パリ・ポンピドゥーセンターに牛!
パリのマルシェとレシピ。
「こ、これは、難しそう・・・」
ポンピドゥーセンターの1階に設けられた子供のアトリエ会場に着いたときの、第一声。
この企画をしたアーティストSchokoさんに聞いてみると、
「そう、難しいんです。もう大変なの~!」と、会場を飛び回っています。
Schokoさん、草原を駆ける!(写真右)
牛乳パックを折っていくと、牛のオブジェに変身。
«PLIC PACK N°001 Vache» (プリック・パックNo.001牛)と題された今回のイベントのコンセプトは、普段、当たり前のようにゴミになっているものについて、アートに親しみながら、改めてエコロジーを考えてみる。そして、その方向性を変えていく。
「アートを通して、"地球を思いやる"という意識を目覚めさせて欲しい」というもの。
みなさん、あちらこちらで、悪戦苦闘・・・
さあ、ここからスタート。
「こうやって、ここを折って、こうよ! アラ、違ってた・・・」
みなさん、かなり集中しています。
こちらの3兄妹も奮闘中!
夏休み最後の日、おばあちゃんに宿題を手伝ってもらってるの図。
出来上がりには、それぞれが、名前や柄を描いて・・・みんながアーティストです。
難しかったけど、できあがると、やっぱりウレシイ!!
草原でうしさんと戯れる少女。
ああ、牛をめがけて、ハイハイを始めた~~
ご満悦組!
Schokoさんに、 今回のイベントの感想を伺ってみました。
「とにかく皆さん満足して帰られました。手と指先、頭をフルに使って,夢中でなにかを制作すること、が楽しい。結果的に上手く出来たかどうかが問題でなく、アートを通して、何か新しい発見をすることが一番大切なことではと思いました」。
折しも、草間彌生展の真っ最中。
連日、入場待ちの、ものすごい行列が。
初期の作品から現在までの変遷を見ることができる。
戦後、日本から、ひとりで50年代のNYへ渡って、カッと華開いた・・・
作品を見ながら、ウォーホール、ホッパー、リキテンシュタインが、バスキアが、その時代NYで弾けていたアーティストがすぐ目に浮かぶ。
お互いに発散し合っていた人たち、そのときの共時性、エネルギー、どくどくとマグマのように湧き出しているものを感じて胸が高鳴る。
それは、NYだからできたこと、NYじゃないとできなかったこと。
そこに存在する意味があった。
今日、走り回っていたSchokoさんもしかり。
ファンとしましては・・・
世界のSchokoよ~~! このまま、ベニスのヴィエンナーレまで、行っておくれ!
はたまた、フランス乳業組合とアートのコラボレーションが全国的に、始まらないかしら? などと、妄想が膨らむ一方。
晴れた空の下、エッフェル塔前のシャン・ド・マルス公園、青々とした広大な芝生の一面が、この牛たちで埋まる日を想像するだけで楽しい。