札幌の中心でキャンプ風朝食、そしてアート巡り。
札幌国際芸術祭、とうとう今週末までとなりました。
そんなタイミングでのレポートでとても恐縮ですが、今回札幌を訪れてこの街の魅力に触れ、また改めて訪れたいと思っている編集YUKIです。
前回のブログで、宿泊した「アンワインド ホテル&バー」のバーについてご紹介しましたが、翌朝の朝食がまたとてもユニークでした。
初めて使ったバルミューダのトースター。時折赤く点滅するさまが、がんばって焼いている感じがして愛着が湧いてきます。
ロッジの世界観を都会のホテルで再現する、というコンセプトのもと、朝食はバスケットに入れられて客室に届けられます。客室に備え付けられたバルミューダのトースターでパンを焼き、コーヒーを淹れる。スープは保温ポットからボウルによそうだけ。ほんの少しだけ自分も手を加えることで、朝から何だか活動的な気分になります。
札幌国際芸術祭、2日目の最初に観に行ったのは、札幌芸術の森美術館の野外のあちこちに展示された、サウンドアーティスト鈴木昭男さんの《点音(おとだて)》。足と耳をかたどったプレートが、そこに立って自然の音に耳を澄ます目印。
鈴木昭男《点音(おとだて)》2017年
芸術祭のゲストディレクターである音楽家の大友良英さんにとって、美術に興味をもつきっかけをつくってくれたアーティストたちのひとりであるという毛利悠子さんの作品は、札幌市立大学 芸術の森キャンパスの空中歩廊に展示されていました。
毛利悠子『そよぎ またはエコー』2017年
この作品については、特集記事にて詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください!
音に包まれて回廊を歩きながら、さまざまなディテールにも興味津々です。
毛利悠子『そよぎ またはエコー』2017年
繁華街すすきのに建つビルに展示された、梅田哲也さんの作品。札幌各地で集めた廃材や、もともとここにあった材料でつくられたインスタレーションは、美しかったです。
梅田哲也さん《わからないものたち》2017年
フォークユニットのテニスコーツには、大友良英さんが、会期中何をやってもよい(法に触れなければ)と伝えていたそう。市内に出没してライブをしたり、誰にも把握できない活動をしていたというおふたりは、この日は拠点のテラコヤーツセンター「土砂」に。
テニスコーツのライブにも遭遇してみたかったです。
詩人の吉増剛造さんの展示も。代表作である長篇詩「石狩シーツ」の草稿ほか、筆跡そのものがまるで生きているような迫力でした。
北海道大学総合博物館に展示されていた、吉増剛造さんの展示の一部。
「芸術祭ってなんだ?」というテーマを掲げた札幌国際芸術祭を観に行って、子どもの頃にあたりまえに体験していたような、耳を澄まし、目を凝らして思いきり楽しむ感覚を、遥か遠い記憶のなかから呼び覚ましてもらったような気がしました。こんな型破りともいえる芸術祭をアーティストたちとつくりあげた札幌の街そのものも、とても素敵だなと感じました。短い滞在だったので、食べたかったものや行きたかった場所もとてもたくさん。札幌近郊にいくつもあるというワイナリー巡りにも惹かれます。近いうちにまた札幌を訪れたいです。
開催期間:開催中~10月1日(日)
開催場所:モエレ沼公園、札幌芸術の森、札幌市立大学ほか
料金:パスポート一般¥2,200ほか
●問い合わせ先: 札幌国際芸術祭実行委員会 事務局
tel:011-211-2314
info@siaf.jp
http://siaf.jp
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