"Nose" ～あなたの香りを探します～

エチエンヌ・マルセルにある"Nose"という香水専門店へ行ってきました

こちらのお店は、以前コメントでYさんに教えていただいたお店。


なんともユニークなのは、店員さんからのいくつかの質問に答えると
自分に合う香水を選んでくれるというコンセプト

香り音痴の私には嬉しいお店！という訳で早速質問に答える。
（フランス語あるいは英語になります）

すると店員さんがiPadに回答を入力し、その結果5種類の香水がピックアップ


例えば、これ。
知らない


これも知らない


これまで全くしらない香水を教えてもらえるだけでも楽しい

そして5種類のサンプルを嗅ぎながら、自分なりにお気に入り度をiPadに入力


更にいくつかの質問を受け、3種類追加。


うーん、悩ましい
でも店員さんは、急かすこともなく笑顔＆気さくで親切。
「何か飲む？」というので、カフェをいただきながらリラックス

ふと、顔を上げるとカウンター前はこんな感じ。
化学実験室みたい・・・。



そして軽いモノから重いものを順番に嗅いで、3種類に絞り、2種類に絞り、
最後は左右の腕にそれぞれ実際つけた時の香りで最終判断


結果、手元に残ったのがコレ。
biehi, parfumkunstwerke（Berlin, New York）の"pc02"

香水瓶やネーミング、広告宣伝などの先入観は一切なく、香りだけを直感的に
主観的に選んだ香水です。

ドイツの香水で、Patricia Chouxというフランス人女性の調香師の作品だそう


瓶はシンプル。名前も"Pc02"という素っ気なさ。色は薄い。

そして香りは、

トップ：ベルガモット、カルダモン、スパイス
ミドル：芍薬、フリージア、ゼリーキャンディー（Turkish delight）、
ラスト：ハニー、ムスク、ブロンドウッド、パチョリ

イメージは、サーカス＆綿あめの明るく楽しい高揚感？！らしい
（個人的にはそういう明るさはあまり感じないのですが・・・）


香りの中に普段自覚していない自分が少し含まれているような？
憧れる部分も交じったような？　
これまでたぶん身につけたことのない香りなのに、しっくりくる感じ

という訳で、秋冬はこの香りを楽しみたいと思います。


ちなみにこちらのお店は、香水の他にもアロマキャンドルなど家で使う香りモノも充実


続きも香り
今回の香水選びで、ちょっと意識したのはこれからの秋冬に使うけど、
寒さに負けず颯爽とパリの街くような「軽さ」が欲しいな、と。

選んだ香水とは違う香りですが、絵的なイメージはバルマンの
香水のこんな感じ
マスキュリンで細く軽そうな中からも、ほのかななセクシーさ


そんな風に香水選びの前にイメージを持つことを意識するきっかけになったのが
これまたYさんに教えていただいた、「調香師日記」という本



エルメスの調香師　ジャン＝クロード・エレナさんの日常が淡々と
語られる中で、調香師という、ある意味特殊な職業につく人の、
普通の感覚、普通でない感覚に驚いたり頷いたりして読みました

香水を作る作業は、単に鼻がイイだけではダメ。
五感は鋭敏に、洞察力、創造力、独創力が求められる。


一番大変だな、すごいな、と感じたのは苦労して作った試作品に自ら厳しく
ダメ出しすること

昨日までは良いと思っていたものが、翌朝には色褪せたり、無感動だったりで、
それを自分で受けとめて、ダメだ！と判断すること。
でもまたしばらく時間を置くと、また気持ちも変わったり。
常に自分と対峙しなくてはならず、なんというか精神的にもキツイお仕事だな、と。

アーティストであり、職人でもある調香師。

そんなことをぼんやり考えながら訪れた"Nose"での体験はとても楽しく
また季節が変わったら、違う自分を求めて訪れてみたいです
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＜INFO＞
NOSE
20 rue Bachaumont Paris, 75002
http://nose.fr/
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