ジヴェルニー☆Musée des impressionnismes
モネの邸宅&庭園を出てクロード・モネ通りをぶらり。
ギャラリーやブティックが立ち並び賑わっていましたが、
一歩脇道に入るとほとんど人も通らない静かでのどかな村の風情。
ちょっと時間もあるので立ち寄ることにしたのが、モネの邸宅から徒歩5分ちょっとのところにあるMusée des impressionnismes(ジヴェルニー印象派美術館)。
(以前は「アメリカ芸術美術館」だった場所です)
今年日仏交流160周年を記念し、7月から来春まで様々なイベントが開催予定だそうで、それに先駆け「ジヴェルニー印象派美術館」では7月15日まで「ジャポニスム/ 印象派」展を開催☆
本展は、「芸者」「画家兼収集家」「印象派版画」「規格の変化」の4つのテーマに分け、1860年から20世紀初めまでのジャポニスムの影響を受けたヨーロッパやアメリカの画家たちの作品を展示。
北斎の作品を観た後に、
モネの描いたベルイルの荒々しい海の景色を眺める。
日本人としては興味深く、日本文化が印象派の画家たちを中心に与えた影響を目の当たりにし、日本文化の豊かさ深さを改めて感じることもできました。
ジャポニスムの影響を受けた印象派作品が日本はもちろん世界中の人に好まれ、愛されることは日本人としてはちょっと誇らしい気持ちにもなりました。
これ、ゴーギャン!?
と、自分の中のゴーギャン作品のイメージと異なるものもあったり、
本展のポスターになっているポール・シニャックの「髪を結う女性」は、大胆な構図がとても浮世的で、モザイクのようにキャンバスを埋め尽くす細やかな点描は光がキラめくような美しい作品。
シニャックと言えば、
今年1月にFondation Louis Vuitton(フォンダシオン ルイ・ヴィトン)で開催された「MOMA展」で鑑賞した「フェリックス・フェネオンの肖像」も記憶に新しいところ。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/moma.html)
シニャックは個人的には最近ちょっと気になる画家の一人です。
ここに来る前に見たモネの庭園の日本橋の風景(Le Bassin aux nymphéas, harmonie verte)。
本展で一番気に入った作品は、この丸い額の「睡蓮」。
絵は額装で随分とイメージ、印象が変わります。
ところで今回個人的に最も鮮明に心に残ったのは、美術館の地下1階で開催されていた「ジヴェルニーで平松礼二」展。
恥ずかしながら平松礼二さんを存じあげませんでしたが、現在も活躍中の日本画家。
今回展示されたクロード・モネから影響を受けたという絵画7点、屏風2点は、いずれも色彩がとても美しく、ただただ見惚れました。
1994年にオランジュリー美術館で一連の睡蓮の大作に出会い感銘を受けたという平松氏。
それがきっかけで印象派とジャポニスムを求めて旅立つ日本画の作家の視点でジャポニスムを研究し始めたそう。
「日本伝統美術の影響を受けたモネの愛する睡蓮を自由と遊び心を交えて描いてみました。」という日本画7点と屛風2点はとても素敵な作品でした。
赤がドラマチックな日本の紅葉。
日本の赤、朱、緋、丹色の美しさ。
と、最後は平松氏の作品にもうっとりしたジヴェルニー印象派美術館でした。
この画像では緑色が強くて赤色が飛んでしまってますが、美術館近くの野原には真っ赤なコクリコ(ひなげし)も花がいっぱい咲いてました。
これもまさにモネの絵の世界。
日傘をさして散歩したら素敵だろうな〜♬
(この頃は日傘文化があったのに今はフランスで日傘をさす人をなかなか見ない…。みんな日焼け好き?!)
と思いながら私達一行は次の村へ。
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