
Man Mo Caféで新感覚フレンチ点心!
フーディな香港人のお友達から「知り合いが、西洋風の点心を出す面白い店を上環(ションワン)にオープンするんだけど、ぜひ試してみない?」とお誘いを受けていたものの、バタバタしていてなかなかうかがえず。そうこうしているうちに、瞬く間に香港でもすっかり話題のお店になっていったのが、Man Mo Café。念願叶ってやーーっと行くことができました!
ロケーションは、高級骨董街ハリウッドロードの一本隣で、こちらはガラクタ街と言われてきたキャット・ストリートことアッパー・ラスカー・ロウ。
今の時期、香港では当たり前と言えば当たり前な、気温30度近くて湿度100%のミストサウナのような空気の中、久しぶりに歩くキャット・ストリート。以前よりかなり高級感が増したような気がするものの、お洒落な店もチラホラ出来ていて、何だかますます無国籍で楽しい雰囲気! 掘り出し物もやっぱり見つかりそう!
「ハーイ!」と迎えてくれた、オーナーでフランス系スイス人のニコラさんは、香港に来て6年目。さまざまな一流レストランでマネージャーを務めるうちに、独立を考えるように。そして昨年末にオープンさせたのが、このMan Mo Caféなのだそう。
モダンでシンプルな店内は、ギャラリーも兼ねていて、毎月異なるアーティストの作品を展示しています。もちろんニコラさんのテイストと、お店の雰囲気に合っていることが条件ですが、やはり香港をテーマにしている作品であることにも大切だとか。
この日展示されていたのは、香港在住のフランス人アーティスト、Daphine Mandelさんの「Hong Kong Facades」という作品です。
こちらも同じアーティストの作。お茶碗のかけらを化石のように集めて飾るというアイデアが冴えています。
すっきりシンプルなインテリアとは対照的に、私と言えば、もう外の湿気と暑さでヨレヨレな状態。何か飲まないといられません。
Man Mo Caféで扱っているドリンクは、1867年にロシアで創業したパリの老舗ティーブランド、クスミ・ティー。やはりここは名前に惹かれて「Be Cool」というブレンドをアイスでお願いしました。甘草、ペパーミント、バーベナ、ローズヒップのブレンドだということで、確かに飲んだ途端に爽やかさが全身に行き渡り、気持ちが落ち着きました。ほっ。
ではいよいよ話題の点心の時間です。今日のオーダーはニコラさんにお任せしました。
最初にいただいたのは、黒トリュフとブリーチーズの焼き餃子。とろりと溶けたブリーと餃子の相性が抜群です。これは自宅で餃子パーティをするときに試してみたい組み合わせですね。真ん中のレタスにも、トリュフのドレッシングがかかっていて良い香りが!
そしてこれは、バーガーバン! 肉まんとハンバーガーの中間のようなもの? 添えられた容器に入っているのは、サザンアイランドソースで、「食べながら中に入れてもいいし、お好みで」とニコラさん。
食べかけでごめんなさい、こんな風に入れてみました♪
次にいただいたのは、「ラタトゥイユ」と名付けられた蒸し餃子。フレッシュなトマトの色と味を生かした皮で、中にはお馴染みのラタトゥイユが具として入っています。見た目の鮮やかさと爽やかな味わいが嬉しいヴェジタリアン点心です。
見た目にもきれいで、繊細に作られた点心と、しっかりと本格的なフレンチの要素が共存しています。それもそのはず、なんとニコラさんがこのお店のオープンで声をかけたのは、香港でも大人気の小龍包や点心の名店、鼎泰豐の元点心シェフと、お馴染みロブションの元シェフなのだとか! 他にもフォアグラ小龍包、ブイヤベース、リゾットやヌードルなどいろいろあります。
そしてデザートももちろんフュージョンです。こちらは香港のエッグタルトとフランスのレモンタルトを融合させたような香港エッグ・レモン・タルト。メレンゲを使っていて、とてもさっぱりと軽やかな味! タルトもサクサクでした。
写真がうまく撮れなかったのですが、見た目は胡麻団子風で、中にヘーゼルナッツを使ったナッテラペーストを入れたNuttela Ballもいただきました。これはもう癖になる味!
次回はお友達と来て、もっといろいろなメニューを試してみたいもの。
早めの時間に入ったのですが、気がついたらお店は西洋人のお客さんだらけ。観光客もいますが、この近所で働く欧米人にも大人気なのだとか。外のややジャンクな骨董街の雰囲気との対比がまたいいですね。
コスモポリタンな香港ならではの楽しくて美味しい点心。街歩きの途中でのんびり立ち寄りたい、お店がまた一軒増えました!
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