パリと映画を愛する人のためのガイド。例えば『ムード・インディゴ うたかたの日々』
Paris 2013.09.25
大村真理子の今週のPARIS
フランス映画、特にパリを舞台にした映画を見ると、こう思う人が多いのではないだろうか。「あ、このシーン、市内のどこで撮影されたのだろう?」「この場所、自分も行ったことがある!」などなど。
世界中の誰もが愛するパリ。パリ市役所のホームページでは、パリを舞台にした映画17本(2013年8月末現在)について地図付きで撮影場所とその解説を見ることができる。これは、なんだか得をしたような、ちょっと嬉しい気持ちになれるパリ散策ガイドでは?
Parcours Cinéma
http://www.paris.fr/loisirs/balades-culturelles/parcours-cinema/p8542
※英語バージョンあり。
ウディ・アレンの『ミッドナイト・イン・パリ』、マーティン・スコセッシの『ヒューゴの不思議な発明』、セドリック・クラピッシュの『PARIS パリ』......。
最新は、日本でも10月5日から公開される『ムード・インディゴ うたかたの日々』の紹介だ。監督はミシェル・ゴンドリー。主演はロマン・デュリスとオドレイ・トトゥというフランスの超がつく人気俳優の組み合わせである。そして『最強のふたり』で大いに観客を笑わせたオマール・シー、ワンマン・ショーで知られるガッド・エルマレ(もうじき生まれるモナコのシャルロット王女の子供のパパ!)など主役級の俳優が脇をかためるという豪華キャストの作品だ。パリとその近郊で多くのシーンが撮影されていて、パリ市役所の映画パリ散策のページでは、共産党本部やビュット・ショーモン公園など6か所が紹介されている。
パリ市内では毎年900本以上の映画撮影が、市内5,000ヶ所で行われているそうだ。映画をみていて、これはどこ?と思うのは観光でパリを訪れた人だけでなく、パリに住む人々にも気になるところだろう。「Paris fait son cinéma」(シェーヌ社刊)という本も、夏前に出版された。これは映画の撮影現場となったパリ市内101カ所のガイドである。映画のスチール写真が掲載されていないのがちょっと残念だが、映画ファンにはうれしい1冊に違いない。