Parisienne file.vol.13 サシャ・フロック=ポリアコフ/エコール・ド・ボザール学生
トレンチコートにパニエ、パリジェンヌに欠かせないもの。
パリジェンヌファイル
「パリジェンヌってコントラストを作るのが上手。エレガント×カジュアルや、フェミニン×マスキュランといった真逆のテイストをミックスして、オリジナルな雰囲気を楽しみます。季節のトレンドはチェックするけれど、これが自分! という好みがはっきりしているから、人と同じにはならない。ベーシックに少しだけロックなエスプリを加えるのが、パリジェンヌらしさですね」
「1960年代のクラシックなスタイルが好きです! でも、ただ昔風に着るのはつまらないから、シンプルなアイテムにひとつだけモダンなエレメントを加えるのが、マイルール。例えば、トレンチコートとTシャツ、デニムのベーシックな着こなしに個性的なサングラスを合わせたり、ブラックドレスで出掛ける時は、パニエでカジュアルダウンしたり。自分らしくて着心地のいいコーディネートをするように心がけています」
パリジェンヌらしさが光る、モダンなエレメント
【トレンチコート】
ジャストフィットでショート丈のバーバリーのトレンチは、秋の定番アイテム。プチバトーのTシャツとGAPのジーンズという究極にシンプルな着こなしに、ヴィンテージのサングラスでロックなエスプリをひと匙。
【ゴールドのブレスレット】
「カラフルな天然石装飾のブレスレットは、ママからのプレゼントで、シルヴィア・トレダノのもの。左の2つ石のブレスレットは、サンジェルマンのLiwanというブティックでひと目惚れしたお気に入りです。シンプルな服装をエレガントに引き立ててくれるゴールドのビジューは、わたしにとってマストなパリジェンヌアイテムです」
【パニエ】
「祖母が大のパニエ好きで、世界各国のカゴをたくさん集めているんです。これは、彼女からプレゼントしてもらったチュニジア土産。パーティやディナーなど、ローブ・ノワールでドレスアップした時に、このパニエを持って、ちょっとハズしたスタイリングを楽しみます」
【シャネルの口紅】
リセエンヌの頃から、時どき夜のお出掛けには、赤い口紅をつけていたというサシャ。「近ごろは、真っ赤なリップが私のトレードマークになっています(笑)」。いろいろ試した結果、最近一番のお気に入りは、シャネルのルージュ・アリュールの38番。ボルドー系の深い赤が秋のムードにぴったりです。
ロシアとイギリス、フランスの血を引く、パリ6区生まれのパリジェンヌ。 印象画家の巨匠、セルジュ・ポリアコフを曾祖父に持ち、父は著名イラストレーターのFLOC'H(フロック)、母はギャラリーオーナーという芸術一家で育った彼女。現在は、パリの国立高等美術学校の3年生で、デッサンを専攻している。
photos:MANABU MATSUNAGA, réalisation:HIROKO SUZUKI