おしゃれに暮らすパリジェンヌ。#03 【パリの素敵な部屋】心地よさを醸し出す、旅の思い出。
Paris 2019.02.07
旅行や出張で訪れた街で、偶然や必然から手に入れたアイテムたち。メルシーを経て独立したステファニーの部屋は、ストーリーある品々で満ちている。
ステファニー・コーエン
「デモデ」アーティスティックディレクター
ステファニーが17年前に購入したのは、パリでは珍しい一軒家。家の顔であるリビングを拡張し、その後も娘たちの成長に伴って増築。ミッドセンチュリー好きな夫の影響もあり、リビングにはベルトーヤの椅子や蚤の市で買った1950年代のライトを配置。そこに調和するように、ニューヨークで見つけたバイロットの陶器や、マダガスカルの香木、モロッコの敷物など、旅先で買ったさまざまな国の思い出の雑貨がステファニーの独特なセンスで飾られている。彼女がディレクターを務める店「デモデ」の時代やスタイルにとらわれないエスプリがここに漂う。
「職業柄、日常生活に寄り添うものに惹かれる。家族旅行や仕事で訪れた先で、アンティーク家具や雑貨をたくさん買い込んでしまうの。その土地の人たちが愛用してきたものならではの、実用性と美が宿っているから」
タイの敷物やモロッコのクッションなどエスニックな雑貨に、サラ・ムーンのモノクロ写真がアクセント。
世界中から集めたウッドプレートやスパイスが並ぶ、料理好きなステファニーのキッチン。
週末は家族揃ってテーブルを囲む。デモデの絵皿とイタリアのムラノグラスで秋の食卓が完成。
天井の梁や木の壁が落ち着いた雰囲気の寝室。白と黒のグラフィカルな家具がハイセンス。
Stéphanie Cohen
弁護士、スタイリスト、カメラマンという経歴を経て、メルシー設立時からディレクションを担当。2017年から、メルシー設立者と新ブランドのデモデをスタート。
www.demode.fr
【パリの素敵な部屋】お手本にしたい、壁のデコレーション。
【パリの素敵な部屋】都会の真ん中で、田舎暮らしを実践。
*『フィガロジャポン』2019年1月号より抜粋
photos : SHIRO MURAMATSU, coordination : HIROKO SUZUKI