TSFが開店。モダンファミリーのインテリアならおまかせ。
PARIS DECO
TSFと略されるThe Socialite Family(ザ・ソーシャライト・ファミリー)は、まだボボという言葉が定着する前からコンスタンス・ジェナリが2013年に始めたブログで、パリのボボ家庭とそのインテリアを紹介している。21世紀の現代的なファミリーに対する的確なコンスタンスの視線が好評で、パリだけでなく最近はミラノ、ロンドン、ニューヨークの家庭へもTSFは足を伸ばすようになった。そして、2年前に同名のインテリア・ブランドが設立された。
ザ・ソーシャライト・ファミリーの生みの親、コンスタンス・ジェナリ。
子どもが3人の家庭、父親ふたりと子どもの家庭、ママと子ども……というようにバリエーションに富む現代のファミリーに向けたブランドで、まずはオンラインショップとしてスタートし、昨年はポップアップストアを開催するほどに人気のブランドに成長。内部のクリエイションスタジオがデザインすることにより、適正な価格で良質の品を販売できるという強みを持つブランドだ。
ベッドやソファにさりげなくコットンガーゼのブランケットを。サイズは3種、カラーバリエーションは8種あって人気商品である。39ユーロ〜。
TSFオリジナルの90%近くがイタリアで生産されている。この椅子もそのひとつ。
キャンディーのベルランゴのような三角形のクッション。インテリアのスパイスに。
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5月14日、最近活気づいているサンティエ地区にオフィスも併設した素晴らしいTSFのブティックがオープンした。リビングルームとベッドルームのための家具、照明器具、オブジェなどに加え、ショッピング・キャディも販売しているのはいかにも“ファミリー”のためのブランドらしい。近々アール・ドゥ・ターブル関連の品揃えが充実していくそうで、いずれは子どもの分野にも商品は広がる予定とか。
ブティック。インテリアデザインもコンスタンスとそのチームが担当した。
漆のレジカウンターの後方で、ドライフラワー・ボトル、パフューム・キャンドルなどお呼ばれの手土産品になりそうな手頃な価格の品を販売。
ベッドルーム・コーナーではベビーシューズも販売。ブティックの後方にオフィスが併設されている。
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店内にはTSFのオリジナルだけでなくヴィンテージ家具も。コンスタンスはモードだけでなくインテリアについてもヴィンテージ・ミックスの達人で、店内に古い家具をミックスすることでスタイリッシュな中にファミリアルな雰囲気を演出。これらヴィンテージの家具やオブジェも売り物である。流行りのレストランのオープンが続くジュヌール通りにも、ファッション・ピープルが愛するオクストン・ホテルにも近い場所。石鹸やグラスといった小さな品もあるので、ぜひ覗きに行ってみよう。
カナージュの肘掛け椅子は無地やプリントなど座面を選べ、また別売りもしているので取り替えも簡単にできる。ヴィンテージのシルクスカーフを使った一点物のクッションもある。
ヴィンテージ家具、アート作品など店内の品はすべて販売。
ムラノ・グラスのヴィンテージも。
madameFIGARO.jpコントリビューティングエディター
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。フリーエディターとして活動した後、「フィガロジャポン」パリ支局長を務める。主な著書は「とっておきパリ左岸ガイド」(玉村豊男氏と共著/中央公論社)、「パリ・オペラ座バレエ物語」(CCCメディアハウス)。