ブラームスのドイツ・レクイエム
Théâtre des Champs-Élysées(シャンゼリゼ劇場)での話題のクラシックコンサートのチケットが手に入ったので鑑賞に行ってきました。
この劇場に訪れるお客さんはオペラ座ガルニエ宮やバスチーユに比べるとツーリストは少なめ。8区や16区にお住まいの比較的ご近所と思われるマダム&ムッシューが多く、私でも認識できるような政財界の重鎮を客席に見つけることも珍しくない感じです。
今回は、ボックス席からの鑑賞するヨハネス・ブラームスの「ドイツ・レクイエム」(Ein deutsches Requiem für Soli, Chor und Orchester op. 45)。
これが合唱+管弦楽のブラームスの大傑作と言われるものだそう。初めて聴く作品だし、素人クラシックファンには予習が必要!と思い、YouTubeで聴いたり、合唱の歌詞を何度か読んで出かけました。
で、フランス語の勉強がてらフランス語訳を読み始めたものの、結局は日本語訳で。
なるほど、合唱の歌詞は聖書からの引用か〜と思ったら、そうストレートではなく、宗教改革で知られるルターによるもの。全体は7つの曲構成で次第に力を増す第1~3曲、安らかな第4、5曲、激動から静に戻る第6、7曲だと。苦悩から希望へ、喜びと慰め、復活と報いというテーマに対応しているのだそう。
生者の為のレクイエム、と言われても、なるほど!と簡単にはわからない。
K「あのさ、これってかなり難しくない?まずは聖書、その宗教観、死生観、レクイエム…。」
夫「理解は難しいだろうけど、ブラームスの代表作なんだから一度は聴いておいた方がいいでしょ〜。」
K「うーん…」
<第七曲>(ヨハネ黙示録)
祝福されたるは、死者
主のうちにあって死ぬひと、これよりのちに
そうだ、と精霊は言います、
彼らは労苦から解き放たれる
彼らの成したことは後ろについてくるのだから
という感じの詩で合唱ありき、詩ありきの作品なので、その言葉をニュアンスもそのままに、ドイツ語で理解することができたらならだいぶ印象は違ってくるのでしょうが、私にはそのへんが全くわからないために(オペラのような字幕も出ませんし)やはり難解でした。
指揮・Philippe Herrewegheさん、バリトン・Krešimir Stražanacさん、ソプラノ・Ilse Eerensさん。
合唱は、Collegium Vocale Gent(コレギウム・ヴォカーレ・ゲント合唱団)、オーケストラはOrchestre des Champs-Elysées(シャンゼリゼ管弦楽団)。
今回の鑑賞作品は難しいという感想が先行したものの、これもパリにいなければ経験することもなかっただろうと思う。その経験は今すぐではなくとも、数年後、5年後、10年後でも自分の中で育つものだったり、何かのきっかけになればいいな…と、少し豊かな気持ちになって、夜空に輝くエッフェル塔を見上げながら劇場を後に♬
☆おまけのパリはBelle et Bonne☆
「フィッシュ&サラダ」
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1306.html
Théâtre des Champs-Élysées(シャンゼリゼ劇場)
15 Avenue Montaigne, 75008 Paris
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