京都上ガル下ガル
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京都の冬のご馳走、蒸し寿司で芯から温まる。

お鍋や蕪蒸し、白味噌のお椀など、底冷えする京都の冬のご馳走はいろいろあるけれど、なかでもぜひ試してほしいのが蒸し寿司。各店それぞれに具材に工夫を凝らし、器ごと熱々に蒸し上げた蒸し寿司は、食べ終わる頃にはからだの芯からほかほか。老舗の名店3軒の、手間ひまかけた奥深い味わいを堪能して。

京都上ガル下ガル / January 24, 2019

祇園 いづ重

祇園・八坂神社の石段下に暖簾を掲げる京寿司の老舗。酢飯は、近江米の日本晴をクヌギ薪のおくどさんで炊き、斎造酢の花菱酢を合わせたもの。そこに焼き鱧、焼き穴子、イカのゲソのミンチと刻んだシイタケを混ぜ、一昼夜寒風にさらして水分や酢のカドを飛ばす。「寒ければ寒いほど、ふんわり軽く、おいしい蒸し寿司になるんです」と4代目北村典生さん。セイロに詰めて、特製の蒸し器で短時間で仕上げるのも特徴だ。塩焼きした甘鯛の頭を使う、ぐぢうしお汁と一緒にいただけば大満足間違いなし。「上にのせるイカを百合根や山芋に変えようと思案中。蒸し寿司は可能性があるので追及していきたい」と言う。今後の進化も楽しみ!

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八坂神社の目の前で国内外の観光客も多く訪れる。

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昔ながらのホオノキのせいろを使用。生の材料を使わず、前日から手間ひまかけて仕込んだ酢飯や具材を使うのが京寿司の特徴。

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蒸気の強い特注の蒸し器で蒸し上げることわずか2分45秒。

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蒸し上げたセイロにエビを乗せて、輪島塗のお重に入れて運ばれる。蒸し寿司¥1,944。穴子蒸し寿司¥2,484やお土産用の電子レンジ専用蒸し寿司¥2,106も。毎年12月1日から3月31日まで。

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趣のある店内。達筆な品書きやメニューは店主・北村さんの筆。

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祇園いづ重
Gion Izuju
京都府京都市東山区祇園町石段下
TEL:075-561-0019
営)10時30分〜19時
休)水
カード:Amex、Diners、JCB、Master、VISA
http://gion-izuju.com

〉〉盛り付けも愛らしい、絶品蒸し寿司。

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末廣

「ちらし寿司やバラ寿司は京都の家庭でハレの日に作られたご馳走。それを翌日もおいしく食べる工夫として生まれたのが蒸し寿司と聞いています」。そう教えてくれたのは、創業天保年間(1830〜44年)、宮内庁御用達も務めた末廣の9代目柴田十起夫さん。こちらの米は、祇園の八代目儀兵衛に寿司飯に合うブレンドをオーダー。酢飯に混ぜ込むのは、穴子、かんぴょう、シイタケ、イカのゲソのミンチ、キクラゲ。他の寿司に使うものよりだいぶ大きい穴子を使うことで、穴子の脂が絶妙に酢飯に絡んで、出汁巻き風にあっさり仕上げた錦糸卵とのバランスも抜群。蓋を開けた瞬間、華やかな盛り付けにも思わず声が上がるはず。

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骨董店が軒を連ねる寺町通、一保堂茶舗の向かいに佇む名店。

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蓋を開けると、華やかな盛り付けに心が躍る。提供される11月から3月の間、麩が紅葉から梅、桜と変わるほか、盛り付けも毎年工夫してアレンジしているそう。蒸し寿司(並)¥1,728

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店内にはテーブル席が3卓。家族経営の温かさにほっこり和む。

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鯖寿司や箱寿司、巻き寿司も人気が高く、持ち帰る地元客も多い。

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末廣
Suehiro

京都市中京区寺町通二条上ル要法寺前町711
TEL:075-231-1363
営)11時〜19時
休)月
カード不可
http://sushi-suehiro.jp

〉〉芸舞妓さんにも愛される、隠れた名店。

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千登利亭

建仁寺御用達で、祇園や宮川町の花街に近く、芸舞妓さんにも贔屓が多い、明治32(1899)年創業の京寿司専門店。2017年9月に改装した清々しい店内で腕を振るうのは、先代に続き、京都府の現代の名工に選ばれた4代目白子長和さん。こちらの蒸し寿司は代々受け継いだレシピどおり、焼き穴子、かんぴょう、シイタケ、キクラゲを混ぜた酢飯に、エビやシイタケ、グリーンピースのトッピング。たっぷり盛られた錦糸卵をかき分けると、脂ののった大きな穴子を炭火で焼いた香ばしい香りが立ち上る。「いろいろな京寿司を楽しめるよう、小さな蒸し寿司と鯖寿司、箱寿司、巻き寿司がセットになった小蒸し若狭セットもオススメです」と白子さん。

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南座や建仁寺から徒歩圏内。店名にちなんだ千鳥モチーフを目印に。

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店主の白子さんと奥様で切り盛り。美しい京寿司には定評がある。

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香ばしい穴子を混ぜ込んだ酢飯にたっぷりの錦糸卵やエビをトッピング。蒸し寿司¥1,800。いろいろ試したい人のために、小サイズ¥900もある。提供は11月から桜が散る頃まで。

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配達や持ち帰りより、店内で食べる客の割合が増えたため、改装して客席を増床。老舗ながら気軽に立ち寄れる雰囲気がうれしい。

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千登利亭
Chidoritei

京都市東山区団栗通り大和大路西入る井手六軒町203
TEL:075-561-1907
営)11時~20時
休)木
カード不可
www7b.biglobe.ne.jp/~chidoritei/index.html

 

photos:SADAHO NAITO, réalisation:NATSUKO KONAGAYA

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