バーバリーと私の、おしゃれな関係。
もっと知りたい、「バーバリー」のトレンチコートが名品である理由。
世にトレンチコートは数あれど、比類なき歴史と伝統をもつのが「バーバリー」。100年以上前、英国軍将校が雨風など過酷な状況から身を守るために誕生したトレンチ。現在も英国の自社工場で熟練の職人たちが手作業で1枚ずつ作り上げている。今回は生地や製法など、「バーバリー」のトレンチが名品たる理由にフォーカス。
■機能性を追求した名作。
もともと英国軍将校が雨風などの過酷な状況から身を守るために作られたのがオリジナル。現在でも継承されている、機能的な装飾を見てみよう。
1. Epaulet
18世紀から見られる軍服のディテール。双眼鏡や水筒を固定したり、リュックサックが肩から滑り落ちるのを防ぐために作られた。
2. Throat Latch
上襟の裏に付いたタブ(飾り布)のこと。襟を起こしボタンを留めると、襟が喉をカバーすることで、スロート(喉)ラッチと呼ばれている。防寒性を高める効果もある。
3. Umbrella York
ヨークとは服の切り替えのこと。コートの背中から雨がスムーズに流れ落ちるようにと考えられた当て布をアンブレラ ヨークと呼ぶ。
4. Gun Patch
肩から胸に掛けて当てた布であるガンパッチは、ライフルを発砲する際に肩にかかる衝撃を吸収する。現在ではボタンを留めて風よけの役割も併せ持つ。
5. D-Ring
アルファベットのDの形をした、ベルトの留め具の一種。軍事用品や弾薬を運ぶ際に使われていた。
■気が遠くなるほどの工程と、細かな手作業。熟練の技と伝統が織りなす英国製の重み。
■創業者が開発したギャバジン素材こそ、名トレンチの要。
texte:NAOKO MONZEN