齊藤工 活動寫眞館 ・伍 浅野忠信。
「齊藤工 活動寫眞館」について
俳優、斎藤工。そして、映画監督、齊藤工。表舞台であらゆる「男」を演じ、裏方にまわり物語をクリエイトしていく。齊藤工がいま見つめるものとは、何か。彼自身がシャッターを切り、選び出す。モノクロームの世界に広がる、「愛」を公開していきます。
フィガロジャポン本誌とmadame FIGARO.jpの連載「活動寫眞館」。今回は、浅野忠信が登場する。10月、ふたりは現在放送中のドラマ「刑事ゆがみ」で共演した。
「ATG(日本アート・シアター・ギルド)の魅力にどっぷりだった学生時代。浅野さんの出演作『バタアシ金魚』(1990年)、『FRIED DRAGON FISH』(93年)、『PiCNiC』、『ヘルプレス』『[Focus]』(すべて96年)等を観て、90年代の邦画は私の宝になった。その後の海外への展開や、『TORI』(2004年)での監督業、絵や音楽活動は、いまの日本映画・俳優のライフラインになっている。ずっとトップランナー」
そんな浅野忠信への経緯を胸に、今回共演した齋藤。ドラマ収録後、短い時間でセッションが行われた。
「憧れを超えた憧れな存在な浅野さんだが信じられないくらいフランクであたたかい方で、撮影への協力的な姿勢には頭が上がりません。そんな存在を撮らせていただくのだから、記念ではなく私との化学反応、奇跡の瞬間を捕えたつもり」
「主演ドラマの撮影中は絶え間なく労力を要するのに、終始浅野さんは私のこの撮影のための時間を気にして下さっていた。憧れの存在だった浅野さんを、さらに好きになる時間でした」
若き時代、作品を通して齋藤は“浅野忠信”を吸収してきた。いまこうして、人となりをリアルに掴みとり、さらなる敬意が生まれたと言う。
俳優。主演作『幼な子われらに生まれ』が第41回モントリオール世界映画祭の審査員特別賞グランプリに輝く。現在はフジテレビ系ドラマ「刑事ゆがみ」(毎週木曜22時~22時54分)に主演、出演中。
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TAKUMI SAITOH
移動映画館プロジェクト「cinéma bird」主催。映画監督作に『半分ノ世界』(2015年・国際エミー賞ノミネート)。18年2月3日公開の初長編監督作『blank13』は、国内外の映画祭にて作品賞、監督賞、俳優賞等、現在6冠を獲得。写真家として、KinKi Kidsシングル『薔薇と太陽』ジャケット写真、綾野剛や柄本佑など俳優のオフィシャルスチールを撮影。
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