話題のSFでジュリエット・ビノシュが伝えたかった想い。

インタビュー

スティーヴン・スピルバーグ、ウォシャウスキー姉妹など、海外クリエイターにも多くのファンをもつSFアクション・アニメーション『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』。カリスマ人気を誇るヒロイン“少佐”こと“草薙素子”をスカーレット・ヨハンソンが演じ、映像化不可能といわれた壮大な世界を『スノーホワイト』のルパート・サンダース監督が映像化した。ビートたけしなど、国際色豊かなキャストが集結した話題作『ゴースト・イン・ザ・シェル』の中で、少佐の生みの親である科学者役を演じたジュリエット・ビノシュ。フランスを代表する名花に、彼女が注ぎ込みたかったものについて聞いた。

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『ゴースト・イン・ザ・シェル』来日記者会見に登壇したジュリエット・ビノシュ。シンプルな黒の装いが彼女の変わらない美しさを引き立てていた。

——日本発コンテンツの映画化にはご縁がありますね。今回の出演の決め手は?

「『GODZILLA ゴジラ』にも出演したし、ご縁があるわよね。今回の原作はまったく知らなかったし、これまでSFものには縁遠かったから脚本を読んだ時はチンプンカンプンで、暗号を読まされているみたいだった。この世界には入っていけないと監督に返事をしたら、それなら脚本を書き直すのも厭わないから再考してほしいと言われて。実は私の息子が3Dや特殊映像の仕事をしていて、彼はもちろん原作を知っていたから「絶対断ってはダメだ!」と説得されたの」

——実際に脚本は書き直されたのですか。

「監督には、私が演じたオウレイ博士を、もっと温かみや母性を感じさせるキャラクターに仕上げたいと言ったの。博士は、機械とゴースト(=魂)の融合した存在である少佐を必死に守ろうとする。科学者としての野心がある一方で、胸の中には少佐が誕生する以前に犠牲になった多くの実験台に対する罪悪感や今後の実験に対する危惧を抱えていて。そういった感情が胸に渦巻いている複雑なキャラクターとして掘り下げたかった」

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『ゴースト・イン・ザ・シェル』より、オウレイ博士を演じるジュリエット・ビノシュ。

>>オウレイ博士役を演じる上で大変だったこと、そして主演のスカーレット・ヨハンソンについて。

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——少佐のアイデンティティをめぐる物語の中、出番以上にあなたが演じた博士は強いインパクトを残しますね。

「観客がそう感じてくれたらうれしいわ。単に科学者であるだけでなく、少佐の親代わり。さらに所属する会社のトップからの重圧を感じながら、自らのポリシーを貫かなければならない。そんな非常に複雑な立場にあるということを表現しなければならないのに、私の登場シーンはたった5つだけ。普段は映画全編2時間を通してキャラクターを演じきればいいわけなのに。だから今回、私はアクションシーンがない代わりに、ひたすらエモーション、エモーション! 役者として非常に試される映画だった」

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『ゴースト・イン・ザ・シェル』来日記者会見より。左から、ピルー・アスベック、ビートたけし、スカーレット・ヨハンソン、ジュリエット・ビノシュ、ルパート・サンダース監督。会見の中で、ジュリエットが「今日はルパートの誕生日なのよ!」と来場者に呼びかけ、拍手が起こる一幕も。

——少佐役のスカーレット・ヨハンソンとの共演はいかがでしたか。

「彼女は子役からずっと演じ続けてきた女優だからプロ意識も高く、撮影現場でも常にリラックスしているの。緊迫したシーンでもカリカリすることなく、常に周囲を和ませてくれるから、こちらも本当に演じやすかった。そして演じる上で話し合う時も、彼女はとても頭がよく、飲み込みが早くて。私のアイデアにも真摯に耳を傾けてくれたから、とても楽しく仕事することできたわ」

『ゴースト・イン・ザ・シェル』
●監督/ルパート・サンダース
●脚本/ジェイミー・モス(英語版)、ウィリアム・ウィーラー、アーレン・クルーガー
●2017年、アメリカ映画
●107分
●配給/東和ピクチャーズ
●TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開中。

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texte : REIKO KUBO

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