カンボジアの古都シェムリアップには、「Road to Anchor」(アンコールへの道)と名がつくメインストリート(Charles De Gaule)があります。もちろんその名の通り、この道路は世界遺産であるアンコール・ワットやアンコール・トムなどのアンコール遺跡群、シェムリアップから15kmの所にあるロリュオス遺跡(8世紀末から9世紀にかけて栄えていた王都ハリハラーラヤで後にシェムリアップへ遷都)などを訪れるための主要な道路となっており、周辺には有名ホテルが建ち並んでいます。シェムリアップは、今も尚、歴史や多くの伝説に彩られた神秘の町で、首都プノンペンからは北西に224km、シェムリアップ川沿岸に広がる情緒溢れる町なのです。

ホテル送迎車によるアマンサラ到着時の様子

庭とダイニングのテラス席、全体的に私邸のイメージがある

ダイニングルーム内、ソファのリビングエリアも併設
「アマンサラ」があるのはそんな町のほぼ中心地。しかしながら敷地に入るとまるでそこは別世界。喧騒から離れ、静かな時がゆっくりと流れるアマンサラの世界感に包まれます。オープンは2003年2月でした。もともとカンボジア王族夫妻の息子として生を受け、18歳で即位したシアヌーク殿下の迎賓館であった建物が、現在のアマンサラとして蘇っています。当時の面影を残しながらも建物は美しく改修され、気品に溢れた、プライベート感のある小規模なアマンリゾートに生まれ変わっています。

シンプル・エレガンスという形容がピッタりの客室suite内

プールスイート内のプライベートプール

ライブラリィにはアンコールワットの書物や日本語ガイドも。

俯瞰で見るメインプールとダイニングルーム
ユネスコ世界文化遺産の遺跡群のひとつ’アンクールワット’へと向かう起点の町、シェムリアップ。「アマンサラ」は、最大の観光スポットである遺跡群へと続く主要道路’Road To Anchor’に面して建っています。遺跡群までは車で約10分ほどですが、アマンでは、暑さの和らぐ朝に晩に、アマン専用の黒塗りのリモーク(バイクで引く力車)が用意され約20分。アンコールワットを訪ねるエクスカーションを提供しています。

ルーフテラスは夕暮れ時からが快適なバータイム。

スパのトリートメントルーム、クメールに伝わる伝統トリートメントもある

REMORK(リモーク)と呼ぶ力車でアンク-ルワットを目指す
他にも、カルチャーウォークやシェムリアップの探索、伝統のクメール料理教室など数々のアクティビティが提供され、近年ではアンコールワットの北門前で行われる早朝ヨガレッスンも提案しています。また朝ヨガ後に、クメールの村で朝食を摂るなど興味深いアクティビティも提案。夕食前のカクテルタイムには、アンコールワットや遺跡群で修復活動を続ける考古学者や大学教授などを招聘し、歴史や遺跡の神秘、新たなる発見を紐解くレクチャーも提供するのですが、たまたま滞在していたその夜は、上智大学の考古学の先生が来て下さいました。個人的には伝統の影絵なども心惹かれた思い出として残っています。アマンサラのアカデミックな夜は、こうして毎日静かに更けていきます。世界遺産の遺跡が鎮座する町のお膝元に眠る滞在が、とても”神秘的で崇高な思いに駆られた”ことをいつも想い出しています。(K.S)
Amansara
Road to Angkor, Siem Reap Kingdom of Cambodia
TEL:(855) 63 760 333
http://www.amanresorts.com/amansara/home.aspx
客室数:24室(内、プール付スイート12室)
施設:レストラン、バー、ライブラリィ、メインプール、ラッププール、スパ、
料金:(2014・10月末まで)スィートUS$.1050~、プールスィートUS$.1350~、
問い合わせ先:アマンリゾーツ共通
日本語対応フリーダイヤル 0120-992-925(月-金)
Photos: Amanresorts

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com
この記事の元URL: https://madamefigaro.jp/series/bon-voyage/post-1442.html