銀座の名店で、おいしいバスクを振り返り。
海外に行くからとひたすら和食を食べ歩いていた私ですが、バスクから戻って早2カ月。今度はバスク料理が恋しくなってきました(本当に節操がない)。ということで、7月のある日、グルメライターさんからおすすめされていた銀座のスリオラへ行ってきました。“スリオラ”といえばスペインのサン・セバスチャンで見たビーチ。あの美しい青色が浮かんできます……。
コースはデグスタシオン(¥17,820)をチョイス。アミューズを入れて全9品提供されました。
最初に印象に残ったのが「毛ガニのコカとマンゴーのクリーム」。カニの出汁で作ったパリパリのおせんべいのような生地に、カニの身とマンゴークリームがのります。(怒られそうですが)旨味のたっぷり詰まったもんじゃのお焦げのような味に、カニマヨのような懐かしさのあるまろやかな味が加わり、ほっとするおいしさ。5秒くらいでぺろり。
カニの次はエビ、ということで出てきたのは「酸味を付けたオリーブオイルとオマールエビ」。とろりとしたスープは、口に含むと確かに酸味バッチリ! 食欲増進につながりそう。中央がレアになったオマールエビも好みの食感でした。
お口の中もお腹も準備万端になったところで真打登場。いちばん楽しみにしていたスペシャリテ「軽く燻したキャビアのラビオリ」です。バスク取材中、アサドールといわれるグリル料理にたくさん出合いましたが、その中でよく使われていたのがブドウの枝。スリオラでは、このブドウの枝を使ってキャビアを燻すため、新たなキャビアの味に! まずそのニュー・キャビアだけをひと口、ふた口……。いつもは塩気が前面にくるキャビアが、ねっとりという食感が先にやってきます。興味深く食べ進めたところで、今度はラビオリと一緒に。中に潜んでいた玉ネギのソースが絡まり、甘くて優しい印象に変化。
うっとりムードのまま、バスクの地酒チャコリを使った「ヒラメのグリル」へ突入します。ほんのりと利いた苦味とマッシュルームのピューレがヒラメによく合います。刺身では日本のヒラメが最高ですが、こうした料理にはヨーロッパのものがベスト、とスリオラではヨーロッパで獲れたヒラメを使っているそうです。
お楽しみその2が、メインの「あか牛の炭火焼き ピキーヨスピーマンの煮込み」。周りをピシッと焼き上げたあか牛は、緻密な肉質としつこくない脂身がたまりません。さらに泣かせるのが付け合わせ的?に供されたスペインの赤ピーマン。濃厚な味で、肉の合間にせっせと食べ進めました。
デザートが2品登場したところで本日のコースは終了。現地で知った味との再会もあり、初めて&驚きの味との出合いもあり、スペインってそれからバスクってやっぱり面白い。これは頻繁に復習しなければ、と心に決めました。
今日の明瞭会計
→ワイン1杯で、¥20,000ほど。
スリオラ@銀座
東京都中央区銀座6-8-7 交詢ビル4F
ARCHIVE
MONTHLY