイメージして造られたルーフトップ。抹茶など8種ほどの茶葉を使ったティーカクテルを中心に、季節限定のものも揃う。ときには料理、ときには映画をアイデアソースに、ストーリーのあるカクテルを夜景とともに味わえる。併設するザ スシのおつまみに合わせた日本酒カクテルもおすすめ。

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地上約250メートルからの夜景。

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いずれも1~2月限定。右から、ソーヴィニヨンブランの青っぽさをトマトなどで表現した「トマ ヴィニョン ブラン」、レモン汁や紅茶リキュールにカルダモンが香る「レモンティー サワー」各¥2,200

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ザ スシの「シェフおまかせ小鉢3種」¥2,310。変わり豆腐(ゴマ)、季節野菜の煮物、貝料理など、旬の食材を盛り込む。 

ROOFTOP BAR|ルーフトップ バー
アンダーズ 東京

東京都港区虎ノ門1-23-4
虎ノ門ヒルズ 森タワー 52F
tel:03-6830-7739 
営)17時~23時30分L.O. ※フードは22時30分L.O.
無休 
www.andaztokyo.jp/restaurants/jp/rooftop-bar

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独創的なカクテルを通し、日本を発信。

カフェ&バー リュトモス|品川

クラシックな世界で基礎を学び、いまや液体窒素や燻製など、さまざまな技法を操る気鋭バーテンダー高橋司。海外のバーシーンを体感する中で、日本を伝えたいという思いが増幅。焙じ茶のマティーニは、エスプレッソマティーニをもとに、エスプレッソの香ばしさを焙じ茶と重ねた作品。升や多治見の陶器など、うつわにも彼のこだわりが光る。

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天井高27mのアトリウム内に、リュトモスは位置。正月には鏡餅をイメージしたカクテルも登場予定。

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茶葉でスモークすることで香ばしい香りが立ちのぼる「焙じ茶エスプレッソマティーニ」¥2,310

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イチゴをベースに、液体窒素で繊細なジェラートのようなテクスチャーに仕上げた、デザート感覚のカクテル「クリスマスファッショニスタ」¥2,310。マスカルポーネチーズとシャンパンを合わせたエスプーマがのる。

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トリュフソルトとガーリックパウダーをまぶした「トリュフ風味フライドポテト」¥1,320

CAFE & BAR RHYTHMOS|カフェ&バー リュトモス
ストリングスホテル東京 インターコンチネンタル

東京都港区港南2-16-1
品川イーストンタワー 26F 
tel:03-5783-1258
営)ティータイム:6時30分~17時L.O. アフタヌーンティー:14時~16時30分L.O. バータイム:17時~23時30分L.O.
無休
https://intercontinental-strings.jp

●ホテルによって、別途サービス料などがかかる場合があります。
●掲載している商品や料理、スパメニュー等の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ価格です。取材時から変更になる可能性があります。
●掲載店の営業時間、定休日などは、取材時から変更になる可能性があります。最新情報は各施設に問い合わせ、もしくはHPを参照下さい。

●撮影はコロナ対策に十分配慮し、換気に注意のうえ少人数で短時間で行っています。
●マスク等を外して撮影している場合がありますが、通常ホテルのスタッフはマスクやフェイスシールドなどを着用のうえ、感染対策を行っています。

*『フィガロジャポン』2021年2月号より抜粋

photos : JUN HASEGAWA, YU NAKANIWA

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