京都上ガル下ガル
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年の瀬の京都でいただきたい、老舗の名物そば。

師走の京都を訪れたなら、老舗の名店で年越し蕎麦をいただくのもオツなもの。ふくよかな出汁の香りに、コシのある艷やかな麺。長年愛され続ける名物蕎麦を風情ある空間でいただきながら、1年を振り返り、新年に思いを馳せる。そんなスローな旅を1年の締めくくりに。

京都上ガル下ガル / December 16, 2020

本家尾張屋

室町時代の1465年に菓子屋として創業し、1700年頃にそば屋を始めたという、京都の中でも老舗中の老舗。現在は写真家としても活動する16代目の稲岡亜里子さんが、伝統の味を大切に受け継いでいる。その代表が14代目が考案した「宝来蕎麦」。わりごという五段の漆器に盛り付けたそばを、小海老天、錦糸卵、甘辛く炊いた椎茸などと一緒にいただくもので、ひと口ごとに好きな味を楽しめるのが魅力。比叡山水系の井戸水と北海道・音威子府(おといねっぷ)の契約農家から仕入れる最高級のそば粉で打つそばは、ツルッと口当たりがよく、利尻昆布やメヂカ、ウルメ、鯖節で引いた奥行きのある出汁と相性抜群。とり安や麩嘉など京都の名店とコラボレートした新商品「宝鍋」のお取り寄せもこれからの時季にぴったりだ。

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室町時代、金箔職人が部屋に散った細かな金箔を集めるためにそば粉を用いたことから、そば粉が金(宝)を集めるとして「宝来」と呼ばれるようになり、大晦日に縁起がよい食べ物としてそばを食べるようになったという節も。「宝来蕎麦」¥2,530

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揚げたての小海老天や甘辛く炊いた干し椎茸など、さまざまな味わいを好きに組み合わせられて楽しい。そばちょこには桜の塩漬けが入り、最後のそば湯では桜の風味を感じられる。

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明治時代のはじめ頃に建てられた町家が趣深い。こちらは庭を眺められる茶室の座敷。

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江戸時代に御所への出入りを許されていたことを示す「御用蕎麦司」の暖簾に風格が漂う。暖簾の奥にはイス席、階段を上がって2階にはイス席と広間の座敷を用意。

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暖簾には「宝」の旧字。本店のほか、街中の四条通沿い、京都高島屋内に支店を構える。

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ルーツである蕎麦菓子の魅力を伝える場として、本店北側に2020年9月オープンした菓子処。そば餅や蕎麦板などの昔ながらのお菓子に加え、蕎麦かりんとうや、料理人や菓子職人とのコラボレーションによる「No.16」を展開。空間デザインはデザイナーの柳原照弘さん。

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16代目が自らプロデュースした「宝鍋」は、とり安、麩嘉、千丸屋など京都の名店とのコラボレーションで実現。友人で料理人の船越雅代さんが作る、発酵レモンと実山椒、青唐辛子を使った発酵辛味調味料が新鮮なスパイスに。2〜3人前¥10,044(クール便送料込み)

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本家尾張屋
Honke Owariya

京都市中京区車屋町通二条下ル
tel:075-231-3446
営)11時〜16時(14時30分L.O.) 

※12/29、30:11時〜16時(15時L.O.)

 12/31:11時〜19時L.O.

休)1/1、1/2
https://honke-owariya.co.jp

 

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晦庵 河道屋

近隣の名旅館に宿泊する著名人にもファンが多い、江戸時代から続く生そばの老舗。露地や奥まで続く通り庭、網代天井など、風情たっぷりの数寄屋建築は、茶心のある14代目が1932年に建てたもの。ここの名物が同じく14代目考案の「芳香炉」。中国鍋を起源とした特注の鍋に、魚のすり身をベースにした飛龍頭や真蒸、引き上げ湯葉、旬の京野菜など、厳選食材がたっぷり入って運ばれる。火を点けると利尻昆布や宗田鰹や鯖節などで丁寧に引いた芳しい出汁の香りが立ち上り、食欲をそそる。具が減ってきたところで投入するのが、丹波産の山の芋を練り込んだそばとうどん。そばはふわっとした食感とのどごしの良さが特徴。出前や持ち帰りが可能なので、キッチン付きの宿なら部屋でゆっくり楽しむこともできる。

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内側を錫引きにした銅製鍋にたっぷりの具材が入る。京かまぼこの名店、茨木屋に特注した銀杏やキクラゲ入りの飛龍頭、九条ネギや菊菜といった旬の京野菜、肉厚の宮崎産どんこ椎茸、旨みと弾力ある若鶏のもも肉など、厳選された素材が揃う。「芳香炉」2人前¥8,600

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鍋の中の具材が減ってきたら、のどごしのよいそばとこしのあるうどんを投入。

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伝統の出汁にさまざまな具材の旨みが溶け合う。スダチを絞れば、清涼感のある味わいに。

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土間や庭の座敷席と、奥の茶室にはイス席。2階にはテーブル席、座敷席がある。

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風雅な雰囲気の店構え。年末はお土産用「晦日そばセット」を販売(2020年は12/30のみ)。

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晦庵 河道屋
Misokaan Kawamichiya

京都市中京区麸屋町通三条下ル
tel:075-221-2525
営)11時〜20時
休)木 ※12/31は臨時営業
www.kawamichiya.co.jp/misokaan/

 

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祇園 権兵衛

昭和2年に四条小橋で創業し、昭和20年から現在の切り通しに移転。場所柄、歌舞伎役者や芸舞妓さん、祇園に暮らす地元の人々に愛される麺と丼の人気店。大晦日の夜から元旦早朝にかけて無病息災・厄除けを祈願する八坂神社のをけら詣り参拝客のため、以前は大晦日は深夜3時頃まで営業していたというこちら。今年は31日は深夜12時まで、年始は元旦から4日に夕方まで営業予定。をけら詣りや初詣の行き帰りに立ち寄るにはもってこいの一軒だ。オススメは冬季限定の鴨なんばん。京都・宇治の脂ののった合鴨の旨みが濃いめに引いた出汁によく合って、九条ネギのシャキシャキ感もたまらない一品。ほかに、朝採りの鶏と新鮮な卵を使う人気ナンバーワンの親子丼や寒い時期にぴったりのあんかけなどもオススメ。

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脂ののった合鴨を使うため、12〜2月の冬季限定メニュー。出汁には羅臼昆布や宗田鰹、ウルメ、イワシ、サバ、そば粉は北海道・幌加内のものを使用。鴨なんばん¥1,800

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靴を脱いでゆったりくつろげる座敷席。パーテーションで仕切られた席もある。

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店内に入ってすぐのところにはテーブル席を用意。丼モチーフの障子窓がユニーク。

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南座や花見小路、八坂神社から歩いてすぐ。大きな赤い提灯が目印。

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祇園 権兵衛
Gion Gonbee

京都市東山区祇園町北側254
tel:075-561-3350
営)11時30分〜20時 

※12/31は22時ごろまで営業(売り切れ次第閉店)
休)木、12/30

 

photos:SADAHO NAITO, realisation:NATSUKO KONAGAYA

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