
イタリアのまかない
いぬパリ
こんにちは、吉田パンダです。パリに暮らすようになってから自分の生活にいろいろな変化がありましたが、その一つにここ数年、和食をそれほど恋しいと思わなくなったということがあります。白米ならいくらでも食べられる! というアベレージな日本人だったのに、あったら嬉しいけど、なくても大丈夫くらいになったような......うーん......いや、年かな←あれ?
というわけで食欲の秋は先日訪れたイタリアから、取材の合間に食べたまかないご飯などをお届けします。
美しい葡萄畑を望む景観が、2014年に世界遺産に加わったピエモンテ州南部で深呼吸。すーはー。
「ボンジョルノ。今年は葡萄の出来がいいから、美味しいワインになるんだベッロ」(イメージ訳)
通りがかりの収穫風景を撮影させてもらいました。
お昼はこちら。
Ristorante ALLA TORRE
Via I Maggio 75
28078 Romagnano Sesia (NO)
tel. 0163.826411
fax 0163. 823411
「ピエモンテに来たら、美味しいごはんで一週間に2kgは太るわよ」
えー、マンマ、どうぞお手柔らかに。
思わずただいまと言いたくなるリストランテで、あれこれと頂きました。
こちらはヴィッテロ・トンナート、子牛肉の薄切りとツナソースを合わせて召し上がれ。どこに行っても「地元の前菜」と言えば、これが含まれるほどのメジャー選手。
フォカッチャ。食べ過ぎるっちゃ。
お供のワインはゲンメの赤(2008)で。しなやかでエレガンスな外見に見え隠れする、ちょっと暗い影。「今までに辛いことがあったんだね、わかるよ」と声をかけたくなるワインです←?。
Torraccia Del Plantavigna
http://www.torracciadelpiantavigna.it
ちなみに、ゲンメというのはこのワインが作られた生産地名で、1996年からイタリアのワイン法でDOCG=「これは高品質ワインだぜ」に認定されています。
さて、この日に泊まったのはAcqui Termeという小さな温泉町でした。温泉は全然取材に関係なく、ここには一泊しかしてないし、温泉があるということも知らなかったのですが。
夜に歩くと誰もいない町......。広場に出ると、ぎゃーーーっ!!なんだこの不気味な東屋は!!
ハロウィンライトアップですかと思ったら、さにあらず。噴水よろしく、ここから源泉が湧き出ていて、地元の人(?)が湯気の近くにぼーっと立っていたり、身体にあててみたり、あれ、浅草かどこかでこんな風景を見たような気が......。
そんな浅草ハロウィンな町を歩いて、夕飯はこちらへ。
Ristorante Al Curia
Della Bollente - 15011 Acqui Terme (AL)
Tel. 0144 356049
ま、ま、おひとつどうぞ。
と注がれた、喉越しクリアなスプマンテはこちら。
CUVAGE
http://www.cuvage.it/en/
ちなみに「シャンパン」はフランスのシャンパーニュ地方で作られたものだけをそう呼ぶんですよ、お父さん←誰?。スプマンテはイタリア語で「発砲性の」という意味で、シュワシュワワインの総称です。
前菜はタマゴタケのサラダ。キノコの味を文字にするのは難しいですね。特にタマゴタケは繊細で、思い出そうとしても、さて、どんな味と申しましょうか、そう、あれは確か森の中で......←つまり忘れた。
山羊の肝臓と腎臓のパスタ。臭みなく、味わい深いです。イタリアで食べるパスタは日本で食べる白米のようで、いつもそのシンプルな美味しさに驚きます。
メインも山羊肉、セップ茸を添えてフライに。そういえば、山羊を食べたのはこれが生まれて初めてでした。羊をさっぱりとさせたような風味で、食べやすかったです。フランスには揚げ物メニューが皆無なので、イタリアに来ると必ず頼む揚げ物盛り合わせ。正直ボリュームが......なのですが、日本人代表として残すわけにはいかぬと、大和魂で完食して参りました。く、くるしい......。
仕事している時間より、明らかに食べている時間が長いイタリア紀行。オレたちの戦い、ならぬまかないは、まだまだ続きます。次回も引き続きイタリアから。南部で出会った犬をご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。