Parisienne file.vol.14 アリス・グルニエール=ヌブー/画家・女優
ベレー帽にベロアのドレス、パリジェンヌ流秋スタイル。
パリジェンヌファイル
4年間を過ごしたロンドンからこの夏パリに戻ったばかりのアリス。
離れていたからこそ、"パリジェンヌ"の魅力に改めて気がついたそう。「ロンドンの女の子はヴィンテージをミックスしたり、オリジナルのファッションを楽しんでいるんだけど、トレンドを意識し過ぎて、時々トゥーマッチになってしまう。それに比べると、パリはシンプル。さらっと自分らしいスタイルなんだけど、醸し出す雰囲気が洗練されているわ」。背伸びしていない感じのパリはやっぱり心地よい、というアリス。
イザベル・マラン、バネッサ・ブリューノ、サンドロにマージュ。
アリスのお気に入りのブランドは生粋のパリメゾンばかり。そこにヴィンテージや少しだけエスニックな香りを加えるのが彼女流。「秋いちばんのおしゃれは、ブルーのベロアのドレスや、スパンコールのついたベレー帽など、デザインはベーシックでも素材や色で遊びを加えたアイテムを投入。ハッと目を引く鮮やかな色やキラキラのスパンコールは、グレーな秋色のパリの街並に、フェミニンな華を添えてくれるんです」
パリジェンヌ流、秋モードに映える4アイテム
【ベロアのドレス】
帰国直前のこの春、ロンドンのヴィンテージショップで見つけたというドレス。「なによりもこの色にひと目惚れしたの。深みのあるカナルブルーだから、鮮やかでシックでしょう。ライダースやトレンチとあわせて、デイリーに着こなします」
【バイカラーのシルクシャツ】
NYのDKNYで買ったバイカラーのシャツは、着るほどに肌なじみがよく、柔らかな風合いがお気に入りの1枚。落ちついたブリックオレンジとピンクのコンビも好きな配色。ジャケットの袖からちらっとフレッシュなピンク色をレイアウトしてスタイリングすることも。
【ベレー帽】
祖母が愛用していたソニア・リキエルのベレー帽は、この秋のスタイリングに大活躍の小物。とてもおしゃれな女性で、子どものころから彼女のスタイルが大好きだったというアリス。「モードに敏感だけど、決して流行に流されない。私にとって憧れの女性なの」
【ニーハイブーツ】
スカートは断然にミニ派! というアリスにとって、この秋欠かせないアイテムは、ニーハイブーツ。ソフトなスエード素材だから、一日中履いていても脚が疲れない優れモノだそう。
パリ郊外のブルーニュ生まれ。パリ国立芸術大学ボザールを卒業後、ロンドン芸術大学のセントラル・セントマーティンへ進学し、現代アートを専攻する。 今年7月に帰国。現在は画家として、パリを拠点に始動。同時に女優として、TVドラマなどでも活躍中。 www.alicegreniernebout.com
photos:YUSUKE KINAKA, réalisation:HIROKO SUZUKI