いぬパリ

南仏の聖地、ルルドで出会ったロン毛のシーズー

いぬパリ

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こんにちは、吉田パンダです。相変わらず外出禁止令が続くフランス。散歩は1日につき1時間、1km圏内と規定され、自転車に乗るのもダメ(買い物ならいい)という厳しさです。いま住んでいる人口3万人の小さな町でさえ、外に出ると割とマジメに警官がチェックしています。フランスは「自由・平等・博愛」の国ですが、それが適用されるのは、あくまでフランスの法律を遵守することが前提。日本から見れば、ときには横暴とも思える国の強権に逆らう人には容赦しません、、。そういう意味では日本のほうが「自由」ですね。お互いStay Homeで乗りきりましょう。

さて、今回もコロナ前。ホームで佇むのは愛犬トイプー、あづきです。今年2月に南仏は聖地ルルドまで、奇跡の水を求めて行ってきました。パリからTGVで、のんびり5時間。

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空模様はあいにくですが、聖地ルルドに到着。中央に大きく見える教会を中心にした一帯が、「聖域(サンクチュアリ)」と呼ばれる場所です。響きがいいね、サンクチュアリ。

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聖域の中心にある、ロザリオ教会を後ろ側から見たところ。19世紀半ば、聖母マリアが顕現したという洞窟の上に、教会が建てられていることがわかります。巨大だなー。当時薪を拾いにきて、聖母の出現に複数回立ち会った羊飼いの少女ベルナデッタは、聖母の言葉に従ってこの場所で泉を見つけます。その後その水を飲んだり、身体を浸した病人が奇跡的に癒えることが数知れず、ルルドの泉は「奇跡の泉」と呼ばれるようになり、いまも尽きることがないと。

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洞窟上部に設置されたマリア像。ベルナデッタはこの像を見て、「全然似てない」と言ったと伝えられています。ええーー。洞窟では、皆が祈りを込めて側面に触れていくので、壁がつるつるです。ちなみに奇跡の水はこの洞窟の向かい側に水道のような蛇口が並んでいて、そこで汲み放題となっております。「そんな、、奇跡で病が治る水なんて、、」とお思いのアナタ、信じるものは救われます。少なくとも、飲むと目が覚めるように元気になりますよ。いただいてきた水は徹夜しなきゃいけない時とか、少しずつ飲んでいます←レッドブルかよ。

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教会正面のファサード。外も中も、装飾はすべてモザイクで描かれていて、圧巻です。いまはミサで人が集まるのも禁止なので、扉が閉じられているのかと思うと寂しいですね。

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ロザリオ聖堂内。正面には両手を開いた聖母マリアが。

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さて、そんな聖地ルルドの街中を歩いていると、「Made in ルルド」の陶器屋さんで、可愛い犬に出会いました。

La maison de chapelet

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クレアさんとシーズーのドリス。飼い主のクレアさんは、普段はトゥールーズでマーケティングの仕事をしていて、週末だけこの店を趣味で開けているのだそうです。優雅か! もちろん、ドリスも一緒に行ったり来たり。

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だから1週間休みがないのよ、とクレアさん。しかしドリスの顔が見えない。自分の犬だったら、前髪ばっさり切っちゃいますよ。

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「オヤツくれたら、顔を見せてあげてもいいわよ」

照れ屋だけど、おねだり上手なドリス。はいはい、ちょっと待ってね。

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ちら、むしゃむしゃ。隠れている真ん丸おメメがチャームポイントです。

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飼い主のクレアさん、作品はすべてここで作っているのですが、なんと作陶は日本の鎌倉で修行したのだとか。世界は狭いですね〜。

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聖母マリアとベルナデッタ、と羊(たぶん)。

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犬がそこにいるだけで、なんだか和む店内です。クレアさんも、いまはトゥールーズでテレワークしている日々でしょうか。傍にはドリスがうろうろして、時々オヤツをもらって。フランスでもまだまだ外出禁止の日々が続きますが、これも人生、仕方ありません。いまできることを楽しんでいきましょう。もう撮影済みの分はないので、次回はウチから愛犬日記でもお届けしようかと。

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「アタシもいるからね」

そうそう、半年前から猫も飼い始めたんです。元野良猫のノア、推定1歳。田舎家で、犬猫と遊ぶのに忙しい毎日を過ごしています。次回もどうぞお楽しみに。

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「ここにいるからね」

いや、もう説明したってば。

吉田パンダ

写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida

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