FIGARO homme

iKON ジェイ 僕の暮らす、歌う街、ソウル。

インタビュー

ジェイ iKON

グループの最年長、23歳。健気な姿勢が印象的なジェイに、海を越えて会ってきた。

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衣装/スタイリスト私物

PROFILE : Jay
1994年、韓国生まれ。2011年、YG ENTERTAINMENTに入り練習生として活動。13年、14年とサバイバル番組への参加を経て、15年、iKONとしてデビュー。ボーカルを務める。16年には日本レコード大賞最優秀新人賞、17年には日本ゴールドディスク大賞ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。最新作は、ミニアルバム『New Kids:Begin』(YGEX)。

16歳の時、初めてソウルでひとり暮らしをした。

 

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 7年前、16歳の時に韓国のハワイと呼ばれるリゾート地、済州(チェジュ)島からソウルへやってきたジェイ。

「ソウルに来た時、初めてひとり暮らしをしました。住んでみて、初めてソウルを感じました」と、ゆっくり話し始めた。聞けば、都会の〝競争の激しさ〟をひしひしと感じたのだという。

 結果的に、こうしてひとつ目の競争に打ち勝ち、所属するダンス&ボーカルグループiKON は大きなステージに立つ。彼がシンガーを志したのは、いまから10年前。なんとも素朴なエピソードから。

始まりは、済州島のカラオケ。

「中学生の頃からカラオケが好きでした。学校が終わったらよく行ってて。その時はネットカフェでゲームをするのが流行っていたけど、僕はカラオケに行ってました」

 学生の頃に多くのアイドル、アーティストに影響を受け、カラオケを通していつしか自分もなってみたい、表現したいと思うようになってきた。

「オーディションではミュージック・ソウルチャイルド(とメアリー・J・ブライジ)の『Ifuleave』を歌いました。プロになりたいって思ってからは、ニーヨみたいな、歌って踊れる人を参考にして、いっぱいマネしてみたり、勉強しました」

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衣装/スタイリスト私物

 デビュー前に出演していたサバイバル番組「WIN:Who Is Next」で選んだ曲はアッシャーの「There Goes My Baby」。大好きな女性を独り占めしたい男のハートを歌ったスロウジャムを、少しかすれた声で甘く甘く歌い上げた。20歳の時である。

 5年以上の厳しい練習生時代を過ごすことが当たり前の韓国。日本よりも韓国のほうがダンス、歌のクオリティが高い、と伝えると、「そう……かな?」と謙遜する。どうやら、オーディションを受けていた当時とブレイクしたいま、ジェイのメンタルは大きくは変わっていないようだ。

 とにかく音楽が好きで、最近は昔のR&Bやソウルがお気に入り。気分転換に、望遠漢江(マンウォンハンガン)公園をぶらりと歩きながら聴くこともある。

「ボーイズⅡメンとか、あと、ブラックストリートとかが好き。自分が生まれた頃の音楽だから新鮮に聞こえる。この頃の音楽は、歌詞にも重さを感じる。悩みがある時は漢江(ハンガン)で聴きます」

 そこに大好きなコーヒーがあれば、もっと最高。なんとも素朴な過ごし方だ。一緒に暮らすメンバーとの過ごし方も、ほほ笑ましい。

「よく、みんなでカラオケに行きます。歌うのは、韓国のバラードとか。キム・ゴンモさんの曲が好きで、『美しい別れ』も歌います。ステージではカッコいい姿を見せたいけど、カラオケは何も考えないまま遊んで歌う感じ」

悩みがある時は、音楽を聴きながら漢江(ハンガン)沿いを歩く。

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多くの工場が集まる聖ソン水ス(「フィガロジャポン」2月号P124で紹介)の一角にて。衣装はスタイリスト私物>>

>>次ページ:メンバーについて

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とにかくメンバーたちは仲がいい。
「忙しいから友だちができないけど、でも、(iKONの)みんなが友だち。そして、家族」と語るほど。最近では、ネットフリックスで映画を一緒に観ることも少なくない。

「マスクをして映画館も行きますけど、最近は家で観ます。僕以外で映画が好きなのは、ユニョンさんと、ジュネさん。『シラノ恋愛操作団』(2010年)みたいなロマンス系が好きで、あと、刑事が出るやつも。3日前は竹内結子さんが出てる……なんだっけ……(思い出すまでに1分間経過)。クリピー?(『クリーピー 偽りの隣人』16年)がおもしろかったです」

 一緒に映画を観たり、公私ともに仲間と言えるジェイと6人。デビュー当時、ジェイはお母さん的な存在と言われていた。以前、本誌のインタビューでバビーも「ジェイさんはお母さんです」と発言している。

「でもいまはお母さんっぽくないです。最近は違うと思う。前はみんな若かったけど、いまはしっかりしてきたから、僕がお母さんじゃなくても大丈夫になったんです」

 若さゆえの自由奔放なふるまいで無軌道になるメンバーを、ジェイが軌道修正する——その母親的役割が不要になったのだろう。

「ジュネさんがいちばん成長した。(仲がいいから)いつもケンカしてました。マナーのことも、仕事のことも。怒っても、ジュネさんは末っ子のくせに僕に逆ギレしてきたり。いまは注意したら『わかりました』っておとなしい(笑)」

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「あまり来たことないけどいいところですね」とジェイ。聖水の印刷工場の前で。衣装はスタイリスト私物 

ソウルのニューキッズ。

 日本でステージに立つ輝く彼を見ていても、なかなか生活感を捉えづらい。でもインタビューして話を聞けば、いたって普通の男の子だ。川沿いを散歩し、カラオケにも行く。800円でたくさんおかずが出てくるチョンダムゴルという食堂にも行く(本誌P107参照)。
「あと、南山(ナムサン)が好きです。深夜でも楽しめるから! ソウルは東京よりも夜遅くまで遊べるところがたくさんあって、楽しいです。お酒もね」

 お酒の話が出たところで、ワイン好きなジェイにお土産を渡した。注ぐだけでワインの風味が向上する「バーディー」というブランドのデキャンタだ。

「愛知の豊田市で生まれた自動車部品の研磨技術を……」と説明をすると「これ知ってます」とひと言。

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メンバーは友だち。そして、大切な家族。

 

 すべての質問に対して、日本語で丁寧に言葉を紡いでくれたジェイ。初めての単独取材を終えて、「ありがとうございました」と小さなお辞儀をする。最後に野菜のキンパを一口つまみ、スタジオから出て行く彼。小柄だけど、なんだかたくましい後ろ姿だった。

photos : JANG DUKHWA, stylisme : PARK JIYOUNG (GIANT), KIM JIYOUNG (GIANT), coiffure : LIM JUNGHO, maquillage : KIM JUNGHO, AHN SEYEONG, coodination : JA-KYUNG JUNG

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