恋愛とオルガ・ピカソ展
仕事場があるブルドネ通りは、マクロン夫妻の住まいがあるクレール通りからごく近く、大統領選挙以来クレール通りは通行止めになっていました。
仕事帰りにクレール通りの商店街で買い物するにも一苦労。おまけに夫妻の住まいの数件隣に、よく利用する美容品専門店があるため、そこにたどり着くには警察官に身分証明証確認と鞄チェックがありと、夫妻がエリゼ宮までのお引っ越しするまでひと騒ぎでした。
とはいえ、サロンのマダムたちは、さっきブリジットとすれ違って写真を撮ってもらったとか、握手してもらったとか、顔がシワシワだったから(失礼!)リフティングの噂はウソだと思う、などと、結構嬉しそう。そして、最後は必ず「クレール通り(パリ7区の商店街)はなんでも見つかるわね。大統領だって見つかるのよ!」と我が7区自慢で締めくくり(笑)
恋愛にクールで、政治家のプライベートに踏み入らないフランス人ですら、驚愕したマクロン&ブリジットの恋物語と年の差婚。マダムたちは、親の気持ちになってマクロンの両親に共感をしたり、純粋に若い大統領誕生に期待を寄せたり、ひょっとしたら自分だって若い恋人ともう一花咲かせられるかも?!と淡い夢を抱いたり、と反応が様々で面白い。
さて、恋愛に於いて奔放だったことで有名なパブロ・ピカソ。ピカソ美術館で開催中の「オルガ・ピカソ展」を見てきました。ピカソの最初の妻オルガ。彼女とピカソの出会いから結婚、別離への軌跡を作品から辿ります。
二人の間に生まれた息子のパウロの肖像画もとても愛らしい♡ パウロは最後はお酒と麻薬に溺れて亡くなったそうですが、幼少の頃は大切に愛情をいっぱい受けて育ったんですね。
ピカソは自己中心的な性格で、絵に私生活を投影させるため、オルガとの結婚生活が上手くいかなくなり、やがて若い愛人ができオルガに対する愛情が無くなってくると、作風にも変化が表れます。暗い表情のオルガの最後の絵が哀しい・・。
アーティストっていうだけで、なんでも許されてしまうんだなぁ・・と女としてはピカソへちょっと辛口の感情も抱きましたが、その時々の心情を素直に表した作品が興味深い内容でした。
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