パッケージングもブティックも可愛い!
香りの店オリツァ・L.ルグラン

Paris

 大村真理子の今週のPARIS


屑肉を紡錘状の型の周囲にくるくる巻き重ねて、グリル。焼きめのついた肉をスライスしてピタパンにはさめば、ケバブの出来上がり。おしゃれ度も美味度も今いちで、ハンバーガーやフィッシュ& チップスの人気に押され、パリのファーストフードとして認知度の低かったケバブにようやく春が来た。パリの最高の肉屋さんとの評判をとるユーゴ・デノワイエが、2区に開いたケバブの店「グリエ」が大評判なのだ。一般的には羊を使うが、彼は子牛もミックスしているとか。ソースもホワイトチーズソースかグリーンペッパーソースを選べるといううれしさ。ジューシーで美味なケバブにフライドポテトを添えても11.5ユーロという価格(ケバブとしては高級だが)。店内はポルトガルのブルーのタイルを張り巡らし、清潔感いっぱい。カウンター越しに目にできる素材の鮮度の良さ……12時をまわると、店の前に行列ができるのは当然だろう。

グリエに行く前にぜひ立ち寄りたい「Oriza L.Legrand(オリツァ・L.ルグラン)」のブティック。フランスの職人による蝶ネクタイ、襟アクセサリーなどの品も扱っている。photos Mariko OMURA


このおすすめのランチスポット、住所はサントーギュスタン通り15番地。さて、同じ通りの18番地に、ケバブのストリート感とはギャップが大きいが、とても愛らしい「オリツァ・L.ルグラン」という香水店があるので行ってみよう。 歴史を1720年に遡るという老舗を、二人のパリジャンが復活したのだ。オリツァを創立したのはマリー・アントワネットのパフューマーとして有名なジャン・ルイ・ファルジャンとそのファミリー。ルイ15世の時代からの王室御用達メゾンである。1811年にL・ルグランがオリツァを買い取り、現在コレットのある近くにブティック「オリツァ・L.ルグラン」をオープンしたそうだ。1900年にパリで開催された世界万博では、香水部門でグランプリを獲得している。

かつてテーラーのアトリエだったという小さなスペースには、アール・ヌーヴォーの魅力がいっぱい。

香水や石けんだけでなく、オリツァ・L.ルグランは化粧品も製造していた。現在のオーナーが集めた過去のボトルやパッケージなどが、店内で展示されている。


そんな歴史を感じさせるように、アール・ヌーヴォーの雰囲気が店内に溢れる。カウンターに並ぶのは、オリジナルボトルの残り香などを頼りに復刻した、1900年から25年の間にクリエートされた7種の香り。ショーケースには、現在のオーナーが集めたメゾンの過去のボトルなどが展示されている。ジャスミン、ヴァイオレットといった香りの石けんもかつて世界的に人気だったそうで、これらも販売されている。外から眺めてうっとりするもいいが、ぜひ店内に入って優美な香りの数々を試してみよう。

1899年から1920年の間に製造された6種の香りの石けんを復刻。現在はマルセイユで製造していて、1個10ユーロ。(左)。愛らしいボックス入りの石けん3個セット(中)。液体石けんは過去の香りからインスパイアされたクリエーション(右)。

左から。1920年生まれのDéjà le printempsは、朝のフレッシュな空気に包まれた自然を散歩するような香り。1925年生まれのHorizonは、オリエンタルな香り。1909年生まれのOeillet Louis XVは、バラの実とマンダリンが香る。1900年生まれのRêve d’Ossianは、ウッディ。この他、復刻の香りは3種あり、いずれも120ユーロ(100ml)。

Oriza L.Legrand

18, rue Saint-Augustin

75002 Paris

Tel:01 71 93 02 34
www.orizaparfums.com

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