ノルマンディー 10月のマルシェ"潮の香りを丸ごと!"
パリのマルシェとレシピ。
パリ、サンラザール駅から2時間ほどのノルマンディーDeauvilleドーヴィルに行ってきました。ここは、パリからいちばん近い海。もうすぐ始まる暗く長い冬時間を前に、つかの間のヴァカンスを楽しむ人で賑わっていました。
日曜の朝、パリから到着して駅のそばTrouville トゥヴィルのマルシェへ。
DeauvilleドーヴィルとTrouville トゥヴィル、同じ駅を挟んで隣り合ったふたつの街それぞれのマルシェを行き来しながら毎日新鮮な食材が手にはいるのが良いところ。
最初に目に留まったのは海辺の街ならではの”海の幸シュークルト”。
洒落っ気のあるしつらいが人気のチーズ屋さん。
やっぱり野菜は地元のものがいい。有機無農薬栽培をしているという穏やかな笑顔のおじさま。ああ、こういう人から買いたいのですよ!
これは初体験!Teurgouleというノルマンディーのライスプディングは、「オーブンで12時間火入れをするので、夜仕込んで朝起きると出来上がってるのよ」と、おばさま。ふんわりとした優しい味でした。
突然、こんなお宝の山が!新旧入り混じった中から探してみると、手編みのボビンレースが破格のお値段。これでクッションを作ろう!と久々に胸躍りました。
合う時計がなくとも、思わず見入ってしまった腕時計ベルト屋さん。なんだか懐かしさいっぱいです。
駅の方からマルシェを進んでいき、最後に辿り着くのは常設の魚市場。ここの海鮮レストランも、パリからのヴァカンス客で大繁盛。
旬が始まったPétoncleペトンクル(イタヤ貝)とホタテ。
水曜朝のマルシェに出かけてみると、 夜に出港した漁船が続々と戻ってきたところに遭遇。大量のホタテが水揚げされているところが壮観でした。
数10トンのホタテは、これからパリのランジス(築地のような大市場)に出荷され、そこからパリや全国のマルシェ、魚屋へ。
海の男たちがキビキビと働く姿もかっこいい。
今日は拙本“パリのマルシェを歩く”でも紹介していますが、ペトンクルやホタテの時期に必ず作る大好きなレシピを。
■『ペトンクルのファルシー 』
Pétoncles farcis
ー材料(2人分)
ペトンクル(またはホタテ貝)500gくらい
オリーブ油 大さじ 3
パン粉 大さじ 3
にんにく(おろしたもの) 小さじ 1
パセリみじん切り 少々
塩 少々
1. 貝の隙間にナイフを入れて開け、片方の貝を取り外して流水でよく洗う。ヒモやワタは、付けたまま。天板に粗塩を敷き(無くてもよし)貝を並べる。
2. 小ボールに材料を全て混ぜて、貝の上にのせる。
3. あらかじめ温めておいたオーブンに入れ、200℃くらいで、5分ほど焼く。
ムール貝やハマグリでも代用、殻付きが無ければ、新鮮な貝のむき身や魚を皿に並べて同じように焼いても美味しい。
焼きたてのアツアツには、冷えたアリゴテやロワールワインが合います。
貝からでたブイヨンとオリーブ油、ニンニクが香ばしい焼き汁にパンを浸して食べると、もう手が止まらず、ワインも進みます。
“ダバダバダ〜”と、クロード・ルルーシュの「男と女」のテーマが聞こえてくるような風景を見ながら海辺の休日を思い出しています。
■Marché Trouville マルシェ・ トゥヴィル
Boulevard Fernand Mourceaux , Trouville-sur-Mer 14360
営)水・日 8~13時
*隣街のMarché Deauvilleは、火金土にPlace du Marchéで開催。
<お知らせ>
*SAVE THE DATE-2017/12/16
今年もまた東京で料理教室を開催!詳細が決まり次第、madameFIGARO.jpのサイト内とInstagramでお知らせします。
■開催日:12月16日(土)
*デモンストレーション開催@Paris
私がフランスで出版したVeggie本のデモンストレーション&試食会をパリで開催します。ぜひ、お越しください!
本に関するお問い合せ先:日本の方はこちらへ、フランスからはこちらへ。
デモンストレーション詳細(全5回)
■開催日:第1回10月28日(土) / 第2回11月4日(土) / 第3回11月18日(土)/ 第4回11月25日(土) / 第5回12月2日(土)
■時間:第1,3,4,5,回11〜18時 / 第2回11~19時
第1,3,4,5,回-Concept shop Zwilling-Staub
http://www.zwilling-staub-france.com/concept-shop-zwilling-paris/
3階Cuisine Atelier 52 rue de Rivoli – Paris 4e
料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo
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