金継ぎ、初挑戦です。

こんにちは、再度編集Dです。
先日、初めて「金継ぎ」を体験してきました。
金継ぎは割れたものを漆でつなぎ、金粉などで仕上げるもの。割れたところや欠けを金継ぎすると、新しい表情が生まれて、壊れてしまった悲しい気持ちから一転、華やかな気持ちになるものです。まだどこも割れたりかけたりしていないものを、あえて傷つけるという方もいるとか。

ということで、ずっと気になっていた金継ぎ。表参道「海月」で食事をしていたら、こちらで金継ぎ教室を行うという朗報が！　絶対に参加したいと思い意気揚々と申し込みをしたものの、自宅の器たちを調べたら、割れているものがない……という悲しい（？）事実。そこで、はじめてにもかかわらず、編集KIMのエルメスのカップ「ブルー ダイユール」と姉の犬の置物を強気にも引き受けて、お直しさせていただきました。
あまりにも夢中になり過ぎて、写真があまりないのですが、意外と簡単にできる金継ぎのこと、ご紹介です。

必要な道具は６つです。
-2種類の接着剤（セット売りされてます）
-弁柄という着色料
-つまようじなどの串
-細筆
-ピンセット
-金箔（or金粉）

夢中過ぎて……材料の写真はこの二点だけ、ごめんなさい。

まずは2種類の接着剤を合わせます。
早速漆ではなく接着剤が登場して拍子抜けですが、漆の扱いはいきなりでは大変らしく、今回は接着剤を使用します。
写真は5分で固まるというタイプ。
大きな欠けや断面の長い？大きな器をつなぐ作業は、時間が掛かるので30分タイプがおすすめだそう。固まる強度は同じなので、作業にかかる時間で選んでくださいとのこと。

2種類の接着剤を同じ分量だけ出したら、つまようじのような串で軽く混ぜ混ぜ。
色が透明になったところで、
弁柄という着色料で接着剤に色を付けます。弁柄はちょっとで色がしっかりつくので、使いすぎに注意です。使いすぎると接着剤が粉っぽくなり失敗の元。
接着剤に着色をすることで、作業中のいろいろな目安になるのです。

続いて、着色料が混ざったら、割れ目や欠けの部分に細筆で接着剤を塗っていきます。もたもたしていると5分のタイムリミットがやってきてつながらなくなるので、落ち着きながらも時間を気にすることが大事です。はみ出てしまった接着剤や、やり直したい場合は除光液で拭けば簡単に取れるのでどんどん進めましょう。
（終わったら、細筆はなるべく早く除光液につけて、接着剤を落とせば次回も使えますよ）

弁柄の朱色だけでもすでにとても素敵。

くっついたらしばらく放置します。
器ではなく、材料の接着剤の方で乾燥具合をチェック。軽く指にペタペタするぐらい乾いたら、金箔をピンセットで少しずつ貼っていきます。ここで、弁柄が目安として大活躍。（透明の接着剤だけだと、どこに金粉をつけるべきかわからなくなってしまうのです）弁柄の色が付いた部分に金箔を貼り、余計なものはコットンなどで軽くお掃除すれば、あっという間に完成です。

接着剤でつないだところまでは、かなり細くいい感じにつながったと密かに自負していましたが、金箔を付けるのがなかなか大変。一緒に参加していた副編Hさんに無理やり引継いでもらい、きれいに仕上がりました。編集KIMにも喜んでもらえたようで、ひと安心。
写真は取り損ねましたが、犬の置物も金のブレスレットを着けたみたくなり、大満足でした。

金継ぎって名前からして難しそうと思っていたけれど、意外と簡単。スマホやPCを見ずに、3時間ぐらい集中して手を動かしたのはいつぶりでしょう。充実感と高い満足度で大興奮でした。創作和食のおいしい「海月」らしく、終了後にはアイスクリームのサービスも。栗がゴロゴロ入ったほど良い甘さのアイスで、血糖値を戻して、お教室終了に。

ワークショップの参加費はひとり4,000円。そこに1㎝100円ほどで金箔分が追加されます。とってもお得！そして楽しい！　次回開催に向けて、密かに割れ物を探しているこの頃です。