若冲の後は『風神雷神図屏風』。日本の傑作はパリで見る。

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京都国立博物館に所蔵され、日本でもなかなか鑑賞する機会がない俵屋宗達の『風神雷神図屏風』。この国宝がパリまでやってきた。海外に出ることも珍しく、海を超えたのは40年ぶりぐらいとか。現在8区のセルニュスキ美術館で開催中の『京都の宝―琳派300年の創造』展で見ることができる。展覧会の開催は1月27日まで続くが、琳派の最高傑作といえるこの作品を間近で鑑賞できるのは、あいにくと4週間のみ。というのも、金箔に顔料をのせて描いた屏風はとりわけ湿気に弱いという、保存上の理由からだ。

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『風神雷神図屏風』の展示は11月25日まで。レプリカは800年の歴史を持つ京都最古の禅寺、建仁寺で見ることができる。

その後、展示されるのは、同じ宗達の『蔦の細道図屏風』である。これは二対の屏風だが、ひとつの屏風が6枚のパネルからなる大きなサイズであることから1屏風につき2週間ずつの展示。その後、展覧会終了日までの4週間は、宗達の『舞楽図屏風』である。両作品とも重要文化財で、日本で見られるのは10年に一度くらいというから、この展覧会の開催中にパリにいるのであれば、“なぜパリまで来て日本の芸術を?”と思うことなく、セルニュスキ美術館に行ってみよう。

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俵屋宗達の『蔦の細道図屏風』。展示は1部が11月27日から12月9日まで、2部が12月15日から12月30日まで。

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俵屋宗達の『舞楽図屏風』。展示は1月2日から1月27日まで。

展覧会のサブタイトルにもあるように、この展覧会は京都で生まれた琳派の300年にわたる創作活動を紹介するもの。第1室は琳派の誕生「光悦と宗達」、第2室は新しい息吹「光琳と乾山」、第3室は琳派の革新「始興、芦舟、芳中」、第4室は20世紀に琳派を受け継ぐ作家「雪佳」という、四部構成となっている。絵画に限らず、陶器、書などを手がけ、生活全般を豊かに彩った琳派の仕事をこの機会に知ることができる。会場内、金箔製造の過程を見せる映像、版画の作り方の映像もフランス人たちの興味を引いている様子だ。

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掛け軸に仕立てられている尾形光琳作の『柳図香包』。近づくと、紙に折り線が残っているのが見える。京都の細見美術館蔵。

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18世紀に描かれた渡辺始興による『白象図屏風』。細見美術館蔵。

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尾形乾山の『色絵桔梗角皿』。

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神坂雪佳(1866〜1942)の『若松鶴図文机・硯箱』は1920〜25年頃の作品。細見美術館蔵。

すごく便利な場所にあるとは言い難い美術館だけれど、地下鉄3番Villiersが最寄り駅のひとつなので、ギャラリー・ラファイエットやプランタン・デパートからも地下鉄一本で遠くない。ショッピング前に行ってみてもいいだろう。美術館はパリ8区、17区の住民たちの憩いの場である美しいモンソー公園に隣接しているので、秋の公園散策という楽しみもついでに味わっては?

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美術館。緑あふれるモンソー公園はこの右手に広がる。

「Trésor de Kyoto, trois siècles de création Rinpa」展
会期:開催中〜2019年1月27日
Musée Cernuschi
7, avenue Vélasquez
75008 Paris
開)10:00〜18:00(金 21:00)
休)月、12月10日〜12月14日、12月25日、1月1日
料金:9ユーロ
www.cernuschi.paris.fr

réalisation:MARIKO OMURA

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