スウェーデン人もペットへの偏愛ぶりは限りないものがある。プロフィールの家族紹介では必ずペット(特に犬)の名前も入れているほどだ。ちなみにAgriaの統計によると、スウェーデンの人気ペット第1位は猫、第2位は犬、第3位は熱帯魚。ワースト3はブタ、ハリネズミそしてテンレック(アフリカトガリネズミ)だった。
世界は愉快に何度か登場している看板猫(?)のマトリョーシカは友人が飼っている猫。
私はどちらかといえば犬派だが、マトリョーシカの新しい仲間ミオちゃんにいつも癒されている。あんまり連発したくはないが、とにかく「カワイー!!」のだ。(親バカならぬペットバカ……自分の猫でなくてよかった)
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なかでも今回は栄えある第1位の座に輝く猫について、スウェーデン初の猫カフェを紹介しよう。
ジャヴァ・ウィスカーズはストックホルムに2019年にオープンした猫カフェ。完全予約制で10歳以下はお断り、基本の利用料金は55分149クローネ(約¥1,880)、1時間25分199クローネ(約¥2,508)、1時間55分249クローネ(約3,140)だ。週末は金額が若干上がるが学生割引とシニア割引がある。
隙あらば、セムラのホイップクリームを味わいたいなぁ……。
日本の猫カフェと少し違うのは、ここの猫たちは保護猫ということ。人気ナンバーワンのペットではあるが、人間の都合で捨てられてしまう猫も多いのだ。カフェには常時9匹の猫がおり、ローテーションでその顔ぶれは変わる。ジャヴァ・ウィスカーズは慈善保護団体ユーレンス チャンス(動物たちのチャンスの意)と提携しており、保護されきちんと手当や検査を受けた猫たちの里親を探すためにカフェを運営している。ビジターは気に入った猫がいた場合、ここで里親申請まですることができる。自分と相性の合う猫をじっくり時間をかけて探すことができる場所だ。
生後7カ月でゴミ箱に捨てられていたデクストラちゃん。里親を募集しています!
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この猫カフェではキャットヨガや歌を歌う日などもあり、ただただ猫と戯れてフィーカするだけではなく、イベントに参加して充実した1日を過ごすこともできる。もちろんフィーカのおともにオープンサンドやパイもあり、しっかりした食事も楽しめるので、カフェとして利用するだけでもOK。
スウェーデンではペットショップで猫を売ってはいけないため、ブリーダーや知り合いから譲ってもらうか保護施設で引き取るのが一般的。スウェーデン初の猫カフェは、新しいペットとの出合いの場として注目されている。
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カネルブッレ(シナモンバン)を頬張りながらフィーカをし、その上可愛い猫たちに癒されるなんて幸せこの上ない!
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モフモフなモリーちゃんは8歳! お腹と耳の後ろをなでなでされるのが好き!
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どアップにも耐えられるグスタヴくんは食欲旺盛。
text: Sakiko Jin
神咲子
在スウェーデンライター。コーディネート業も行うが、本業はレストラン業だった。そして50歳を過ぎてから、鉄道の電車の運転手に。スウェーデンの北部ウメオ市とスンズヴァル市を運転する日々を送る。