心と身体を元気にする、薬膳レシピ

血の巡りを改善する「牛肉と甘栗、プルーンのカカオ煮込み」

立春過ぎてこの冬一番の寒波がやってきました。寒い日にはお鍋や煮込み料理がうれしいですね。今回ご紹介するのは「牛肉と甘栗、プルーンのカカオ煮込み」、バレンタインディナーにもおすすめのお料理です。

煮込みと言っても長時間煮込むわけではないですし、フライパンでOK。その割にはココアパウダーのおかげで長時間煮込んだかのようなコクのある仕上がりです。

材料をみると行数が多いのでパスしたくなる気持ちもわからなくはないですが、ぜひ作ってみていただきたい理由に、具材は牛肉の小間切れ、タマネギ、甘栗、プルーンのみ。プルーンは半分に切りますが、他はタマネギのスライスだけ、しかもそこまで薄切りにする必要はないので適当なスライスで大丈夫……と案外切るものが少ないのです。

今回のレシピは2月のバレンタインを意識して、カカオ(ココアパウダー)を使ったお料理を作りたいなと思い立ったことから生まれました。カカオの血行促進効果と合わせて食材を選び、血流改善レシピに仕上げました。

合わせた牛肉やプルーンは血行促進ではなく、血を増やす食材です。いくら血を巡らせる努力をしても、血そのものが足りないと巡らせることができません。また目の使い過ぎは血を消耗します。スマホに依存しているひとも多いこのご時世、血は絶対的に不足しがちなので補った上で巡らせることが大切です。

血行促進食材は栗、タマネギですが、調味料も入れるとカカオ以外にバルサミコ酢や味噌も血の巡りをよくする効果があります。
血行不良のわかりやすい症状は肩こり、生理痛などですが、血とは「栄養分を含んだ赤い液体」で、それが全身をすみずみまで巡って潤しているため、巡りが悪いと栄養分がお肌を潤すことができずに鮫肌のようにカサついてきます。美容のためにもおすすめしたいレシピです。

牛肉と甘栗、プルーンのカカオ煮込み

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【材料】(2人分

牛肉(切り落とし) 150g
塩 2つまみ
コショウ 少々
小麦粉 大さじ1
タマネギ 1/2個
甘栗 60g
ドライプルーン 4個
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2

A
ローリエ 1枚
バルサミコ酢 大さじ1
赤ワイン 60ml
水 1カップ

B
八丁味噌 大さじ1/2
トマトペースト 大さじ1/2
ココアパウダー 大さじ2
カイエンペッパー 少々
水 大さじ2

【作り方】

  1. タマネギはスライスし、プルーンは半分に切る。Bを混ぜ合わせる。
  2. 牛肉に塩、コショウをふって小麦粉をまぶし、オリーブオイルを入れて熱したフライパンで両面をこんがりと焼いてとりだす(完全に火が入っていなくてもOK)。
  3. 2. のフライパンにタマネギを加えて炒め(足りなければオリーブオイル少々を足す)、しんなりしたら甘栗、プルーン、Aを加え、蓋をして中火で7分ほど煮る。
  4. 3. に2. の牛肉を戻してBを加え、軽く煮る。

ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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