気持ち華やぐダイヤモンドとキュベェ・ダイヤモンド
エステにいらっしゃるお客様は7区、それもシャン・ド・マルス公園の周囲に住んでいる人が多いのですが、7月14日の革命記念日の前にサーッと一気にいなくなります。その理由は、14日は7区のあちこちの道が通行止になることと、コンサートや花火の騒音が煩いから、それまでにバカンスへ発つのです。
店が静かになるにつれて増えるのがバカンス前の友人達との食事会です。週末に友人カップルの家に行ってきました。パリからたった20分でこの静けさ!聞こえるのは木々の揺れる音と鳥の鳴き声、そして船の汽笛だけ。写真では見えないけれど、木々の後ろは庭に面してセーヌ川が流れていて船が通るのが間近に見えます。そのため、このあたりはどのお宅も船を持っていて、好きなときに庭に設けられた桟橋から自分の船に乗ってセーヌ川をクルージングできるんです。贅沢ですねぇ。
庭でバーベキューをすると聞いて大喜び。パリのアパートではバーベキューは出来ないし、アパートの住民が使える中庭も火の使用は禁止されているので、バーベキューをする機会ってなかなかない。土曜日の昼にしようと言われたのを「土曜日は仕事だから夜にしてー」と変更してもらい、しかも「夜遅くパリまで帰るの面倒だから泊めてぇー」と厚かましく泊まりがけで参加。
手土産に持って行ったのは、この夏お気に入りのマグナムボトルのシャンパン。ボトルが切子ガラスのようでキレイでしょう?
実はこれ、キュベェ・ダイヤモンド(Cuvée de Diamant)のシャンパンで、ダイヤモンドをイメージした美しいボトルです。友人は代々ダイヤモンド商を営んでいるので、まさに彼らにぴったりなシャンパンだと常々思っていたのです。案の定、すごく喜んでくれて良かったです。
バーベキューやアペリティフの用意をしていると、他の3組のゲストも次々と到着。2組ははじめましての方達です。
「!?」
一人は真っ赤なミニドレスにハイヒール、二人目はひと目でシャネルと分かるワンピース、三人目はドレッシーなグリーンのサマードレスと、女性は皆んなこれから何処かのパーティーに行くような装い、そして身につけた宝石がキラキラと目に眩い。招待してくれた友人もレース生地のワンピースにヒールの高いサンダル、そして大きなダイヤモンドがギラリ☆彼女はいつもドレッシーな服装で仕事柄ゴージャスなダイヤモンドジュエリーをつけているので気にしてなかったけれど、まさかゲストの女性陣もとは。対照的に私はバーベキューだからと麻のパンツにコットンのセーター、足もとスニーカーなんですけれども・・・。おまけにその後プールで遊ぶつもりで水着も持参。
彼らのいうバーベキューとは、庭でお肉を焼いて食べることではなくてお肉を焼きつつデッキでアペリティフ&談笑をして、そのお肉はダイニングのバカラのグラスや燭台が並んだテーブルで頂くというハイソな(?)バーベキューのことでした。あー、恥ずかしい(^^;;
付け合わせのポテトとサツマイモのフライは、スプーン1杯で揚げ物ができるオイルカットフライヤーで揚げたもの。ちょうど別の友人達との間でオイルカットフライヤーが話題になっていて、どんな風に出来上がるのか知りたかったんです。食べてみた感想は、美味しいし何よりヘルシーだけど、カリカリ感はなくてしんなりとしていて、油で揚げたポテトフライとはまた別物という感じ。
2時間以上焼いていた玉ねぎのコンフィは、中がトロリとして甘くて美味しい!
7時半に始まって全員が揃ったのが9時前(フランス人は大抵遅れて来る)。挨拶をしてお喋りを始めて、デッキでのアペリティフの後ダイニングに移動して、前菜を食べ始めたのが10時。デザートを食べ終えたら午前1時を過ぎていました。落ちてくる瞼と欠伸を我慢しつつ、「そろそろ誰か帰るって言い出してくれないかなぁ」なんて思っていたら、友人が小さな箱を持ってきて皆んなの前に置いた。
箱を開けると、2カラットのペアシェイプカットのダイヤモンドペンダントが。大粒のダイヤモンドをメレダイヤが囲っているので、ボリューム感があって華やかで素敵。ゲストに来ていたご夫婦が、今月末の孫の洗礼式のときに彼らの娘にプレゼントするために友人にオーダーしたものでした。そこから一気に話題はダイヤモンドの話へ。女性陣は皆んな興味津々。友人の会社があの知る人ぞ知る今世紀最高峰のジュエラーと言われるJARにもダイヤモンドを卸していると知って、眠気は吹っ飛びました(笑)
マリリン・モンローが歌った”Diamonds are a girl's best friend”じゃないけれど、宝石が持つ女性を高揚させてくれる不思議な魅力たるや一言では語り尽くせないし、私には高価でとても買える品でもなく、今はせいぜいシャンパンのキュベェ・ダイヤモンドで満足ですが、美しいものを見ると癒されます♡
友人の宝石秘話を夢中で聞いていて気が付いたら2時半。目が冴えて元気いっぱいだったのに、ベットに滑り込んだら即爆睡でした。
それにしても毎度のことですが、フランス人の食事って本当に長くて体力が要る!
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