
あなたの知らない南仏プロヴァンス
いぬパリ
「あなたの知らない......」と大きく銘打ってしまいましたが、何のことはない、去年のフィガロ・ジャポン、プロヴァンス取材(No,471号)ではご紹介しなかったところをこのブログで取り上げる、というだけの話です、はい。
さて、前回に引き続き、ここは冬の南仏プロヴァンス。岩山の上に見える町は、ラベンダー街道で有名なソー(SAULT)です。手前で町を囲むように広がるのは鮮やかなラベンダー畑......薄紫の絨毯のようですね......よーく、よーく見て下さい。だんだん色づいて見えてきませんか、ほら......だんだんと紫に......←逆立ちしても見えません。
ラベンダー街道では、全く対向車とすれ違いませんでした......。ラベンダーを見るならやはり初夏......と確認だけして、こちらはボニュー。去年は美食をテーマにご紹介した町です。誌面ではミシュラン二つ星のDomaine de Capenlongueを取り上げていましたが、ホテルレストランの向かいに、同じオーナーのプロデュースによる「農場」をテーマにしたアパートホテルがあり、そちらにはLa Bergerie(羊小屋)という名前の炭火焼レストランが!
前回は立ち寄れなかったシンプル炭火焼料理を食べに、戻ってきました。リベンジ!
両側に大きな窓が並び、明るい店内は家族連れで賑わっています。
ブラックアンガス牛のピカーニャ、仔羊の腿肉、鴨の背肉にブレス鶏......
前菜は薪オーブンで焼き上げたピサラディエール。飴色になるまで炒めたタマネギにアンチョビ、オリーブ(ペースト)、ガーリックを加えた薄いピザのようなもの。南フランスの郷土料理ですが、これがどこで食べたものより美味しかったです。美味しさを例えるのに、「美味しい」は禁句だと言いますが、まあほんとに、一切れで幸せになれるくらい。
Gigot d'agneau、仔羊の腿肉。クセもなく、しっとり柔らかく焼き上がっていました。ローズマリーとも相性ばっちりですが、ピサラディエールに比べると、メインは印象が薄かったかな←何様? 力が弱いというか......うーん......。
でもボニューに来たら、また立ち寄りたい「羊小屋」。緑に囲まれているので、食後の散歩も気持ちがいいですよ。
さらに所変わって、こちらはアプト。本誌ではマルシェの町として紹介したところです。南仏プロヴァンスを撮影するのに、今回はここを拠点にあちこち廻っていました。
買い物途中に出会いしは、二足歩行のヨークシャーテリア、ジュリアちゃん三歳。垂れ耳ヨーキーは時々見かけますが、ジュリアちゃん、見た目もサイズも何だかヨーキーっぽくないねえ......。
「自分でも解せぬ」、という顔をしていました。愛嬌溢れるジュリアちゃん、ご縁があったのか、滞在中は外に出かける度に顔を合わせてすっかり友達に。
一面のラベンダー畑に炭火焼、垂れ耳ヨーキーをご紹介しました。次回も多分、南仏プロヴァンスからお伝えします。どうぞお楽しみに。