知っておきたいデコレーター 、バンビ・スローン。

PARIS DECO

インテリアデザイナーのバンビ・スローンが、16区のホテルLe St Jamesの大改装に際し、クレイジー・シックを合言葉に大胆で遊び心溢れる内装を作り上げたのは今から約3年くらい前だろうか。次に彼女が手がけたパリのホテルは、夏前にオープンした24室からなるマレのHôtel de JOBO(オテル・ドゥ・ジョボ)。この不思議な名前も彼女が考えたもので、ナポレオン皇妃だったジョゼフィーヌ・ボナパルト(1763〜1814)の名前を縮めたものだ。バンビは「もし、ジョゼフィーヌが今の時代に生きていたら、きっとJOBO って名前でインスタグラムとかやっていたと思うのよね。セレブ雑誌も彼女のことをジョボって呼んだと思うし……」という、彼女の想像からの命名だ。

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バンビ・スローン。Hotel de Joboのオープニングを終えて、一息! 裸足というのが、彼女らしい。Photos:David Grimberg

 

ホテルに入って一番始めに目につくのは、エンパイア・スタイルの白い薄ものをまとったジョゼフィーヌの有名なポートレートである。見慣れた作品、と思いきや、このジョゼフィーヌは、なんとサングラスをかけているではないか! こんなカウンターパンチをバンビはエントランスから始める。Le Saint Jamesはナポレオン3世時代だったが、このジョボのホテルの内装は時代をさらに遡り、インスパイア源はジョゼフィーヌである。

ナポレオンは、自分がフランスを留守にしている間、妻は大人しくしているだろうか、と心配で心配でたまらなかった、というほど奔放だったジョゼフィーヌではあるが、フランスに花の種類が豊富となったのは植物を愛する彼女のおかげ。マルメゾン城で咲き誇っていたのは、彼女が世界各地から取り寄せた250種類ものバラである。2016年、かつて修道院だったという17世紀の建物内のホテル、ドゥ・ジョボに、今度はバンビがバラを咲かせることに。花があふれる内装! 折衷にタブーなしといわんばかりのバンビ流ミックスはファンキーであり、エレガントであり、すごく今っぽい。インスピレーション源となったジョゼフィーヌも、ちょっと驚くホテルでは?

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モチーフ溢れる客室や廊下。ジョゼフィーヌはパンサー柄をいち早くインテリアに取り入れた女性だそうだ。photos:David Grimberg

 

バンビ・スローンについて、少し説明をしよう。彼女は仏米のハーフでニューヨーク生まれ。ダンサーを目指していたが、怪我で断念。18歳からパリに暮らし、美大、そして装飾芸術校で学び、ニューヨークに戻る。グラフィックアートなどを学んだ後、再びパリに。モード界で仕事をはじめ、そこで色やモチーフなどをミックスする楽しみを覚え……1999年、偶然に手がけることになったロンドンのノッティング・ヒルのHarry’s Social Club の仕事が、口コミで大いなる話題になったのが、デコレーターとしての彼女のキャリアの始まりだ。ここはマドンナやステラ・マッカートニーなどセレブリティが集まるクラブ。客のひとりが彼女に自宅のインテリアを任せ、以来、バンビは人気のデコレーターとして活躍し続けている、というわけだ。パリではホテルだけでなく、ブルゴーニュ・ワインのためのレストランLes Climats(レ・クリマ/41, rue de Lille 75007 Paris)も彼女の仕事だ。ここは温室風の空間と中庭が素晴らしい。そして左岸のAngélina(アンジェリーナ/108, rue de Bac 75007 Paris)も手がけている。

 

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過去のモチーフからインスパイアされ、バンビはホテルのためにチャーミングな模様をデザインした。部屋のさまざまなディテールに目を凝らし、天井を見上げ、廊下を歩き……バンビ・ワールドにどっぷり浸かりたくなる。

 

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ホテルはrue d’Ormessonとrue de Sévignéのコーナーにある。rue de Sévignéに面しているバー&ティールームは宿泊客以外も利用可能。
photos:Mariko OMURA

 

Hotel de Jobo(オテル・ドゥ・ジョボ)
10, rue d’Ormesson
75004 Paris
Tel. 01 48 04 70 48
www.hoteldejobo.paris/hotel-de-josephine-bonaparte-jobo

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