ただいまのES☆
ただいまパリ!と思う瞬間はいろいろですが、いつも温かく迎えてくださるレストラン“ES”(エス)の本城 昂結稀シェフの笑顔を見た瞬間もそんな「ただいまです」な瞬間☆
いつも通りに満席で地元らしき皆さんがリラックスしてディネを楽しむ落ち着いた雰囲気がまた心地良い。
大好きなシャンパン、ドライな“Bollinger”(ボランジェ)Grande Année 2007で乾杯☆
最初の「ノワゼットのサブレ、ヤリイカのタルタルとオシェトラキャビア」を摘む。
ねっとり甘いイカとサクサクのサブレ、上品なキャビアの塩気に最初から感激 (≧▽≦)
筋金入りの南瓜好きを自負しております。
そんな私にはたまらなく嬉しかった「栗カボチャのスープと黒トリュフ」。
そう、只今黒トリュフシーズン♬
「ラングスティーヌとボッタルガ、黒トリュフ」
この時期はレストランで黒トリュフを使ったお料理をいただく機会がありますが、私の中ではここ何年もこちらのレストラン“ES”でいただく黒トリュフが最も贅沢で最も上質。
その黒トリュフの香りは圧倒的に素晴らしく、メダルコインのような厚さ☆
コリっとした食感はかなり贅沢。
「自家製タリオリーニの黒トリュフカルボナーラ」
濃厚でザラっと舌に絡むチーズは何だろう?
夫「これ、フランスのチーズ?」
K「でもローマ定番のカルボナーラならペコリーノだと思うけど。」
夫「もっとしっかりしていない?ルブロション、リヴァロとか?」
K「そんな臭い?」
夫「これ、かなり旨臭さチーズだと思うけど…。」
結局答えの出せないまま食べ終わったところで本城シェフに正解を尋ねてみると、
H「えっ、普通にパルメザンですよ!」
普通と仰ったけれど全く普通じゃない!ローマでも食べたことがない、記憶に残る美味しいカルボナーラでした。
「舌平目とモリーユ茸、キノコのコンソメ」
「スペシャルです♬」と本城シェフが手にしていたのは、こんがり丸く美しく焼きあがったパイ!!
パイ好きな私達(特に夫)は、大喜び。
その嬉しさ度は、今にも踊り出しそうな…。
夫「中身は何、何?」
K「まーまー、落ち着いて!」
「青首鴨のトゥルト、黒トリュフソース」で、パイ生地の中からお目見えしたのは、二層になった青首鴨肉とフォアグラ♡
K「美味し〜っ!」
夫「これ、火入れはどうなってんの?肉は赤いのにパイはこんがり焼けてる。普通もっと肉に火が通るだろ?」
K「フォアグラもデロデロに溶けてないしね〜。」
夫「どうやったらこんな風に焼けるんだろ…」
K「やっぱり本城さんだから♬」
夫「うーん、火は通りながらもこの赤身、それでパイ生地、どうやったら、、、、」(繰り返してばかり)
K「だから本城さんだから♬」
夫「やっぱり俺もまた作ってみたい!」
K「ハッ??」
夫「パイは何度か作ってるけど、こんな風にできないし。」
K「・・・。」(散らかり放題キッチンがフラッシュバック)
その食に対する飽く無き探究心とチャレンジ精神に感心はするけるけれど、あの戦場後のように床も(食材が落ちていて踏んでギャー!)、壁も柱まで汚れるキッチン(こんなところに卵の黄味がこびりついてる!な驚き)、シンクに山積みされた道具の片づけ(どんだけボウル使ったんだよ!な憤り)はなかなか大変なわけで、それは概ね私の仕事なわけで。。
とにかくその芸術的に美味しい本城シェフのパイ料理に感激し、添えられたサラダにも黒トリュフのスライス入り、黒トリュフ尽くしで贅沢でした。
H「おかわりありますよ!」
夫「じゃ、もうちょっと♡」
こうして2度目のサービスもペロリといただいてパイ好きの夫はご機嫌マックス、自宅でパイ料理作りに新たな目標を見出した様子で…。
すっかり満腹ですが、パティシエールの真理子さんが作るアシェット・デセールは完全別腹。
一皿目が可愛く登場♡
「クレモンティーヌのバシュラン」
メレンゲの中には軽いフロマージュのムースとフロマージュブランのグラス、ベルガモットのエスプーマ カラマンシーのソース で。
このレストランで何度も目にする、耳にする、マダムたちの感嘆・感激の声がこの日もしっかり聞こえてきました。
味のストラクチャーは複雑。
でも軽いので満腹でも食べれてしまう美味しさに皆さん驚いてしまうのでしょう。
2皿目はガラッと変わってカカオと栗を楽しむ一皿。
カカオのチュイールの中にローストアーモンドのグラスにエスプレッソゼリー、マロンクリームとコニャックのエスプーマという仕立て。
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