バティニョール・ボボ族のためのインテリア、ジョー&レオン。
PARIS DECO
パリ17区のバティニョール地区に暮らすのは、9区や10区に比べるとファミリー志向の若いボボたちが多い。都会にいることを忘れさせる緑あふれるクリシー=バティニョール・マーティン・ルーサー= キング公園もできて、子どものいるファミリーにとってはパリの中心部から少し外れるもののそれだけの価値がある土地である。そんな彼らのインテリアをより楽しく、美しく彩るブティック jo & léon(ジョー&レオン)が6月にオープンした。
ようこそ! ブティックでは動物のファミリーがお出迎え。photo:Francis Amiand
個人宅の内装を手がける室内建築家のアルノー・ルノワールと建築家のアマンディーヌ・ゴメス= ヴァエズのデュオが開いた初のコンセプトストアだ。リビング、ダイニング、キッチン、子ども部屋……仕事柄、ふたりは横長のブティック内をアパルトマンのように構成。その中で部屋作りのヒントを見せつつ、家具やオブジェを販売している。彼らが世界各地のブランドからセレクションした家具から石鹸まで、扱う品は幅が広い。そしてブティックの一角では、パリでまとまって紹介されたことのない若手クリエイターや新しいブランドのポップアップも開催している。3カ月交代で、初回はラタンの家具のオーキッド・エディション。
コーナー別に作られた店内。Normann Copenhagenの家具を多く扱っている。photo:Francis Amiand
独特の色味が食卓に個性を演出するSeraxの陶器。
キッチンスペースにはグリーンが個性的な中国産の大理石White Beautyを使用。photo:Francis Amiand
Tzachi Nevoがデザインするテルアビブ発のUmasqu。動物や人の顔が手描きされたマスクをリビングルームの装飾にする提案。photo:Francis Amiand
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子ども部屋のコーナー。
フランス人カップルによるブランドMuskhaneフェルトの動物たちはカトマンズから。
バスルーム用プロダクトも扱う。小石のようなビオの石鹸は3種あり、オリジナルのパッケージ入り。10〜12ユーロ。
カンヌ映画祭の際に人気沸騰したメルボルン発の薄型軽量水筒 “メモ・ボトル”。複数サイズを扱っている。9ユーロ〜。
ポップアップの第1号は4名のクリエイターがデザインするOrchid Edition。photo:Francis Amiand
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地下鉄14号線が延長すると、ブティックが入っている建物が終点駅Pont Cardinetの出入り口となる。それまではすごく行きやすい立地とは言い難いが、地下鉄Brochant駅からまっすぐ伸びるブロシャン通りには地元民に愛される気軽でおいしいレストランが並び、突き当りに広がるのは憩いの時間を過ごせるスクアール・バティニョール。ブティックはそのすぐ脇だ。もちろん、ブティック訪問の前後、たっぷりと時間がとれるなら広大なクリシー=バティニョール・マーティン・ルーサー=キング公園へ。
ブロシャン通り17番地のレストランFabrique de Bouchons(ファブリック・ドゥ・ブーション)。©Agence Lucky
シェフのファビアン・サムが季節の素材に拘ってクリエイトする軽快で味わい深い料理の数々。写真はフォアグラだが、メニューにはベジタリアンを喜ばせる料理も並ぶ。©Agence Lucky
ジンのサヴァラン。この店ではぜひデザートまで味わって! ©Agence Lucky
のどかなスクアール・ドゥ・バティニョール。
147bis, rue Cardinet
75017 Paris
(エスカレーターの上のフロア)
営)10時〜19時30分
休)日
tel:01 88 33 55 95
http://joetleon.com
madameFIGARO.jpコントリビューティングエディター
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。フリーエディターとして活動した後、「フィガロジャポン」パリ支局長を務める。主な著書は「とっておきパリ左岸ガイド」(玉村豊男氏と共著/中央公論社)、「パリ・オペラ座バレエ物語」(CCCメディアハウス)。