ウディ・アレン監督が、ふたりのヴェロニカに託した夢。

Culture 2017.06.04

ふたりのヴェロニカが招く、愛の成果と成就しない恋の夢。
『カフェ・ソサエティ』

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歴々の大スターを操る映画界エージェントの叔父を頼り、青年ボビーは故郷ブロンクスを後にする。1930年代、黄金期ハリウッドの案内役たる美人秘書に恋をするも、彼女には不倫の恋人がいた。アレン監督は、ハリウッドへの叶わぬ夢をクリステン・スチュワート演じる秘書に託し、失意のボビーが帰郷してひと旗揚げ、結婚にいたる女性に居心地のいいニューヨークへの想いを託す。各々対照的なヒロインが、同じヴェロニカ名というのが粋。罪や信仰の問題をピリッと利かせ、ふたつの魅惑の場を小粋なジャズが彩る。

『カフェ・ソサエティ』
監督・脚本/ウディ・アレン
2016年、アメリカ映画 96分
配給/ロングライド
TOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開中
http://movie-cafesociety.com

*「フィガロジャポン」2017年6月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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