サントル=ヴァル ド ロワールの田舎で過ごす週末
先週の連日40℃を超える猛暑で疲れてグッタリしていたところへ、同じアパルトマンに住むヴァンサン&ソフィー夫婦からサントル=ヴァル ド ロワールのメゾンドカンパーニュカンパーニュ(田舎の別荘)に一緒に来ませんか、というお誘いを受けて大喜びで行って来ました。
猛暑の最中何度もプールに入りたいなぁ思ったけれど、灼熱の外に出る気力がなくて結局家にこもっていたので、彼らの家の広いプールに大興奮!ザブンとプールに入って泳ぐとスーッと体の火照りが引いて気持ちいい!
プールで涼んだら、ハンモックで昼寝したり、水着のままプールサイドでランチを食べたり、ジュースを飲んだりしてだらだらまったり。私のあまりの喜びようとリラックスしまくりの様子に、ご主人のヴァンサンと奥さんのソフィーがびっくりしていました(笑)
すぐ近くに住むヴァンサンの両親はこの村で代々農業とワイン製造業を営んでいて、18世紀に建てられた石造りの家の広大な庭には、たくさんの家畜が飼われています。
フワフワのうさぎを眺めていると、ヴァンサンのお母さんが「この子の名前はロティ。この子はマスタード、この子はテリーヌよ♪」
とういうことは、さっき昼食に食べたうさぎのテリーヌはこの子達だったのか・・・!(泣)
ワインを製造しているヴァンサンのお兄さんのシャールに、葡萄畑やカーブを見学させてもらいました。
この地方では、ワイン作りに主にピノ・ドニスという黒いブドウを使用します。猛暑でブドウの木がカラカラになっていましたが、基本的に雨水のみで人工的に水をやるのは禁止されているそうです。
ペーパードライバーですが、葡萄畑で憧れの古いシトロエンを運転させてもらいました!
走っていると、野生の鹿やうさぎを見かけましたー(*´∀`)♪
サントル=ヴァル ド ロワール地方は岩や洞窟が多く、洞窟を住居に利用しているのが大きな特徴です。シャールの自宅やワインを貯蔵するカーヴや作業場も洞窟を利用して建てられたもので、ワイン作りの工程は全て洞窟で行われます。一年を通して一定の温度を保つので、ワイン製造に最適だそうです。
そしてこの地方のもう一つの特徴がロゼワインの色。製造でマセラッションを行わないため、黒いピノ・ドニス種でもプロヴァンスのロゼような淡いピンク色に仕上がるのだそう。ピノ・ドニスはスパイシーな風味があるので、アペリティフだけでなく肉や魚料理にもよく合います。
シャールのカーヴは、彼と奥さんと彼の息子の3人で収穫から製造まで行う家族経営で、何とシャールが7代目、息子が8代目!1本何十〜何百ユーロもするような高価なワインではなく、主に5〜30ユーロのテーブルワインを製造しています。そのため年中働きづめで休みはほとんどないそうですが、「家畜もいるし作業も無限にあるし、農家は皆んなそうだよ。去年の夏は3日間パリに行って楽しかった」とまだ若いシャールの息子があっけらかんと言うので「偉いなぁ」と感心しました。
もともと大柄なファミリーですが、お父さんとシャール、彼の息子さんの手は野球のグローブみたいに大きくてごつごつしていて、爪は土で黒ずんでいます。3人がほらっと手を広げて出して、そこにつられてヴァンサンも手を出したので、「働いてない手!」とヴァンサンの手を指差したら、皆んな大爆笑。
ヴァンサンは3人兄弟でお兄さんとは15歳も年が離れている大切に育てられた末っ子で、農業に従事するお父さんやお兄さんとに比べて、パリのオフィスで働くヴァンサンの手はほっそりとしていて全然違う。
皆んな気取りがなくて親切で、日に幾度もヴァンサンやソフィーの実家に遊びに行って、おしゃべりしたりツールドフランスをTVで観たりして、すっかりリフレッシュしてパリに戻ってきました。
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