パリ 3月のマルシェ『春やさいのSpring roll』
パリのマルシェとレシピ。
この週末もお日様が温かい。今日は15区のマルシェConvention(コンヴァンション)に行ってきました。
入口近くの八百屋さんには、春やさいが揃い踏み。カブは葉もおいしいし、小ぶりのアーティチョークは、さっと茹でてグリルするとうまい!
この軟らかい春キャベツが出てくると「わーい!」と心の中で。生の千切りをたくさん食べたいのでトンカツを作る。そして、さっと湯通しすると甘みが増して緑鮮やかになったものを、わかめ、イカと一緒にドレッシングで和える。この季節だけのものなので逃さじ! いろいろと楽しみます。
ちょっと几帳面な感じのチーズ屋さんには、春の牧草を食べた牛や羊の乳を搾って作ったチーズがきれいに並んでいます。
魚の卵は春ならではのもの! 手前は鱈、奥はスズキの卵。フランスの食べ方はフライパンで焼いたりするのですが、うちでは新鮮なものを見つけると、気長にタラコやカラスミを作っています。
ブルターニュ産、天然のBarbue(ひらめ)には卵がいっぱい!
こちらは、浜から直送のダイナミックなお魚屋さん。豪快に大きな鱈を捌いています。手前のイカEncornet(アンコルネ)は、肉厚でおいしそう。
ピレネー山脈の麓で放牧された子羊は、生後45日以内のもの。これも春のごちそう、フランスの食文化ですね。
春のにんにくが強い香りを放っています。おぉ、1年待っていたわよ! 見るだけで、あれやこれやと作りたいものが浮かびます。
ブルーベリーにフランボワーズが飛ぶように売れていきます。
このロマンチックカーテンの架かるスタンドには、小芋が充実。ここのお薦めは、ブルターニュ東の小さな島Noirmoutier(ノワールムティエール)の特産品のSirtema。ほんのわずかしか収穫できない希少なものなので、お値段は他の小芋の2倍以上ですが、珍しいので買ってみました。海辺で栽培されていて"海草のヨード"の味だそうですが、試してみます。
フランス産のアスパラが、やっと出てきました!
葉が活き活きとした新鮮なコールラビ。奥には最近気に入っている紅芯大根やオレンジ色のベットハーヴ(ビート)が。
まだまだ旬のうちなのは、タンポポの葉。最近は黄色も人気です。
スペインからのいちごが盛りっと。なんだか気分は初夏に飛んでいく。
マルシェの端で長蛇の列ができているチーズ屋さん。なぜかって、どれもお値段が庶民的で普段の食事にぴったりなものばかり。
なかには、面白キッチュなラベルのチーズもたくさんあります。
さて、新鮮な春やさいをたくさん買ってきたので、今日はまさに「春を巻いて食べてしまおう!」。
■『春やさいのSpring roll(Rouleaux printanier)』
材料(春巻き8本分)
春巻きの皮 8枚
キャベツの葉 4~5枚(茹でる)、2~3枚は生で千切り
にんじん2~3本(半量は茹でて、半量は生で)
アスパラ 4本
アンディーブ 2個
ラディッシュ 5~6個
クレソン 少々
※他にあれば、好みの野菜をいろいろ。
海老 8本
鶏ささみ 4本
ドライトマト(千切り) 少々
オリーブ(刻む) 5~6個
●ソースA
醤油 大さじ2
オリーブ油 大さじ1
酢 小さじ1
新にんにく(おろしたもの) 小さじ1
●ソースB
アーモンドペースト(練りゴマでも可) 大さじ1
水 大さじ2
醤油 小さじ1
酢 小さじ1
※お好みでスイートチリソース少々。
1. 水に塩少々を入れて沸騰させた鍋で、キャベツの葉をさっと湯通しして水に晒す。
2. 同じお湯で、空豆、アスパラ、にんじんをさっと茹でて、ザルに引き上げて冷ます。
3. また同じお湯で、皮を剥いた海老とささみを茹でて冷ましておく。
4. 生のにんじんをピーラーでスライス。生キャベツを千切り。
5. ラディッシュをスライサーで薄切り。
6. まな板の上にキッチンペーパーを載せて水をかける。その上に春巻きの皮を置いて、軽く湿らせてから好きな材料を置いて巻いていく。食べやすいように、2~3等分に切り分ける。
7. ソースの材料を各々混ぜ合わせて、器に注ぐ。
春巻きと言うよりも、サラダをそのまま包むような感じで、主役は野菜たち。いつも表に入れる海老は中へ、鶏肉も今日は脇役です。ちょっとしたおもてなしやアペリティフにして、春を楽しみましょう!
駅前から連なる大きなマルシェは大変な賑わい。左岸の落ち着いた住宅地もいいものだなぁ......と、新鮮な気分になりました。
■Marché Convention(マルシェ・コンヴァンション)
メトロ:12番線 Convention
営)火曜・木曜・日曜7時~