世界のジェットセッターたちが集まるグラマラスなモンテカルロで1993年に創業した「Margy's Monte Carlo」。一切宣伝をしていないにも関わらず、モナコ王室の美女たちに加えて、シャーリー・バッシー、クラウディア・シファーなどの国際的セレブたちの間で口コミで広まり、ここでトリートメントを受けるためだけに、彼女たちがプライベートジェットでモンテカルロに降り立つという究極のスパ。

アンチエイジング・フェイシャルに徹底的に絞った、Margy's Monte Carloのトリートメントと製品を、今年6月アジアで初めてザ・ペニンシュラ香港がローンチ。Margy's Monte Carloの創業者で、世界でも最初にコラーゲンやヒアルロン酸をアンチエイジング・フェイシャルに取り入れたという伝説的美容家のマージー・ロンバートさんに、長年愛されるブランドの秘密やライフスタイルまで、香港でお話をうかがった。

セラピスト出身で朗らかな完璧主義者同士として意気投合しているマージー・ロンバートさん（左）とペニンシュラ香港スパ・ディレクター、シャロン・コドナーさん。

ー世界中の女性にとって、ビューティーに関する最大の関心事とも言えるアンチエイジング。アジアとヨーロッパでは肌質も違いますが、美肌の追求には世界一こだわる香港マダムたちが、100分で7800香港ドル（日本円で約12万円）という高額にもかかわらず、さっそくトリートメントに押し寄せていますね。

マージー・ロンバート（以下、M）：「とても羨ましいことにアジアの女性たちは老化が遅くて、まずシミができて、後からシワが出てきますよね。ヨーロッパ人はこれが同時に発生してしまうんですよ、ずるいわ（笑）。私たちには、年齢を重ねてもできれば美容整形には頼らないで、自然な美しさを保ちたいという考え方がありますから、アンチエイジングのための肌のメンテナンスには長年の歴史とノウハウがあります。とはいえ、アジアとヨーロッパで、老化の進み方は違っても、肌は肌。ペニンシュラのベテランセラピストを1ヶ月モンテカルロに招いて、徹底的にテクニックを学んでもらい、モンテカルロとまったく同じ内容を香港で再現しています。トリートメント後にはっきりと分かる違いを、香港の女性たちもひしひしと感じてくれているようです」

Performing Moisture Cream by Margy's Monte Carlo （with Vitamins A＆E）1,109香港ドル、Prestige Triple Concentrate by Margy's Monte Carlo 4,183香港ドルなど。ホームケア製品が好評で、同じ製品を一度に25個買って行った中東のお客様がいたとか。

ーマスクのすっきりしたテクスチャーが独特ですね。

M：「私の製品は、コラーゲンやヒアルロン酸など体内にすでにある成分に、大豆のタンパク質やモナコでしかとれない海藻などを加えていて、構成はシンプル。しかし分子を非常にきめ細かくすることで、完全に肌に浸透させながら、肌の清浄、保湿、引き締め、輝きを与えるという4つの機能をひとつのマスクに持たせています。このテクスチャーと機能に到達するまで、開発に2年をかけました。バカンスや出張での長時間フライトには、必ずMargy's Monte Carloのマスクを持参するというお客様も多いんですよ。私自身も必ず持って行きます」

ーセラピストの超高速で軽い指使いや、熱を発するマシンの使い方も今までに体験したことのないものでした。

M：「優れたフェイシャルで人の手に代わるものはありません。セラピストは肌に触りながら、たとえば筋肉をリラックスさせながら、引き締めていくなど、その人の肌に対してするべきことが分かります。真皮層にあるコラーゲンを活性化させるのに、最も効果的な温度が40℃。マシンはその温度を保ちながら、肌に刺激を与えては、一瞬でクールダウンするという連続で、少し熱く感じる方もいるかもしれませんが、肌を引き締め、キメ細やかさとツヤを与え、リフトアップさせる効果が絶大です。セラピストの技を補完するのが、マシンという位置づけなのです」

セラピストの技と最先端マシンを組み合わせたThe Ultimate Aesthetic Facial Treatment by Margy's（100分、7800香港ドル）は、Margy's Monte Carloを代表するトリートメント。他にマシンを使わないThe Collagen Anti-Ageing Facial by Margy's Monte Carlo（60分、2300香港ドル）なども。

ー世界中を飛び回っていらっしゃいますが、どんなデスティネーションがお好みですか？

M：「普段は、家族がいて研究所もあるスイスのチューリッヒと、スパがあるモンテカルロで週の半分ずつ過ごしていて、休日は家族と一緒に近所の山をトレッキングしたりしています。完全なリラクゼーションでは、タイのバンコクが好きですね。素晴らしいスパがありますし。実は今回のローンチも、10年前、ザ・ペニンシュラ香港の総支配人レニー・チャンさんにバンコクで友人に紹介されたのが最初のきっかけなんです。それからお互いに品質に妥協せずにじっくり準備を重ねて今日に至ったのです」

ー香港ではどんな場所がお好きですか？

M：「Sasaやボンジュール（プチプラ化粧品の宝庫）を見るのが大好きなんです。とにかく雰囲気が楽しくて。美容業界にいる人だったら、止められなくなりますよ（笑）。ちょこちょこと小さくて安くて、こんなものも、あんなものも、って目移りしてしまって。もう呆れられそうなぐらい、どっさり買い込んでしまいました。あー、とても楽しかったわ（笑）」

ー最後に、マージーさんにとって、美とは何でしょうか？

M：「人間の体で最大の臓器といえば、肌。朝起きて、最初に鏡でみるのも肌。シワがあったっていいんです。自分の肌をいかにいたわるのかという意識が、私にとっての美そのもの。肌のメンテナンスにこそ、その人のライフスタイルが表れていると感じています」

ビクトリア湾を臨む抜群の立地で気分最高なペニンシュラ香港のスパ。