京都上ガル下ガル
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京都の洋館カフェで、ロマンティックなティータイム。

和のイメージが強い京都だけど、明治から昭和にかけて建てられたレトロな洋風建築も街の魅力。往時の情緒がそこここに残るクラシックな空間で、おいしいコーヒーやデザートとともにゆったり寛げるとっておきのカフェを紹介。

京都上ガル下ガル / October 12, 2019

長楽館

円山公園の南に隣接する長楽館は、“煙草王”と呼ばれた実業家、村井吉兵衛が1909年に建てた迎賓館。アメリカ人技師のJ.M.ガーディナーによる設計で、外観はルネッサンス、内装はロココやネオ・クラシック、アールヌーボーなどを盛り込んだ優美な建築様式が見どころ。2016年にリニューアルしたデザートカフェ長楽館では、テーブルで最後の仕上げをするドレッサージュデザートをはじめとした見目麗しいスイーツや、香り高いオリジナルブレンドの紅茶などがいただける。球戯の間、喫煙の間、貴婦人の間など、それぞれ趣の異なる7つの部屋があり、タイムスリップしたかのような優雅なひとときを楽しめる。

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半地下にある球戯の間は、グリーンとステンドグラスが印象的な空間。部屋の片隅には、球戯の途中で手を洗うための洗面ボウルが残されている。

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定番メニューの中で人気が高いのが「ミルフォイユ」。サクッと軽くて香ばしいパイと濃厚なカスタードクリームが相性抜群。スリランカ産のブラックティーにオーガニックハーブを加えた「長楽館ブレンドティー」(1ポット)とのセット¥2,100

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中2階にバルコニーが設けられているのはアメリカ的な建築。蛇紋岩の柱にも風格が漂う。「長楽館」の扁額は、伊東博文が名付けて、揮毫したもの。

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四君子の水墨画や螺鈿(らでん)細工の長椅子、イスラム様式の床など、異国情緒たっぷりの中2階の喫煙の間。各部屋に据えられた大きな鏡とマントルピースは当時、富の象徴だった。

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2階の美術品を飾ることを目的とした美術の間。現在はマイセンの作品を多く展示。手すりのデザインまでもエレガントで、窓際は人気の撮影スポットだそう。

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2階にある鳳凰の間はかつて寝室だった部屋。一角にはイギリス王室御用達のメイプル社のチェストが鎮座する。ここは少人数の挙式にも対応している。

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7部屋の中で最もゴージャスなのが、応接室として使われていたロココ様式の迎賓の間。現在は、アフタヌーンティー専用の部屋で、「アフタヌーンティーセット」は12時〜18時で¥4,400。ハイシーズンには早めの予約が必至。日によっては、ロビーに置かれたベーゼンドルファー社のピアノの生演奏が館内に響く。

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デザートカフェ長楽館
Dessert Cafe Chourakukan

京都府京都市東山区八坂鳥居前東入ル円山町604
tel:075-561-0001
営)11時〜18時30分(18時L.O.)
無休
www.chourakukan.co.jp

 

〉〉〉バロック様式のレトロな空間。

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フランソア喫茶室

1934年の創業当時から文化人や芸術家が集い、現在は地元民から観光客まで老若男女に愛される、京都を代表する喫茶店。イタリアバロック様式の趣のある内装が魅力だが、実は建物自体は明治末期の町家を改装したもの。京都大学のイタリア人留学生が、豪華客船のホールをイメージして設計した。創業者が元画家志望で、店名もジャン=フランソワ・ミレーからというだけあって、店内にはメディチ家が限定出版した『モナ・リザ』の複製やロートレックのポスターの下絵などが飾られ、多彩な美術品を身近に楽しむことができる。今年7月、南側に誕生したテイクアウト専門のフランソア洋菓子店もぜひチェックして。

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元町家とは思えない洋の空間に、ベートーベンやショパンなどクラシック音楽が流れる。今年4月には壁を全部塗り替えて一新。20年に一度は大規模なメンテナンスをし、家具は当時のものを大切に使い続けている。左の壁の絵がメディチ家限定出版の『モナ・リザ』の複製。

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店内のステンドグラスは、創業者の友人でもあった画家の高木四郎の作品。

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レトロな制服もここの魅力。昔はオーダーメイドで仕立てており、この制服を目当てに働く女性が多かったそう。夏は黒の半袖、冬はブルーグレーの長袖に。

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奥の空間は、創業から16年後の1950年に続きの町家を改装して増床した部分。以前は手前が喫煙室、奥が禁煙室だったが、2年ほど前から全室禁煙に。

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ピカソ本人が所有していたピカソのリトグラフが縁あってこちらに。シリアルナンバーは「003/100」! 今年4月のリニューアルで張り替えられた壁紙は、ギリシャ神話がテーマで、創業当時とまったく同じものをパリで購入した。

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4月のリニューアル後、ケーキの種類は絞られ、「レアチーズケーキ」「洋梨のタルト」「レモンのタルト」の3種に。オススメはクリーミーなチーズにレモンの酸味を利かせた「レアチーズケーキ」(コーヒーか紅茶とセットで)¥1,200

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メニューに描かれた絵は、京都出身の版画家、浅野竹二のもので、フランスの農家の子どもがモチーフ。創業当時は藤田嗣治の絵が使われていたという。夜10時30分までの営業で、食事の後や南座観劇の後に立ち寄れるのがうれしい。

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フランソア喫茶室
Salon de thé Francois

京都府京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184
tel:075-351-4042
営)10時〜22時30分(フード21時30分L.O.、ケーキ・ドリンク22時15分L.O.)
休)1/1、1/2、12/31
カード不可
www.francois1934.com

※この記事に記載している価格は、標準税率10%の税込価格です。

photos:SADAHO NAITO, réalisation:NATSUKO KONAGAYA

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