TOMOE SHINOHARA MAKING

【篠原ともえ連載 vol.4】絵と服の"展示空間"をつくる。

TOMOE SHINOHARA MAKING

私にとってアートギャラリーでは初の個展となる「SHIKAKU展」を、デビュー日の7月1日から20日間、渋谷ヒカリエCUBEにて開催しました。今回の展覧会は企画、製作、空間からPRまで、新会社の「STUDEO」で取り組みました。

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展示は製作プロセスから始まり、オープニングからセカンドステージへ、最後にファイナルステージへと、ライブ構成のように“歩いて巡るステージ”をイメージして衣装を展示しました。作品そのものをゆっくりと見て頂きたかったのと、バリアフリーのお客様にも余裕をもって巡れる空間にしました。それは、自分自身も歌ってきたのとアーティストさんのステージ衣装に携わった経験を生かしたものです。

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会場では外からも作品を眺めることができるように、ウィンドウのデザインにこだわり、シカクい一枚の布が文字でデザインされています。製作に1年以上をかけた、はじめての挑戦がいっぱいで緊張しながらの展示でしたが、後半には予約が完売するなど大きな反響があり、在廊中は高校生から、ご高齢の方まで足を運んでくださり、赤ちゃんを抱いたお客様が窓越しに作品をゆったりと眺めていたりなど、服とアートの底力を感じました。

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着物から発想を得たシカクい生地から生まれた衣装たちは、心の中から出てくるものしか作れないように追い込んで完成したもの。まだまだ未熟でありいろんな葛藤も含めて、作ることに向かっていく姿を素直に表現しました。

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展示を終えてみると「何かつくることをはじめてみようと思った」「止まってはいけないと感じた」という声が多かったように感じます。進むことや歩むことを自由にできなくなってしまいそうな毎日を、変えていくことはできるのだと、私も展示を通して学ぶことができました。届けたいと願い続けて協力してくださる方が集まり、かけがえのない体験ができたました。関わってくださったすべての皆さんに参加してよかったと言ってもらえるようなクリエイションを、まだまだこれからもつくっていきたい。

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ご来場が叶わなかった遠方からのお客様のために、どんな展開ができるかも今回の課題でした。そのひとつのアイデアとして形になったのが、全衣装、作品と鉛筆ドローイングが掲載されたアートブックの製作です。鉛筆画を忠実に再現するためにシルバーと黒の特色2色による特殊加工印刷もこだわりました。500部限定となっていますが、ご希望の方は公式サイトのNEWSで詳細をご確認くださいませ。また公式インスタグラムでライブソーイングもお届けした様子がアーカイブでお楽しみいただけます。

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実は去年モロッコに旅した時に訪れた、マラケシュのイヴ・サンローラン ミュージアムで手にしたアートブックが、今回のアイデアソースとなりました。サンロラーンのデザイン画や作品集スケッチなどがダイナミックかつ優雅に掲載されていて、帰国後も旅とミュージアムを思い出しながら何度も眺めていました。私が感じた喜びをクリエイションに変えこれからも丁寧に届けてゆきたいと思っています。今は新作に向けて日々創作を続けています。これからの展開も楽しみにしていてくださいね……!

texte:TOMOE SHINOHARA, photo:SAYUKI INOUE , KEIKO ASADA

Tomoe Shinohara

1995年歌手デビュー。文化女子大学(現・文化学園)短期大学部服装学科デザイン専攻卒。歌手・ナレーター・女優活動を通じ、映画やドラマ、舞台、CMなどさまざまな分野で活躍。現在はイラストレーター、テキスタイルデザイナーなどさまざまな企業ブランドとコラボレーションするほか、衣装デザイナーとしても松任谷由実コンサートツアー、嵐ドームコンサートやアーティストのステージ・ジャケット衣装を多数手がける。2020年、アートディレクター・池澤樹と共にクリエイティブスタジオ「STUDEO」を設立。
篠原ともえ公式サイト:www.tomoeshinohara.net
公式インスタグラム:www.instagram.com/tomoe_shinohara/

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