CHICHI PARIS ~パリに住むエステティシャンのblog~

ホテルリッツのヘミングウェイバー

バカンス直前でお客さまが増えて、忙しい日が続いていますが、今日はよく働いたなぁーという日はヴァンドーム広場へ寄り道します。

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そして、立ち寄るのはホテルリッツのヘミングウェイバー。

お酒もホテルのバーも大好きですが、リッツのバーは敷居が高い気がして来たことがありませんでした。けれど、色々と気忙しいことやストレスが重なって心が疲れていたとき、ヴァンドーム広場を通りぬけようとしてリッツホテルが目に入った途端「どうせヤケ酒するなら世界一のバーで呑もう」と思いつき、ホテルの入り口にいたホテルマンに「カクテルが飲みたい」と言ったら、細長い廊下をズズズーと奥まで進んで案内してくれたのが、かの有名なヘミングウェイバーでした。

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おずおずとひとりで入ってきた私に「マダム、カウンターへどうぞ。私とおしゃべりしましょう」と温かく迎え入れてくれたのがバーテンダーのコリン・ピーター・フィールド氏。

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カクテルを作りながら、同時にすべてのお客さんが楽しんでいるか、カクテルに満足しているかと目を配り、ひとりひとりとおしゃべりを楽しむ、彼のホスピタリティーは素晴らしい。あちこちのホテルのバーに行っていますが、よっぽどの常連でない限り対応がビジネス的なのに比べて、ヘミングウェイは温かく人間的。私がパリに住んでいる理由や仕事のことなど色々と尋ねて、ちゃんと話を聞いてくれて、最後は他のお客さんにサロンの宣伝までしてくれるほどのサーヴィス精神溢れるコリン(感涙)

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ドライ・マティーニを頼んだら、コリンが「ドライ・マティーニはあなたのイメージじゃないよ。それよりもあなたにピッタリなカクテルを作ってあげます」と言って、作ってくれたカクテルがこちら。これが私のイメージだなんて、うふふ♡

アワアワの上に白い薔薇の花びら、その上にぽつん、ぽつんと落とされたグロゼイユ(赤すぐり)。

まるで映画「アメリカン・ビューティー」みたいなカクテルだと感激。映画の白い肌に赤い薔薇のイメージだったのに、よく考えたら赤という共通点しかないし、しかも薔薇ではなくグロゼイユだけれど・・(^_^;)

ローズマリーを漬け込んだテキーラーに、ラム酒、生クリーム、シロップなどをシェイクしたカクテルは、甘くて美味しくて、やっぱり映画の最後に主人公が問いかけた〈美の溢れる世界〉みたいな味がして、傷ついた心を慰めてくれました♡

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大好きなマルガリータは、テキーラの種類から、ハワイの黒いソルトやゲランドのソルドなどグラスに塗るソルトの種類、レモン、柚子、ライムなど好みで選択できます。

こうしてコリンとのおしゃべりとカクテルで元気になって以来、他のバーへ行ってもやっぱりヘミングウェイが恋しくなってしまいます(^o^)

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ところで、ヘミングウェイで一番高いカクテルはなんと1500ユーロ。長い間頼む人がいなかったのに、急に先々週、先週と頼んだ人がいたというから驚き!

アラブの王子様?コリンがミリオネラーの常連さんがたくさんいるよと言っていたから大富豪?それとも、一桁間違えて後から真っ青になった私のようなおっちょこちょいかしら?

chichi

立神詩帆 / Shiho Tatsugami
2002年渡仏。エコール・フランソワーズモリスで学び、エステティック・コスメティックCAP国家資格を取得。2011年からパリ7区でエステサロンCHICHI(シシィ)を自営。All About のフランス流美容ガイドとして、パリジェンヌから学ぶ美容情報やライフスタイルに関するコラムを掲載中。
好きなものは、フランスの食文化、1日の終わりのアペリティフ、アルゼンチンタンゴ、旅。

www.chichiparis.com
https://allabout.co.jp/gm/gp/1693/
Instagram: @chichi_paris7

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