Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

"La Bayadère"

今日もパリブログを

オペラ・バスティーユにバレエ"La Bayadere"(ラ・バヤデール)を観に行ってきました。

大好きなバレエ演目だったので、今シーズン早々にチケットを買っていたのですが、フランス人の友人
Oさんから「今回のバヤデール公演で、ロシアのボリショイ・バレエ団のザハロワが踊る日があるんだけど
どう?」とお誘いが。

という訳で、喜んで御一緒してきました
早速プログラムを購入。

002


Svetlana Zakharova(
スヴェトラーナ・ザハロワ)は、ボリショイバレエ団のプリマ
79年ウクライナに生まれ。
ワガノワ賞国際バレエ・コンクールで入賞し、マリインスキー劇場を経て2003年ボリショイ劇場に移籍。
2008年にはロシアの国家芸術家の称号を授与され、いまや国民的スター

とにかく、抜群のスタイルと技の持ち主で素人目にも明らかに「全然違うオーラ」を出しているバレリーナ。

0415 (12)


人気演目だけあって、今回も14回も上演されるラ・バヤデールですが、そのうち2回だけをザハロワが
招待エトワールとして踊りました。

この日の3役は、

Nikiya(舞姫・ニキヤ):Svetlana Zakharova
Solor(戦士・ソロル): Stephane Bullion
Gamzatti(ラジャの娘・ガムザッティ):Ludmila Pagloero

このガムザッティ役には当初、こぼれそうな瞳が綺麗なDorothee Gilbertがキャスティングされてましたが、
怪我で降板。そして先月その代役を務めるLudmila Pagloeroがエトワールに抜擢昇進。

0415(29)


という訳で簡単あらすじをプログラム中の写真とカーテンコールの写真の交えながら。
( )内は私のつぶやきです・・・。

舞台は古代インド。
戦士ソロルは、王ラジャにトラの毛皮を贈るため狩りへ。
そして仲間達と別れた後、愛する寺院の舞姫・ニキヤに会おうとしていた
そこに大僧正が現われ、ニキヤに愛を告白。が、ニキヤは身分不相応です!と拒絶

(ニキヤのような断り方は、人を傷つけますね・・・。私にはもったいない、という感じの言い方。
他に好きな人います!ってのが振られる方も諦めがつく振られ方では?!)

0415 (14)


傷心の大僧正が見たのは、ソロルがニキヤに永遠の愛を誓う場面
大僧正、嫉妬の炎がファイヤー、そして2人の仲を引き裂くことを決意。

(男の嫉妬も相当怖い、女性より根が深そぉ・・・)

0415 (7)


王ラジャは娘ガムザッティのために宴を開きました
彼は戦士ソロルにガムザッティを紹介し、二人を結婚させたい、と話す。
ソロルは困惑するが(ニキヤに永遠の愛を誓ってますもんねぇ)、ガムザッティはソロルに一目ぼれ。
迫る王ラジャに逆えずソロルは結婚承諾!

(やっぱり立身出世を願う男が能力と努力で地位や名声を得る中で、最後に欲しがるのは血統?
上昇志向の男に結婚でしか手に入らないもの。しかも王様の娘が美人だったら尚更?!)

0415 (3)


嫉妬に燃える大僧正はソロルを陥れるためにニキヤとの関係をラジャに密告
事実を知ったラジャは、ソロルではなくニキヤの背信行為に怒り、彼女を亡き者にしようと企む。

(このへん、パパとしては、いや王としてもニキヤではなくソロルを罰して欲しいところ!
そんな不誠実な男に大事な娘を託しちゃいかんですよっ!)

0415(2)


二人の会話を盗み聞きした娘ガムザッティはニキヤを呼びつけ、婚約者の肖像画を見せます。
そこにはソロルの肖像画が
ニキヤはガムザッティの言葉を信じず、女二人は言い争いから取っ組み合いのバトルに・・・。
ニキヤがナイフを振りかざした時、ガムザッティの侍女に止められ我に帰ります。

(これが修羅場ってやつね!女同士の本気の喧嘩は怖いっ

0415 (13)


ここで一幕終了。休憩1回目。
この日は、オペラ座に高額寄付をしている"AROP"という会員が優先されている公演日ということもあり、
普段とは違ってロングドレス女性や蝶ネクタイの男性もチラホラ。
今も昔も芸術を積極的にサポートするフランス富裕層。

0415 (15)


私は黒のジャケットにレギンス、ブーツで。
最近髪が急に伸びアップにできるようになりました。

0410 (31)


ちなみにジャケット(YSL)は、昨日のブログのmaison de FANFANで購入したものです。
ウエストマークの大きなリボンで、袖は肘下はちょっとフワっと膨らんで袖口はキュっと締まってます。

0415 (35)


2幕目は、ソロルとガムザッティの婚約大パーティー
ソロルは象に乗っての一際目立つ登場でした。

(演出のNoureevは初演の際に本物の象を使うことを主張したが実現しなかったとか)

0415 (25)


2幕目は、とにかく華やかで祝賀ムード満点のダンスが色々と次から次へ披露されます。
そして最後にニキヤが祝いの舞を踊るためにやってきます。
王ラジャの命令でガムザッティの侍女は、ニキヤに花籠を渡します。
その花籠を持って踊った直後、中に仕込まれていた毒蛇がニキヤの首元をガブリっ

0415 (26)

            (ソロル役はステファン。今シーズンもステファン三昧なのかも・・・)


倒れ苦しむニキヤに大僧正が「オレのものになるなら解毒剤をやろう」と囁く。
息も絶え絶えのニキヤの目に写ったのは、手を取り合うソロルとガムザッティ
絶望したニキヤは、大僧正の薬を断り「裏切り者には天罰を」の言葉を残し、息絶える。

(2回目休憩)

3幕目。
ソロルはニキヤの死を悲しみ、その苦しみから逃れるためにアヘンを吸い夢うつつ状態に。

(自業自得だ・・・と私は思いますけどねぇ)


幻覚の中で亡くなった白い舞姫たちの姿を見る。そしてニキヤの姿も。
ニキヤはソロルを許し幻覚の中で二人は再び結ばれて、完。

0415 (2)



ストーリーを知らなくても楽しめる物語性のあるクラシックバレエだし、とにかく最初から最後まで
舞台が華やかなので飽きません。

ただ、ストーリーとしては個人的には、ソロルは許しがたい男だな・・・と、見る度にちょっと怒りを覚えることも
ありました。実際、最後には神の怒りで神殿が崩壊し皆死んでしまう、という4幕バージョンでの上演も
あるそうです。


今回はあまりにもザハロワが美しく、羽のように軽く舞うので、それが夢か?現か?わからない
幻想感たっぷりな世界に引き込まれてしまい、どっちでもいいな、綺麗だから・・・と。

0415 (21)


カーテンコールに圧倒的なオーラで応えるザハロワ。
とにかく頭が小さくて、手足がものすごく長い。そして柔らかで華麗な踊り。
その美しい佇まいは静かに他を圧倒する感じで、一人だけスポットライトが当たっているかのようでした。

0415 (27)


おまけもバレエ

ザハロワの舞いに魅了された後、数日後に2回目の「ラ・バヤデール」を見てきました。
2階バルコニー席からの鑑賞で、前回とは舞台の見え方も違ってまた新鮮。

キャストは、ソロル役のStephane Bullionが怪我で急遽降板となり、変わりにJosua Hoffaltに。
今シーズンもステファン三昧かも?と思ってた矢先の降板のアナウンス。残念でした。
早く怪我が治ることを祈ってます!

0415 (6)


3役は
Nikiya(舞姫・ニキヤ):Emilie Cozette
Solor(戦士・ソロル): Josua Hoffalt
Gamzatti(ラジャの娘・ガムザッティ):Sarah Kora Dayanova

0415 (17)


ソロル役のJosua Hoffaltは初々しい感じでした。

0415 (20)


パックの休暇中だったので休日モードのリラックスしたカップルや子供達が多く、幕間も賑やか。
こちらのママのワンピースはピンクが春らしくてとても綺麗でした。

0415 (22)


同じ公演中に違うキャストで鑑賞、しかも一番好きなバヤデールだったのでとても嬉しく、楽しかったです。
自然と比較しながらの鑑賞になる中で感じるものも色々だったり、2度目には1度目に気がつかなかった
場面や演出に気がついたり。

0415 (9)


まだまだ素人ですが、バレエ鑑賞は続けてゆきたいと思います。

0415 (18)

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

ARCHIVE

MONTHLY

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
キーワード別、2024年春夏ストリートスナップまとめ。
連載-パリジェンヌファイル

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories