パリの植物園近く、鳥や蝶が壁に舞うホテルに泊まろう。
PARIS DECO
パリに新しくホテルがオープン、というと、最近は右岸の9区や10区のボボ地区のことが多い。絶対にパリは左岸! という人のために、チャーミングなプチ・ホテルをたくさんの写真とともに紹介しよう。
場所は5区。パリの19世紀のブルジョワの家と、近くの植物園(ジャルダン・デ・プラント)からのインスピレーションをミックスした内装でまとめられたオテル・モンジュだ。ホテルの30室には、蝶々の壁紙、オウムの壁紙が使われていてロマンティックな雰囲気が漂う。ファブリックや家具などはどれもソフトで、自宅のような寛ぎが感じられる。小さいながらスパとハマムもあるので、外に出ないでホテルでのんびりとした時間を過ごすのもいいだろう。でも、近くのモンジュ広場には、水・金・日曜に朝市がたつので逃さないように。


蝶の間。壁紙のモチーフのベースカラーがダークなタイプ、明るいタイプがあり、雰囲気が異なる。


オウムの間。こちらも同様だ。壁紙は動物の剥製でおなじみDeyrolle(デイロール/ 46, rue du Bac , 75007)のもの。


左:バスルームはどの部屋も明るい色のタイルでシンプルにまとめられている。アメニティはロクシタン。
右:ドアにかけるドンディスカードにも鳥!


宿泊客だけが寛げるサロンスペース。日中はティールームとして、夕方6時から12時まではシャンパンやワインをセルフサービスで楽しめるオネスティ・バーとして活用できる。


ホテルの廊下などパブリックスペースも、インテリアのインスピレーションは動植物だ。


左:事前予約が必要だが、パリジェンヌが愛用するブランドDecléorのフェイシャルケアやボディマッサージを受けられる。
右:地下にはハマムもあり、ここは貸切使用が可能だ。


左:籐のビストロチェアを並べた、カジュアル・シックなブレックファースト・ルーム。ビュッフェスタイルで、ノーグルテンの品も用意されている。
右:ホテルはモンジュ通りに面している。1876年の建築物で、建物の後方はアレーヌ・ドゥ・リュテス(紀元1世紀に作られた円形闘技場の遺跡)に隣接。ホテルのエレベーターで上下するときに、眺められる。
Mariko Omura
madame FIGARO japon パリ支局長
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏する。フリーエディターとして活動し、2006年より現職。主な著書は「とっておきパリ左岸ガイド」(玉村豊男氏と共著/中央公論社)、「パリ・オペラ座バレエ物語」(CCCメディアハウス)。