東京の街中で、デザイン+アートを堪能する10日間。

Interiors 2018.10.16

スポーツや読書、そして食。秋はなにかを楽しむのに最適な季節。毎年、そんな東京の秋を彩るひとつのトピックにデザインがある。注目は、昨年から始まった「DESIGNART TOKYO(デザイナートトウキョウ)」。表参道・外苑前や原宿・明治神宮前、六本木・広尾、渋谷・恵比寿、代官山・中目黒などを舞台に、建築やインテリア、プロダクト、ファッション、食、そしてアートなど、さまざまな題材のデザインとアートが街を彩る。10日におよぶイベントでは多数の展示が行われるが、なかでも必見の3つの展示を紹介!

1.「2021#Tokyo Scope」@エイベックスビル

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作品展示模型。エイベックスビルのエントランスアトリウムの大階段に、直径7m、長さ17mの雫型の鏡面オブジェクトを設置。鏡面バルーンが2021の「0」を表現している。

まずおすすめしたいのがフェスティバルの顔となる「2021#Tokyo Scope」。ここでは、アーティストの藤元明が2016年から立ち上げたアートプロジェクト「2021」のインスタレーションやパフォーマンスなどが行われる。今回、藤元と作品を共同制作するのが建築家の永山祐子。ふたりは夫婦という関係でありながら、一緒に作品を作るのは今回が初めて。アーティストと建築家というふたつの視点が掛け合わさって、次々とアイデアが実現していくことに面白さを感じていると、ふたりは意気込む。

その作品は、東京にオリンピックがやってくる2020年よりも、その先の未来がどんなことになるのか意識を持たせようというもの。作品を通じて、私たちはもう少し先の未来をしっかり見つめているのだろうかと問いかける。社会への提言こそアートが担う役割のひとつ。「DESIGNART TOKYO 2018」は、ときに社会を見つめながら東京の街をデザインとアートで彩っていく。

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初めて共同制作を行うアーティストの藤元明と建築家の永山祐子。photo:TAKU KASUYA

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2.「Young Swedish Design 2018」@ワールド北青山ビル

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展示イメージ。自然光がたっぷり入る開放的なビルのエントランス部分に、個性豊かな29組の作品が展示される。

今年、日本とスウェーデンは外交関係樹立から150年目を迎えた。そんな記念すべき年にスウェーデンからやってくるのは若きデザイナーたち。スウェーデンで1998年から始まった若手デザイナーの登竜門となる巡回展「Young Swedish Design 2018(Ung Svensk From)」が、初めて日本にやってくる。

北欧と聞いて私たちが思い描くのはシンプルで洗練されたデザイン。けれど、「Ung Svensk From」のディレクターであるマッツ・ウィドボムは、より多くの人に届く「平等なデザイン」こそが北欧のデザインが目指すものと語る。今回日本にやってくる展示は、29組の若いデザイナーが工芸にフォーカスしながら、それらをしっかりと考えたもの。ファッション、家具、テキスタイル、工芸とさまざまなジャンルのデザイナーたちが参加する展示は北欧のデザインがこんなにも幅広いものだったのかと気づかせてくれそうだ。

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参加デザイナーのひとり、エマ・ブローランデルの『Colour, illusion and composition』。色彩と構成力により、平面を立体に、立体を表面に表現。空間を歪め、リアリティを幻想する仕組みを追究。photo:ERIKA KINDBLAD

 

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参加デザイナーのひとり、アマンダ・ボリフォス・メスザロスの『Global Nomad』。さまざまな裁断技術を駆使し、リサイクル素材や廃棄素材などにダイナミックさと興味深い表情を与えている。

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3.「ペリエ ジュエ ポップアップ・バー」@スパイラル・カフェ

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『HyperNature』と題した作品を発表予定のベサン・ローラ・ウッド。

1811年に創業したシャンパーニュ・メゾン「ペリエ ジュエ」。このメゾンはまさにアートとデザインを先駆けて融合してきた存在だ。メゾンの代名詞でもあるボトルに描かれた美しいアネモネは、アール・ヌーヴォーを代表する作家、エミール・ガレによるもの。近年も東信など、さまざまなアーティストとコラボレーションを行ってきた。その新しいコラボレーション作品が世界に先駆け、「DESIGNART TOKYO 2018」の期間中にお披露目される。

今回、ペリエ ジュエがコラボレーションするのはイギリスのアーティスト、ベサン・ローラ・ウッド。ミラノを代表するデザインギャラリー「ニルファー」から、独特の色づかいやユニークなフォルムの照明や家具を発表して高い評価を得るようになったウッド。彼女はこれまでもデザインの領域を超え、ファッションブランドなどとも多く仕事をともにしてきた。そんなウッドが今回、ペリエ ジュエにインスパイアされたアート作品『HyperNature』を製作。また、期間中には空間デザイナーの松村和典が店内で空間インスタレーションも行うとか。ウッドの心踊る色彩が表参道を染め上げていく姿は必見!

まだまだある注目の展示。

「DESIGNART TOKYO 2018」

会期:10月19日~10月28日
エリア:表参道・外苑前/原宿・明治神宮前/渋谷・恵比寿/代官山・中目黒/六本木・広尾
出展箇所:約120エキシビション
※会期、休館日、開館時間、入場料は会場によって異なる。一部、入場料が必要な会場あり。
※※「DESIGNART TOKYO 2018」の会場で展示されるものは、一部を除いて購入可。
http://designart.jp/

FACEBOOK:https://www.facebook.com/designart.jp
INSTAGRAM:https://www.instagram.com/designart_tokyo
TWITTER:https://twitter.com/DESIGNART_TOKYO

texte:YOSHINAO YAMADA

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