ルノーもデヴィッド・ボウイも......ヴァザルリ展開催中。

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ハンガリー生まれだけど、フランスでの活躍が目覚ましく、フランス人のアーティストのような印象があるヴィクトル・ヴァザルリ(1906〜1997)。その彼のフランスにおける初の大規模な回顧展が、ポンピドゥー・センターで始まった。

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展覧会場のエントランス。

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左はルノーのロゴ(1972年)。右はデヴィッド・ボウイのレコードジャケット。

オプ・アートの父と呼ばれるだけあり、300点近い彼の作品を展示する会場では視覚の錯覚に目が大いに喜ぶことになる。絵画だけでなく、彼はオプ・アートをポスター、建築、オブジェなどにも適用。展覧会は時代順と同時にテーマで構成されていて、1930年代にハンガリーからパリに来た彼の広告のためのグラフィックデザインの部屋からスタートする。第二次世界大戦後、芸術活動に専念した彼。1947年にベル・イルに滞在したときに始めたリサーチからオプ・アートへと発展してゆくのだが、ふたつめの部屋以降はそうした作品を現実のジオメトリー、抽象のエネルギー、視覚的エスペラント、ポップ・アブストラクト、建築へ、宇宙の夢というテーマで展示している。

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初期のオプ・アート作品とされる「Zèbres-A」(1938年) photo ©Fabrice Lepeltier ©Adagp, Paris, 2018

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左は「Vega」(1956年)。平面が立体に見える錯覚に、つい作品を脇から眺めたくなってしまう。

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壁には陶製の作品を展示。

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1972年にフランクフルトのドイツ連邦銀行の食堂をデザイン。その壁が会場に再現されている。

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1970年代にローゼンタール社から販売された食器Novae。

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「Vega」(1969〜1970年)。photo Oystein Thorvaldsen©Adagp, Paris, 2018

ヴァザルリのヴィジョネアぶりに改めて驚かされる展覧会である。そしてフランスでの回顧展だけあり、1960〜70年代に錯視効果を特徴とする彼の仕事が、日常生活の中で国民に身近な存在だったかがよくわかる。例えばルノーのロゴ(1972年)、デヴィッド・ボウイ(1969年)のレコードジャケット、ポスター、文庫本のカバー、モード写真の背景、テレビのセット……とりわけ1971年、彼の壁画がモンパルナス駅の構内に飾られたことは、マスコミを賑わす大きな話題だった。

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パリのモンパルナス駅のホールの壁を飾ったフレスコのひとつ。SNCF-Médiathèque -droits réserves©Adagp,Paris 2018

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ジャン=ポール・サルトルの『存在と無』をはじめ、多数の文庫本のカバーにヴァザルリの作品が使われた時代があった。

Vasarely, le partage des formes
会期:開催中〜2019年5月5日
会場:Centre Pompidou
Galerie 2, niveau 6
開)11:00〜21:00
休)火
料金:11ユーロ

réalisation:MARIKO OMURA

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