プーリアのススマニエッロ☆
東京・広尾にある大好きリストランテ“Melograno”(メログラーノ)で初めてのワインメーカーズディナーが開催されました☆
イタリアの長靴の踵の部分にあたるプーリアで最も注目されている葡萄品種「ススマニエッロ」を復活させた“ Tenute Rubino”(テヌーテ・ルビーノ)のオーナー、ルイジ・ルビーノ氏をお招きし、ワインをいただきながら後藤祐司シェフのお料理とコラボするというスペシャルディナー。
席に着くなり美味しそうなフォカッチャに釘づけ。
ふんわり&モチモチ食感のフォカッチャはたくさんのジャガイモを練り込んで作ったという「フォカッチャ・プリエーゼ」=プーリア風フォカッチャ。
プーリアのワインを楽しむということで、今回のお料理もプーリア料理が中心。
(新玉ねぎのジェラートと桜海老のフリット)
私の中でのプーリア料理のイメージは素朴で力強い感じですが、そこはやはり後藤シェフのアレンジで洗練されたお料理となり、この日の皿数は7つ。
そしてワインもたっぷり7種類。
乾杯&新玉ねぎのアミューズに合わせられたヴェルメンティーノ100%のスプマンテ「リーベンス」はごくごく飲んでしまい写真は忘れました…。
「パプリカのポルペッティ イワシのマリネ添え」には完熟バナナやマンゴー、オレンジの花を感じる「マルモッレ・ビアンコ サレント 2016」。(マルヴァジア・ビアンカ 100%)
海に近い畑で作られる葡萄のミネラルや塩もしっかり感じる白ワインでイワシのマリネにぴったり!
目の前で一斉に料理が作られ、一斉に厨房から出てゆく様子は見ていると面白く、つくづくお料理は段取りなのね…と思う。
「空豆のプレアと魚介類のウミド(←ウミドとは水っぽいという意味でさっと煮込む料理のことだそう)」と「サトゥルニーノ ロザート サレント 2016」(ネグロアマーロ100%)。
スミレ、バラ、ザクロなどが豊かに薫り、色調も鮮やかなこのロゼワインに関してオーナーも通訳の方も熱く語ってくれました。
そもそも(フランス語の)「ロゼ」と言うな、(イタリアでは)「ロザート」だ!
日本では桜の季節に多く飲まれる淡いピンクのロゼワインだけれど、うちの艶鮮やかなロザートは桜の季節限定じゃない!一年を通して楽しめる素敵なワイン!!
そんなオールマイティーなロザートに特におススメなのはマルゲリータピザとのマリアージュだそう。
(サーっと引かれる緑のソース)
何度なく引き合いに出されたフランスワインの話。
やはりイタリアから見たらライバルなのでしょうか?!
心の中であまりフランスを悪く言わないで〜と思いつつも、言い得て妙なところもあり、集まったみんなで思わず笑ってしまう和やかな雰囲気。
(香る、香る!これはミントソースね)
美味しいワインと料理にどんどん賑やかに楽しい雰囲気に♬
「スズキのラビオリ 生ウニとカチョリコッタチーズ和え」と「ジャンコーラ マルヴァジア・ビアンカ サレント 2016」。
アカシアの花の香り、パイナップル、バニラ、アーモンドの香る白ワインは、同じマルヴァジア・ビアンカ 100%でも少し前に飲んだカリフォルニアワインとはまた違った美味しさ。
「オレキエッティ ブラッチョーレの煮込み添え」と「オルトレメ ススマニエッロ サレント 2015」。
プーリアの名物パスタ、オレキエッテにチーズの牛肉巻きというボリューム大な一皿。
本場では牛肉だけではなく、馬肉で食べたりするのだそう。
そして楽しみにしていた最初の「ススマニエッロ」☆
ザクロの味が特徴的で、これは「メログラーノ」(ザクロ)の料理にぴったりだとオーナーのルビーノさんも感激。
まだだ生産量の少ないススマニエッロ100%の鮮やかなワインはカカオやプラム、スパイスも効いた想像以上に力強いワインでした。
メインの「仔羊のアロスト ヴィンコット、ミント、スパイス風味」に「トッレ・テスタ ススマニエッロ サレント 2013」。
たまらなく美味しかった仔羊肉ですが、さらにそれを引き立てた、ルイジさん秘蔵の樽熟成のススマニエッロ100%の赤ワイン。
本来はもうしばらく熟成させて味わってほしいワインだと。
その香りに私はとても井草の香りを感じました。夫は燻製香だと。
説明的にはブランデー、黒すぐり、ブラックベリーのジャム、カカオ、ナツメグ、甘草、シナモンなど複雑で、高貴な果実味とエレガントな味わいと表現。
毎年欲しいと思っても売り出されて即完売。今は市場にはなく、この日のためにインポーターさんが特別に持ち込んでくれた2本でした。
そんな幻の蔵出しワインも飲めるのがこういったイベントの醍醐味。
ドルチェは「カルテッラーテ イチジクのジェラート添え」に「アレティコ パッシート サレント2013」。(アレティコ100%)
バラやスミレの香る甘く飲み過ぎ危険なデザートワインと黒糖かりんとうのような素朴な美味しさの揚げたてドルチェは、そのシナモンな香りに誘われて満腹でもペロリ。
最後にワイナリー当主のルイジ・ルビーノさんと後藤シェフと記念撮影。
それにしても、ワインを造っている方に出会って感じるのは、皆さんとても幸せそうで楽しそうで自分たちが造るワインに心底自信を持っておられること。
もちろんそのワインと一緒に楽しむ料理も好きな食いしん坊で美味しい話は尽きない。
美味しいワインと料理のひと時を共有すると、グッとお互いが親密に感じます。
よく飲み、よく食べ、よく笑った、素晴らしいワインメーカーズディナーでした☆
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