【家で働く、心地よく】デザインのよいワークチェア8選。

Interiors 2021.07.28

From Pen Online

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リモートワークが広がって自宅のダイニングチェアやソファで長時間仕事をすることになり、 椅子の重要性をあらためて実感した人も多いのではないだろうか? 家に置くとなると、機能性に優れた一般的なオフィスチェアはインテリアから浮いてしまうのが悩ましいところ。機能や座り心地だけでなく、住空間にも馴染むような美しい椅子を選びたい。

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#01.本格的なワークチェアながら、親しみやすい佇まい。

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背もたれで横のラインを強調したデザイン。イトーキ「バーテブラ03」キャスタータイプ(W65 ×D53×H115cm)¥74,500〜(税込)/イトーキお客様センター TEL:0120-164-177

柴田文江がイトーキから発表した「バーテブラ03」は仕事と日常を横断する椅子だ。普通の椅子のように見えて、座面や背面が姿勢に合わせてスムーズに動くため、長時間座っていても疲れにくい。キャスター付きのモデルと一般的な4本脚のモデルがあり、本体のカラーバリエーションに加えて張り地は48種類から選べる。そのため組み合わせは全部で1700 通りを超える。インテリアや好みに合わせた一脚をカスタマイズできるのも楽しい。

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木製パーツを肘掛けと脚部に取り入れた4本脚モデルはホームユースで特に人気。「バーテブラ03」4本脚ウッドカバータイプ(W57✕D51.5✕ H77.5〜89×SH42.5〜54cm )¥106,200〜(税込)

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キャスタータイプは右のアーム先端を回すことで座面の高さが調整できる。その機構をアーム内部にスマートに内蔵しているため、見た目はとてもスマート。

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#02.イームズ夫妻による、 タイムレスな美しさ。

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アルミとレザーを組み合わせたシンプルなデザイン。ハーマンミラー「イームズアルミナムグループマネジメントチェア」(W58.5✕D56✕H79〜91.5cm)¥308,000(税込)/ハーマンミラージャパン TEL:03-3201-1836

アルミフレームにレザーを組み合わせたシンプルで上質な椅子は、1958年にチャールズ&レイ・イームズがデザインした名作。その美しさから、いわゆるオフィスチェアを家に置きたくない人にも選ばれてきたオフィスチェアの名作。360°回転し、全14色とカラーバリエーションも豊富に揃う。また写真のほか、ガス圧シリンダーリフトで昇降可能なモデルも。

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耐久性に優れ、軽さもあるアルミを使用したフレームの流れるような曲線がエレガント。

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引き締まった後ろ姿が、仕事部屋の主役に。同シリーズにはハイバックタイプもある。

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#03.弾力のあるシートが、 意外なほど身体に馴染む。

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まるで記号のようなシンプルなデザイン。ヴィトラ「ゼロフォー」(W56.5✕D49〜53✕H80.5〜93cm)¥129,800(税込)/ヴィトラ TEL:0120-924-725

マールテン・ヴァン・セーヴェレンがデザインを手がけたシンプルな椅子「ゼロフォー」は、人間工学に基づいた構造だ。座ればその無機質な見た目からは想像できない、ソフトな座り心地に驚くはず。その秘訣は、適度な硬さと弾力のあるポリホウレタン製のシートシェルにある。身体の動きに合わせてしなるため、長時間座っていても疲れにくい。キャスター部分も含めオールブラックのシンプルなベース、シートシェルのカラーは7色から選択が可能だ。

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1枚のポリウレタンシートをアームに繋がるベースでサポート。潔いほどシンプルなデザインがこの椅子の特徴。

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逆三角形のアームレスト、四角いシート、丸いキャスターが幾何学的。グラフィカルな美しさを仕事場にもたらしてくれる。

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#04.座る方向を決めない、 自由なワークチェア。

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見た目以上に座り心地がよく、姿勢を変えられることで気分転換にも最適。マジス「360 °チェア」(W63✕D63✕H69〜78cm)¥90,200(税込)/マジス ジャパン TEL:03-3405-6050

「360 °チェア」は名の通り、どの方向からでも腰掛けることができる椅子だ。昇降可能なL字シートの背もたれ部分は腹部に当てたり、横座りをしたり、アクティブに仕事をしたい人にぴったり。コンスタンティン・グルチッチが「椅子はもっと自由なものである」をコンセプトに手がけたもので、フットレストに刻まれた度数がデザインのアクセント。彼がマジスから発表している「360°」シリーズにはほかに、コンテナやテーブルも揃う。

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一般的なオフィスチェアの大きな背もたれとは違い、ミニマルでコンパクトな後ろ姿。デザイナーや美容師など、移動作業の多い仕事の人にも好まれている。

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座るというよりも、跨る、腰掛ける感覚のL字型のシートは、座面下のレバーで高さ調節ができる。

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#05.ハンドクラフトでつくる、 木製スウィベルチェア。

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いまも古さを感じさせないモダンなデザイン。カッシーナ「インドシンヌ」(W61✕D56✕H71cm)¥462,000〜(税込)/カッシーナ・イクスシー青山本店 TEL:03-5474-9001

シャルロット・ぺリアンが戦時下のべトナムにおいて、手に入る材料と職人によるハンドクラフトで製作した回転椅子。もとになっているのは、彼女がル・ コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレと共作したメタルフレームの「LC7」だ。メタルが木製フレームになったことで、ぐっと温かみのある雰囲気に。アームと一体になったチューブ状の背もたれは、広範囲に寄りかかることができ、厚い座面の座り心地も快適だ。

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アームと一体の背もたれを3本の支柱で支える構造は、ぬけ感があり後ろ姿も軽やか。

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美しい曲線と直線で構成された椅子は、横顔もこの通り。自然素材とクラフト感が、愛嬌や温もりも感じさせる。

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#06.イタリアの手仕事が生む、本革製のバランスボール。

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本革で包まれたエレガントなバランスボール。「アウラ スエードバランスボール」(φ55cm )¥107,800(税込)/リビング・モティーフ TEL:03-3587-2463

イタリア・フィレンツェ郊外の老舗革工房の3代目マウリツィオ・カジーニが、自身の背中の痛みを和らげるため、バランスボールに座って仕事をしていたことから本製品が誕生したという。球体をレザーで包むには高度な技術が必要で、最適な革選びから裁断や縫製に至るまで、細やかな配慮と職人技が生きている。インテリアにも美しく溶け込む落ち着いた配色で、反発力がありつつ、下部には重りが入って見た目以上に安定感のある座り心地を叶えている。

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ボール底部に適度な重さがあるので転がることはなく、通常のバランスボールよりも安定した座り心地。対荷重も140kgまである。

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レザーベルトの一部はハンドルになっていて、運びやすいよう計算されている。

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#07.自転車のサドルに跨れば、気分もリフレッシュ!

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置くだけでさまになるオブジェのような佇まい。ザノッタ「セラ」(φ33✕H71cm)¥181,500(税込)/エスティック フォルマックス表参道 TEL:03-5786-2556

イタリアの巨匠、アッキーレ&ピエール・ジャコモ・ カスティリオーニ兄弟が電話用のスツールとして考案したのが「セラ」。自転車のサドルを半球のベースに取り付けたレディメイドのスツールは、おきあがりこぼしのように不安定だ。快適とは言えないその座り心地で長電話にならないように、という彼らのユーモアが込められている。カジュアルなミーティングやブレストでゆらゆら使えばアイデアや閃きをもたらしてくれるかもしれない。

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座る人の脚2本を含めることで、3本脚のスツールのように安定する形状。とはいえ半球のベースは重心を少しでもずらすと否が応にも前後左右に動いてしまう。

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「セラ」とはイタリア語でサドルを意味する。馬具工房としてスタートしたイギリスのサドル専門店の老舗、ブルックスによるレザー製サドルを使用する本格派だ。

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#08.身体の動きを促し、 集中力を高めてくれる椅子。

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40周年を記念して登場した単色のモノクロームモデル。バリエール「バリアブル バランス モノクローム」(W72✕D51✕H52cm)¥75,900(税込)/ロイヤルファニチャーコレクション TEL:03-3593-3801

ソリ型の脚部に膝当てと座面がついたユニークなシェイプが目を引くバランスチェアは、ノルウェーのピーター・オプスヴィックによるデザイン。背もたれはなくても、膝下を支えて座ることで自然と良い姿勢を保てるように設計されている。身体の動きや深い呼吸を促すことで思考力や集中力を高め、デスクワーク時の前傾姿勢もしっかりサポート。フラットパックで届き、六角レンチ1本で簡単に組み立てられる。

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正座と椅子に座る姿勢の間のような姿勢はほかにない感覚。片手で持ち運べる軽さなので室内での移動も気軽にできる。

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1979年の発表から生産が続くロングセラー。床を傷つけないためのフロアプロテクションも同梱されている。ブラックのみ¥70,590(税込)

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photography: Masahiro Okamura(CROSSOVER),styling: Yusuke Takeuchi(Laboratoryy),text: Sanae Sato, editing: Yoshinao Yamada

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