ヴォー・ル・ヴィコント城、そのあまりの美しさにルイ14世が嫉妬し、同じ建築家・画家・造園家を雇ってヴェルサイユ宮殿を作らせたといわれる名所だ。ルイ14世の財務長官ニコラ・フーケが、イギリスのチャッツワース・ハウスで開かれたパーティに参加した際、クリスマスの装飾と豪華に飾り付けたイルミネーションを見て感激し、城の建設を発案したのだそう。
パリ市内から電車とシャトルバスを乗り継いで1時間、または車で50分ほどのメンシーエリアに位置し、日帰りで行ける隠れ観光スポットとして人気を博している。
何千個ものイルミネーションによって照らされた、バロック様式の絢爛なディテールが息をのむ美しさの本城へと近づいて行くと、定番のクリスマスソングが聴こえてきて、まるでテーマパークに迷い込んだかのよう。
馬車で庭園を周ることができたり、6歳未満の子どもにはギフトが用意されるなど来場者を楽しませる仕掛けも。16.50ユーロ~ ※6歳以下は無料
17世紀のインテリアを活かし、客室や大広間ごとに装飾のテーマが分かれている城内では、ヴェルサイユ宮殿のような由緒正しき装飾はそのままに、自由な発想で来場者を楽しませる。
剝製の動物たちが潜む雪山のような空間から、王室のクリスマスディナーを彷彿とさせるテーブルセット、巨大なジンジャーブレッドマンやドレスアップした人形を飾ったノエルの部屋まで、装飾とインテリアで魅せるクリスマスのアイデアに酔いしれて。
イルミネーションとわずかな光だけでムーディに照らされたノエルの部屋は、子どものころに夢みた巨大ジンジャーブレッドマンが迎えてくれる。
いくつかの部屋で展示されるテーブルセットは見事な配置に思わずうっとり。実際にはレストランの営業はないものの、2018年1月2~7日の6日間限定で、6~17歳の来場者にガレット・デ・ロワがプレゼントされる。
今回はメディア向けのプレスツアーに参加。プレスツアー限定で開かれたスペシャルディナーの前菜に運ばれたのは、ロブスターのラビオリ。夏になると、庭園でディナーをいただけるイベントを毎年5~9月の土曜に開催している。
photos : MANA KIKUTA, collaboration : ATOUT FRANCE(フランス観光開発機構), PARIS REGION TOURIST BOARD(パリ・イルドフランス観光会議局)
INFORMATION
Château de Vaux le Vicomteヴォー・ル・ヴィコント城
77950 Maincy
01・64・14・41・90
VERNEUIL L'ETANG
11時~17時45分 ※12月24日~31日は11時~16時45分
photos : MANA KIKUTA