MARNIのプロジェクト、MARNI "100 chairs"
ミラノで話題だった椅子が、東京でも紹介されます。

去年と今年、ミラノで発表されたMARNIの「100 chairs」のご紹介を!


夏まっさかり。皆さま、いかがお過ごしですか。
madame Figaro.jpの読者にぜひお伝えしたかった、すてきなニュースをご紹介します。

世界中から家具やプロダクトの最新デザイン、プロジェクトが多数紹介されるミラノサローネの時期に、私が特に気になった家具のひとつです。その椅子が日本に上陸、マルニ直営店舗などで紹介されると聞き、これほど嬉しいことはありません。展示だけでなく販売もされます。

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130808_design_02.jpgミラノサローネの際にはMARNIの新スペースが会場となって披露されました。Photos: Courtesy of MARNI


MARNIのこのプロジェクト、魅力たっぷりの椅子が何種類も揃っています。すべてメタルのフレームに、ポリ塩化ビニールの美しい色合い。その鮮やかなこと。色合わせも実に楽しいのです。

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寝椅子やロッキングチェアなど種類もさまざま、色とりどりの椅子には子ども向けの椅子も用意されています。一脚一脚の「顔」があって、どれも愛らしい。なかにはテーブルがついたものも。

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130808_design_05.jpgこれらはすべて子ども用。同じかたちを色違いで揃えたくなってしまいますね。


この椅子の魅力はそれだけではありません。このプロジェクトが誕生することになったストーリーもぜひ、お伝えしましょう。

舞台は南米コロンビア。受刑者だったひとりが刑務所内の更正プログラムとして椅子づくりを行っていたことが始まりです。彼は出所した後も椅子をつくり、椅子づくりが地域の職人に広がっていきました。

それらの椅子をもとに、MARNIのチームが新たな編み方やカラーバリエーションを提案、「100 chairs」の誕生です。いずれもコロンビアの元受刑者たちによるハンドメイド、貧困地区に暮らす彼らの社会復帰を支援するプロジェクトともなっています。

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130808_design_10.jpgコロンビアの首都ボゴタの北東となるサン・ヒルでの椅子づくりワークショップの様子。


それにしても美しく、幸せな気持ちにさせてくれるポップな椅子。目にするだけでも楽しめる姿ですが、生活のなかで大切に使っていきたい、手作業でつくられた椅子。それも、大切なストーリーに包まれている。
MARNI 100 chairs、皆さんもお気に入りの一脚に出会えますように。

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130808_design_09.jpg一脚6万円前後の価格となるそう。今月の先行販売に続き、マルニ直営店ほかで12月まで。


8月17日〜9月1日 ロンハーマン千駄ヶ谷店にて先行発売。
http://ronherman.jp/store.php

続いて12月まで、マルニ直営店
およびロンハーマン関東・関西の各店舗で順次発売に。
問合せ先:マルニジャパン 03-6416-1024
http://www.marni.com


MARNI 100 chairs についてのすてきな映像がこちらに。
http://www.marni-anticamera.com/02/video

Noriko Kawakami
ジャーナリスト

デザイン誌「AXIS」編集部を経て独立。デザイン、アートを中心に取材、執筆を行うほか、デザイン展覧会の企画、キュレーションも手がける。21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターとして同館の展覧会企画も。

http://norikokawakami.jp
instagram: @noriko_kawakami

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